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実用的で美しい扇子は暑い夏の必需品ですね。夏場は常にバッグの中へ入れて持ち歩いている方も多いはず。
こちらの記事では、扇子の起源や扇子言葉、日常使いのマナーと正しい持ち方、職人により手作りされたスタイリッシュな扇子・うちわなどを紹介します。扇子は持ち方次第で、上品で洗練された雰囲気を演出できますよ。
扇子とは扇(あお)いで風を起こす道具のひとつです。また、能や狂言、落語や日本舞踊といった伝統芸能の小道具にしたり、茶道や香道(香りを楽しむ芸事)で使用したりします。 まず、扇子の歴史について振り返ってみましょう。
扇子の起源については諸説ありますが、平安時代初期に誕生したものといわれています。 中国から伝わった団扇を改良し、折り畳み式の扇子が発明されました。
初期の扇子は檜扇(ヒオウギ)と呼ばれる、細長く薄い木の板を綴り合わせ手元に要を付けたものでしたが、後に扇面が上絵で美しく装飾され、流行に敏感な宮中女子に広まっていきました。
▶より詳しく知りたい方はこちら
うちわと扇子の決定的な違いは「折りたたみできるかどうか」という点です。 浴衣に合わせる際はうちわ、振袖の飾りにするのが扇子、伝統芸能の小道具として使用するのは扇子など、使うシーンの違いなどもありますね。
ですがそれ以外にも構造や発生する風までにも違いがあるので、それぞれの特徴を見ていきましょう。
扇ぐ部分の凹凸によって小さな無数の風の渦を作り出すのが扇子です。 扇子には、親骨(一番外側の骨)と中骨を根元でとめる要(かなめ)がありますが、これは「肝心要」という言葉の語源にもなった、扇子にとってとても重要な部分です。要が外れてしまうと扇子はバラバラに分解されてしまうため、扇子としての機能は失われてしまいます。
※肝心要(かんじんかなめ):きわめてたいせつな要点であること。とりわけて重要であること。
うちわには要がない代わりに柄(もち手)がついており、基本的に柄を外さず使用します。 扇ぐことで圧縮された空気が押し出され風が発生する仕組みであるため、一気に空気が押し出され、勢いの強い風を発生させることが可能です。 そのため、火おこしや料理を冷ますためによく利用されます。うちわで酢飯を冷ます作業は頻繁に目にしますね。
一般的なうちわとは少し変わったテイストのうちわもあります▼
透明なアクリル素材と、オリジナリティあふれるデザインで涼しさを演出します。 手のひらサイズのコンパクトなうちわは、ノートに挟んでしおりとして使っても素敵。小さいので風量は少なめです。
“扇子=扇ぐもの”という認識が一般的かと思いますが、実は扇子の持ち方で男女が気持ちを伝えあう「扇子言葉」というものが存在することをご存じでしたか?簡単に言うと、ジェスチャーのようなものですね。
18世紀から19世紀ごろのヨーロッパの上流階級では、男女がおおっぴらに2人きりになるのは憚られていたため、恋人や婚約者同士がお互いの気持ちを伝える手段として扇子言葉が生まれたといわれています。
扇子言葉の一例▼
当時のヨーロッパを舞台にした映画などでは、貴婦人が扇子を持ちこのようなジェスチャーをしている場面が見受けられます。身分の高い男女が表立って言葉が交わせない時代でしたが、扇子言葉ではなかなか積極的に思いを伝えていたのですね。
可愛い扇子でジェスチャーを真似て遊んでみるのも面白いかも?
優しい色合いでとにかく可愛い扇子です。水彩画のような色彩の桜柄で、女性らしい丸いシルエット。 浴衣と合わせて花火大会やお祭りを楽しんでください。親骨にオリジナルの刻印入りで、扇子袋付きです。
扇子の正しい持ち方は、男女で異なります。もっとも異なる点は相手に親指を見せるかどうかです。 正しい持ち方をマスターすると、扇子を持つ姿が一気に優雅になりますよ。
男性の場合は、親指以外の4本で扇子の要を持ち、親指を外側に立てて持つのが正しいとされています。その際、親指は相手に見せるのがポイントです。
竹扇子を格好よく持つ男性の姿はとても粋です。 透け感のある生地に日本のモチーフをリデザインした涼しげな扇子。大きめサイズで扇いだ時の風量が多いため、より涼しく感じます。 お世話になった方へのプチプレゼントにも最適です。持ち運びに便利な専用袋付き。
女性は親指で要や骨の部分を持ち、他の4本指と手の甲を相手に見せます。男性とは異なり、親指は隠すのが正しい持ち方です。 実は、この持ち方をすると扇いだ際に風量が減るのですが、その代わりにぐっと優雅に見えます。洋服とコーディネートしやすい無地の扇子も、正しい持ち方をすると上品で華やかになりますよ。
シンプルな大判サイズで生地に高級感がある扇子。 扇子も袋も撥水生地を使用し、扇子袋にはカラビナ付きで持ち運びしやすく普段使いに最適です。
左手で下の親骨、右手で上の親骨を持ち右手でゆっくりスライドさせて開きます。 扇子を広げる際に最も重要な点は、両外側の親骨の部分を持って広げることです。紙や布の扇面をさわってしまうと、破れたり汚損したりして扇子を痛めてしまいます。 必ず竹の親骨部分を持って広げましょう。
親骨を持ち、扇子の折り目に沿ってひとつひとつゆっくり閉じます。 扇面の素材が布の場合は紙より厚みがあるため、いっそう優しく閉じて下さい。
扇子を持ち歩く際は、扇子袋に入れるのがおすすめです。和服であれば帯に差しましょう。 扇子を裸で鞄に入れて持ち歩くと、扇面がすれて痛んでしまうため、購入する際は扇子袋も併せて購入すると安心です。
厚手生地を使用し、扇子を痛めにくい専用袋付きの扇子もあります▼
しっかりとした厚手の綿生地に、むら染めの技術を使用した扇子。ひとつひとつ模様の表情が異なる個性的な扇子です。シンプルな扇形で性別や年齢を問わずお使いいただけます。
正しい持ち方を守るだけで上品な雰囲気にはなりますが、扇子の扇ぎ方次第では周りに迷惑をかけてしまい、上品な振る舞いとは言えなくなってしまいます。
扇ぐ際は扇子を揺らすように風を送り、周りに風があたらないように配慮しましょう。 具体的には、扇面を体と平行に持ち、胸の下から自分の顔に向かって静かにゆっくり扇ぎます。このように扇ぐと汗のにおいが広がりません。また、使用する前に周りの方へひとこと断りを入れると粋ですね。
正しいマナーで扇子を使用すると、上品で粋な振る舞いに見えるだけでなく、周りへ行き届いた配慮ができる人と一目置かれること間違いなし。
ちなみに、江戸っ子の間では、扇子を全開せず使用するのが粋だったとか。扇いだ時の風量は減ってしまいますが、人から格好よく見られる方がよかったのでしょうね。 この夏は、洗練されたデザインの扇子を使いこなし、江戸っ子のように粋で上品に扇子を楽しんでみましょう。
実用的で美しい扇子は暑い夏の必需品ですね。夏場は常にバッグの中へ入れて持ち歩いている方も多いはず。
こちらの記事では、扇子の起源や扇子言葉、日常使いのマナーと正しい持ち方、職人により手作りされたスタイリッシュな扇子・うちわなどを紹介します。扇子は持ち方次第で、上品で洗練された雰囲気を演出できますよ。
目次
扇子とは
扇子とは扇(あお)いで風を起こす道具のひとつです。また、能や狂言、落語や日本舞踊といった伝統芸能の小道具にしたり、茶道や香道(香りを楽しむ芸事)で使用したりします。
まず、扇子の歴史について振り返ってみましょう。
扇子の起源
扇子の起源については諸説ありますが、平安時代初期に誕生したものといわれています。
中国から伝わった団扇を改良し、折り畳み式の扇子が発明されました。
初期の扇子は檜扇(ヒオウギ)と呼ばれる、細長く薄い木の板を綴り合わせ手元に要を付けたものでしたが、後に扇面が上絵で美しく装飾され、流行に敏感な宮中女子に広まっていきました。
▶より詳しく知りたい方はこちら
うちわと扇子の違い
うちわと扇子の決定的な違いは「折りたたみできるかどうか」という点です。
浴衣に合わせる際はうちわ、振袖の飾りにするのが扇子、伝統芸能の小道具として使用するのは扇子など、使うシーンの違いなどもありますね。
ですがそれ以外にも構造や発生する風までにも違いがあるので、それぞれの特徴を見ていきましょう。
■扇子の特徴
扇ぐ部分の凹凸によって小さな無数の風の渦を作り出すのが扇子です。
扇子には、親骨(一番外側の骨)と中骨を根元でとめる要(かなめ)がありますが、これは「肝心要」という言葉の語源にもなった、扇子にとってとても重要な部分です。要が外れてしまうと扇子はバラバラに分解されてしまうため、扇子としての機能は失われてしまいます。
※肝心要(かんじんかなめ):きわめてたいせつな要点であること。とりわけて重要であること。
■うちわの特徴
うちわには要がない代わりに柄(もち手)がついており、基本的に柄を外さず使用します。
扇ぐことで圧縮された空気が押し出され風が発生する仕組みであるため、一気に空気が押し出され、勢いの強い風を発生させることが可能です。
そのため、火おこしや料理を冷ますためによく利用されます。うちわで酢飯を冷ます作業は頻繁に目にしますね。
一般的なうちわとは少し変わったテイストのうちわもあります▼
透明なアクリル素材と、オリジナリティあふれるデザインで涼しさを演出します。
手のひらサイズのコンパクトなうちわは、ノートに挟んでしおりとして使っても素敵。小さいので風量は少なめです。
昔は「扇子言葉」で気持ちを伝えていた
“扇子=扇ぐもの”という認識が一般的かと思いますが、実は扇子の持ち方で男女が気持ちを伝えあう「扇子言葉」というものが存在することをご存じでしたか?簡単に言うと、ジェスチャーのようなものですね。
18世紀から19世紀ごろのヨーロッパの上流階級では、男女がおおっぴらに2人きりになるのは憚られていたため、恋人や婚約者同士がお互いの気持ちを伝える手段として扇子言葉が生まれたといわれています。
扇子言葉の一例▼
当時のヨーロッパを舞台にした映画などでは、貴婦人が扇子を持ちこのようなジェスチャーをしている場面が見受けられます。身分の高い男女が表立って言葉が交わせない時代でしたが、扇子言葉ではなかなか積極的に思いを伝えていたのですね。
可愛い扇子でジェスチャーを真似て遊んでみるのも面白いかも?
優しい色合いでとにかく可愛い扇子です。水彩画のような色彩の桜柄で、女性らしい丸いシルエット。
浴衣と合わせて花火大会やお祭りを楽しんでください。親骨にオリジナルの刻印入りで、扇子袋付きです。
扇子の正しい持ち方
扇子の正しい持ち方は、男女で異なります。もっとも異なる点は相手に親指を見せるかどうかです。
正しい持ち方をマスターすると、扇子を持つ姿が一気に優雅になりますよ。
扇子の正しい持ち方|男性
男性の場合は、親指以外の4本で扇子の要を持ち、親指を外側に立てて持つのが正しいとされています。その際、親指は相手に見せるのがポイントです。
竹扇子を格好よく持つ男性の姿はとても粋です。
透け感のある生地に日本のモチーフをリデザインした涼しげな扇子。大きめサイズで扇いだ時の風量が多いため、より涼しく感じます。
お世話になった方へのプチプレゼントにも最適です。持ち運びに便利な専用袋付き。
扇子の正しい持ち方|女性
女性は親指で要や骨の部分を持ち、他の4本指と手の甲を相手に見せます。男性とは異なり、親指は隠すのが正しい持ち方です。
実は、この持ち方をすると扇いだ際に風量が減るのですが、その代わりにぐっと優雅に見えます。洋服とコーディネートしやすい無地の扇子も、正しい持ち方をすると上品で華やかになりますよ。
シンプルな大判サイズで生地に高級感がある扇子。
扇子も袋も撥水生地を使用し、扇子袋にはカラビナ付きで持ち運びしやすく普段使いに最適です。
扇子開閉のコツ|広げるとき
左手で下の親骨、右手で上の親骨を持ち右手でゆっくりスライドさせて開きます。
扇子を広げる際に最も重要な点は、両外側の親骨の部分を持って広げることです。紙や布の扇面をさわってしまうと、破れたり汚損したりして扇子を痛めてしまいます。
必ず竹の親骨部分を持って広げましょう。
扇子開閉のコツ|閉じるとき
親骨を持ち、扇子の折り目に沿ってひとつひとつゆっくり閉じます。
扇面の素材が布の場合は紙より厚みがあるため、いっそう優しく閉じて下さい。
扇子を痛めない持ち歩き方
扇子を持ち歩く際は、扇子袋に入れるのがおすすめです。和服であれば帯に差しましょう。
扇子を裸で鞄に入れて持ち歩くと、扇面がすれて痛んでしまうため、購入する際は扇子袋も併せて購入すると安心です。
厚手生地を使用し、扇子を痛めにくい専用袋付きの扇子もあります▼
しっかりとした厚手の綿生地に、むら染めの技術を使用した扇子。ひとつひとつ模様の表情が異なる個性的な扇子です。シンプルな扇形で性別や年齢を問わずお使いいただけます。
より上品に見せるには?扇ぎ方のマナー
正しい持ち方を守るだけで上品な雰囲気にはなりますが、扇子の扇ぎ方次第では周りに迷惑をかけてしまい、上品な振る舞いとは言えなくなってしまいます。
扇ぐ際は扇子を揺らすように風を送り、周りに風があたらないように配慮しましょう。
具体的には、扇面を体と平行に持ち、胸の下から自分の顔に向かって静かにゆっくり扇ぎます。このように扇ぐと汗のにおいが広がりません。また、使用する前に周りの方へひとこと断りを入れると粋ですね。
扇子の正しい持ち方をマスターし、粋な振る舞いで格好よく
正しいマナーで扇子を使用すると、上品で粋な振る舞いに見えるだけでなく、周りへ行き届いた配慮ができる人と一目置かれること間違いなし。
ちなみに、江戸っ子の間では、扇子を全開せず使用するのが粋だったとか。扇いだ時の風量は減ってしまいますが、人から格好よく見られる方がよかったのでしょうね。
この夏は、洗練されたデザインの扇子を使いこなし、江戸っ子のように粋で上品に扇子を楽しんでみましょう。