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日中と夜との気温差が感じられる時期となりました。
まだまだ気温も不安定な日が続いている今日この頃、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。 夏に寝坊したセミたちが未だに木々で鳴いておりますが、彼らも次の年に向かって準備を始める頃でしょう。
先日、通勤中の電車内にこおろぎが転がり込んでまいりました。 彼らも電車通勤に憧れたのでしょうか。きみたちの線路はここではないよ、と車掌さんが車外にそっと戻していました。 ううむ、風情……
さて、重陽の節句を終え、いよいよと冬に向かって季節は動いていきますね。
旧暦9月9日は重陽の節句。 別名、菊の節句とも呼ばれ、菊の花を愛でながらお酒を楽しみ、栗ごはんを食べるなどして長寿・無病息災を願う習わしがあります。
冬という厳しい季節を乗り越えるため、お酒で体を温める、免疫を底上げすることが目的ですが、そんなこと関係なくお酒は飲みたくなりますね。
その中で登場する菊酒は、皆さん堪能したことがありますか? 菊の花も、長寿や健康を象徴するお花ですね。 黄色の菊の花言葉には「長寿と幸福」というものがあります。 菊は、お花の中でも枯れづらく、長生きしてくれる花です。
そんなところから、菊の長命をあやかるためのお酒が、菊酒。 蒸した菊の花に冷酒を注ぎ、その香りを移したもののことをいいます。 ご自宅でも作ることができるようですが、観賞用ではなく、食用の菊花を使用してくださいね。
簡単に楽しむ方法としては、菊の花びらを冷酒に浮かべ、風情を味わう、なんてものもあります。 簡単とはいえども……お酒の飲み過ぎにはご注意を。
うっかりとお酒の話が多くなってしまいました。 本日は、そんな菊の花のように黄橙色が優しい、長寿の石をご紹介します。
今月の石:連載一覧はこちらから
長寿・健康の石としても人気の高い、アンバー。 透き通る橙や黄色の地肌はツルツルとしていて、非常に軽く、まるで石とは思えません。
それもそのはず。 アンバーは天然石の仲間として数えられますが、実は松やスギのような松柏類の樹脂が何千年もの年月を経て凝固した、化石なのです。
化石として表すには、『琥珀』と呼んだほうが耳なじみが良いかもしれませんね。 博物館などで展示されている、アレと同じものです。
化石は皆さんご存知、太古の記憶をぎゅっと凝縮された痕跡です。 長い時を経て私たちの前に発掘された姿に、ロマンを追い求める方も多いでしょう。
そんな化石の一つであるアンバーは、体内のエネルギーを正しく循環させ、心身のバランスを整えてくれる石、といわれています。
というのも、前述の通り、アンバーは樹脂の化石で、樹脂とは、樹木から分泌される樹液が固まったものです。 樹液は、樹木の内部を巡り、葉や枝に糖分などの養分を送る役割を持っています。 そうして木々の健康を保ってきた樹液である樹脂が、さらに凝固したものがアンバーなのです。
そして、その松柏類である針葉樹は、四季を通じて緑を失わない寿命の長い木々です。 ここにも長寿のシンボルが登場します。
長寿の木々から生まれた、栄養の塊である樹液が、長い年月を朽ちることなく化石化したもの。 それがアンバーの正体です。
エネルギーの循環を整え、養分を全体に行き渡らせることによって、その命の輝きを長く保つ。 このアンバーのもたらしてくれる効果も、そう聞くと説得力がありますよね。
そういえば化石といえば、こういったアンバー(琥珀)の他にもパワーストーンとして重宝されているものがあります。
ペトリファイドウッドとも呼ばれる、こちらは樹木そのものの化石です。 遠い昔に土砂などに埋もれた樹木が、長い年月を経て石英と同じように固く変化したものをいいます。
世界各地で発見されており、一概にこの樹木、とはいえないのですが、日本で発見される多くはブナ科の樹木だそうです。 どんぐりを実らせる、あの木ですね。
ブナ科の樹木は日本に多く自生し、種族にもよりますが、「もてなし」といった言葉を持っていたりします。 珪化木(けいかばく)は、決断力を高めたり、地力を底上げするなど、持ち主をサポートしてくれる石なので、「もてなし」という日本人らしい言葉にピッタリな石であると思えます。
アンバーと一緒に持つと、自分が決めた道筋をまっすぐ歩いていけるように、地盤を固めて、それに対するエネルギーを維持してくれます。 何か事業を始めたり、目標を持って動き出す方に特におすすめの組み合わせです。
とても有名な化石のひとつですね。 日本では、アンモナイトの見た目が菊の花に似ていることから、「菊石」と呼ばれたりもします。 ここでも菊が出てくるとは……
このアンモナイトは、およそ4億年前から6600万年前までに生きていた海の生き物で、イカやタコの仲間だそうです。 つまりは、恐竜時代に生きていた生物の化石というわけですね。
また、アンモナイトはあのカタツムリのような形だけではなく、とんがり帽子のような形のものもあるそうです。 アンモナイト自体が希少価値のかなり高いものなので、なかなかお目にかかれないかもしれませんが、アンモナイトを取り扱うお店に行った際には、探してみてくださいね。
ちなみに、このアンモナイトの化石の表面がオパールのように光沢を帯び、宝石化したものを「アンモライト」と呼びます。 アンモナイト・アンモライトそれぞれ、持ち主の人生を好転させてくれる、といわれています。 願掛けや、強いお守りとしての効果を発揮してくれるようです。
珊瑚、コーラルの中でも、アンモナイトたちと同じく長い年月を経て化石化したものがあります。 フォシルコーラルと呼ばれ、不老長寿の幻の石だともされます。
珊瑚は世界中の海に生息することから分かるように、非常に繁殖能力が高いです。 通常のコーラルも子宝のお守りや、繁栄のお守りにされますが、化石珊瑚はそんな能力を永久の時に閉じ込めたものなので、そこから不老長寿として考えられたのでしょう。
また、華やかな赤やピンクの珊瑚と違って、化石珊瑚は茶色に落ち着きます。 その茶色の地肌に浮き上がる、珊瑚独特の不可思議な紋様も魅力的です。
その紋様は珊瑚の骨格のようなものの表れなのですが、その模様が荒波を避ける様子を想像させることから、海での魔除けのお守りとしても重宝されてきました。 こちらもなかなか流通せず、お目にかかる機会の少ないものですが、お持ちのコーラルもじっと見ていると、化石珊瑚と共通する模様が見えてくるかもしれません。
この他にも、化石として採取されたものを宝石加工したものや、身近な天然石の化石も存在します。 どの化石系天然石も、長い年月をその体に閉じ込めていますから、その場所の力を存分に保有し、持ち主に大きな影響を与えてくれるでしょう。
その中でもアンバーは、その見た目の美しさから、宝石としても長く愛用されています。 そんなアンバーのさらに魅力的なところを、もう少しお話ししましょう。
アンバーを愛する方であれば、一度は憧れたことのある「虫入り琥珀」。 その名の通り、アンバーの中に何かしらの昆虫が内包され、そのまま化石化したものをいいます。
通常、天然石は内包物のない純度の高いものほど価値があるとされますが、アンバーに至ってはその逆になります。 美しく透き通った琥珀色の世界に、何かの影、痕跡が見える状態。 それこそがアンバーが持つ独自性であり、最大の魅力なのです。
アンバーははじめにお伝えした通り、循環に優れた天然石です。 その循環の中に閉じ込められたものがあるとすれば、それはそのルーツに魅了されたもの、ということになります。 つまり、虫入り琥珀は持ち主の魅力度を引き上げ、同時に強い防御力を誇ってくれるのです。
そうして小さな虫を取り込むということは、そういった小さなチャンスを手にする、ということです。 その造形美は、他の化石たちでは味わうことができませんし、もちろん他の天然石とも雰囲気の違いを見せつけてくれます。
魅力を引き上げ、魔除けの役割も果たし、幸運を呼び込む。 この石に出会えただけで、もうすでに幸運が近づいているということなのかもしれません。
誰しもが、長寿・健康を手に入れたいものです。 ファッション性も高めつつ、気軽にそんなお守りを身につけるには…… そう考えた時、アンバーに出会えば、これこそが適任だと思えるでしょう。
持ち主の体温によって自身の表面温度を変化させてくれるアンバーは、一体感を演出してくれます。 まるで鏡写しのように、違和感なく調和してくれるのです。
長い年月を生きてきたアンバーの世界をじっくりと覗いてみてください。 小さな世界に閉じ込められた、あなただけのアンバーの物語を探してみてくださいね。
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日中と夜との気温差が感じられる時期となりました。
まだまだ気温も不安定な日が続いている今日この頃、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
夏に寝坊したセミたちが未だに木々で鳴いておりますが、彼らも次の年に向かって準備を始める頃でしょう。
先日、通勤中の電車内にこおろぎが転がり込んでまいりました。
彼らも電車通勤に憧れたのでしょうか。きみたちの線路はここではないよ、と車掌さんが車外にそっと戻していました。
ううむ、風情……
さて、重陽の節句を終え、いよいよと冬に向かって季節は動いていきますね。
旧暦9月9日は重陽の節句。
別名、菊の節句とも呼ばれ、菊の花を愛でながらお酒を楽しみ、栗ごはんを食べるなどして長寿・無病息災を願う習わしがあります。
冬という厳しい季節を乗り越えるため、お酒で体を温める、免疫を底上げすることが目的ですが、そんなこと関係なくお酒は飲みたくなりますね。
その中で登場する菊酒は、皆さん堪能したことがありますか?
菊の花も、長寿や健康を象徴するお花ですね。
黄色の菊の花言葉には「長寿と幸福」というものがあります。
菊は、お花の中でも枯れづらく、長生きしてくれる花です。
そんなところから、菊の長命をあやかるためのお酒が、菊酒。
蒸した菊の花に冷酒を注ぎ、その香りを移したもののことをいいます。
ご自宅でも作ることができるようですが、観賞用ではなく、食用の菊花を使用してくださいね。
簡単に楽しむ方法としては、菊の花びらを冷酒に浮かべ、風情を味わう、なんてものもあります。
簡単とはいえども……お酒の飲み過ぎにはご注意を。
うっかりとお酒の話が多くなってしまいました。
本日は、そんな菊の花のように黄橙色が優しい、長寿の石をご紹介します。
今月の石:連載一覧はこちらから
目次
長寿の化石、アンバー
長寿・健康の石としても人気の高い、アンバー。
透き通る橙や黄色の地肌はツルツルとしていて、非常に軽く、まるで石とは思えません。
それもそのはず。
アンバーは天然石の仲間として数えられますが、実は松やスギのような松柏類の樹脂が何千年もの年月を経て凝固した、化石なのです。
化石として表すには、『琥珀』と呼んだほうが耳なじみが良いかもしれませんね。
博物館などで展示されている、アレと同じものです。
化石は皆さんご存知、太古の記憶をぎゅっと凝縮された痕跡です。
長い時を経て私たちの前に発掘された姿に、ロマンを追い求める方も多いでしょう。
そんな化石の一つであるアンバーは、体内のエネルギーを正しく循環させ、心身のバランスを整えてくれる石、といわれています。
というのも、前述の通り、アンバーは樹脂の化石で、樹脂とは、樹木から分泌される樹液が固まったものです。
樹液は、樹木の内部を巡り、葉や枝に糖分などの養分を送る役割を持っています。
そうして木々の健康を保ってきた樹液である樹脂が、さらに凝固したものがアンバーなのです。
そして、その松柏類である針葉樹は、四季を通じて緑を失わない寿命の長い木々です。
ここにも長寿のシンボルが登場します。
長寿の木々から生まれた、栄養の塊である樹液が、長い年月を朽ちることなく化石化したもの。
それがアンバーの正体です。
エネルギーの循環を整え、養分を全体に行き渡らせることによって、その命の輝きを長く保つ。
このアンバーのもたらしてくれる効果も、そう聞くと説得力がありますよね。
化石の仲間たち
そういえば化石といえば、こういったアンバー(琥珀)の他にもパワーストーンとして重宝されているものがあります。
アンバーと似た境遇? 木の化石、<珪化木(けいかぼく)>
ペトリファイドウッドとも呼ばれる、こちらは樹木そのものの化石です。
遠い昔に土砂などに埋もれた樹木が、長い年月を経て石英と同じように固く変化したものをいいます。
世界各地で発見されており、一概にこの樹木、とはいえないのですが、日本で発見される多くはブナ科の樹木だそうです。
どんぐりを実らせる、あの木ですね。
ブナ科の樹木は日本に多く自生し、種族にもよりますが、「もてなし」といった言葉を持っていたりします。
珪化木(けいかばく)は、決断力を高めたり、地力を底上げするなど、持ち主をサポートしてくれる石なので、「もてなし」という日本人らしい言葉にピッタリな石であると思えます。
アンバーと一緒に持つと、自分が決めた道筋をまっすぐ歩いていけるように、地盤を固めて、それに対するエネルギーを維持してくれます。
何か事業を始めたり、目標を持って動き出す方に特におすすめの組み合わせです。
海からやってきた貝殻の化石、<アンモナイト>
とても有名な化石のひとつですね。
日本では、アンモナイトの見た目が菊の花に似ていることから、「菊石」と呼ばれたりもします。
ここでも菊が出てくるとは……
このアンモナイトは、およそ4億年前から6600万年前までに生きていた海の生き物で、イカやタコの仲間だそうです。
つまりは、恐竜時代に生きていた生物の化石というわけですね。
また、アンモナイトはあのカタツムリのような形だけではなく、とんがり帽子のような形のものもあるそうです。
アンモナイト自体が希少価値のかなり高いものなので、なかなかお目にかかれないかもしれませんが、アンモナイトを取り扱うお店に行った際には、探してみてくださいね。
ちなみに、このアンモナイトの化石の表面がオパールのように光沢を帯び、宝石化したものを「アンモライト」と呼びます。
アンモナイト・アンモライトそれぞれ、持ち主の人生を好転させてくれる、といわれています。
願掛けや、強いお守りとしての効果を発揮してくれるようです。
身近な海からやってきた、<珊瑚>
珊瑚、コーラルの中でも、アンモナイトたちと同じく長い年月を経て化石化したものがあります。
フォシルコーラルと呼ばれ、不老長寿の幻の石だともされます。
珊瑚は世界中の海に生息することから分かるように、非常に繁殖能力が高いです。
通常のコーラルも子宝のお守りや、繁栄のお守りにされますが、化石珊瑚はそんな能力を永久の時に閉じ込めたものなので、そこから不老長寿として考えられたのでしょう。
また、華やかな赤やピンクの珊瑚と違って、化石珊瑚は茶色に落ち着きます。
その茶色の地肌に浮き上がる、珊瑚独特の不可思議な紋様も魅力的です。
その紋様は珊瑚の骨格のようなものの表れなのですが、その模様が荒波を避ける様子を想像させることから、海での魔除けのお守りとしても重宝されてきました。
こちらもなかなか流通せず、お目にかかる機会の少ないものですが、お持ちのコーラルもじっと見ていると、化石珊瑚と共通する模様が見えてくるかもしれません。
この他にも、化石として採取されたものを宝石加工したものや、身近な天然石の化石も存在します。
どの化石系天然石も、長い年月をその体に閉じ込めていますから、その場所の力を存分に保有し、持ち主に大きな影響を与えてくれるでしょう。
その中でもアンバーは、その見た目の美しさから、宝石としても長く愛用されています。
そんなアンバーのさらに魅力的なところを、もう少しお話ししましょう。
神秘の世界、虫入り琥珀
アンバーを愛する方であれば、一度は憧れたことのある「虫入り琥珀」。
その名の通り、アンバーの中に何かしらの昆虫が内包され、そのまま化石化したものをいいます。
通常、天然石は内包物のない純度の高いものほど価値があるとされますが、アンバーに至ってはその逆になります。
美しく透き通った琥珀色の世界に、何かの影、痕跡が見える状態。
それこそがアンバーが持つ独自性であり、最大の魅力なのです。
アンバーははじめにお伝えした通り、循環に優れた天然石です。
その循環の中に閉じ込められたものがあるとすれば、それはそのルーツに魅了されたもの、ということになります。
つまり、虫入り琥珀は持ち主の魅力度を引き上げ、同時に強い防御力を誇ってくれるのです。
そうして小さな虫を取り込むということは、そういった小さなチャンスを手にする、ということです。
その造形美は、他の化石たちでは味わうことができませんし、もちろん他の天然石とも雰囲気の違いを見せつけてくれます。
魅力を引き上げ、魔除けの役割も果たし、幸運を呼び込む。
この石に出会えただけで、もうすでに幸運が近づいているということなのかもしれません。
心の健康と長寿を願って
誰しもが、長寿・健康を手に入れたいものです。
ファッション性も高めつつ、気軽にそんなお守りを身につけるには……
そう考えた時、アンバーに出会えば、これこそが適任だと思えるでしょう。
持ち主の体温によって自身の表面温度を変化させてくれるアンバーは、一体感を演出してくれます。
まるで鏡写しのように、違和感なく調和してくれるのです。
長い年月を生きてきたアンバーの世界をじっくりと覗いてみてください。
小さな世界に閉じ込められた、あなただけのアンバーの物語を探してみてくださいね。
アンバー アクセサリー
右:屋久杉耀きブレスレット アンバー ¥4,180
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