掲載日:2024.05.13

世界一辛い唐辛子は?辛さの単位・スコヴィル値とともにランキング形式でご紹介!

みなさんは、辛い食べものがお好きですか?
大好きでよく食べるという方もいれば、あまり食べたことがないという方もいるのではないでしょうか。

辛い食べものの代表格といえば、「唐辛子」。
そんな唐辛子にはさまざまな種類があり、辛さの程度もそれぞれです。
そこで、このコラムでは世界一辛い唐辛子について、ランキング形式で5つご紹介します。
また、辛さの単位であるスコヴィル値や、世界一辛い唐辛子を食べたらどうなるのかということについても、わかりやすく解説します。

この記事では、世界一辛い唐辛子をランキング形式で5つご紹介しています。
食べるのが危険なほど激辛の唐辛子から、日本でもなじみのある唐辛子まで、世界中のさまざまな唐辛子について知ることができます。辛さの単位であるスコヴィル値についてもわかりやすく解説しています。

辛さの単位「スコヴィル値」とは

みなさんは、「スコヴィル値」という言葉を聞いたことがありますか?
辛い食べものが大好きだ、という方にはおなじみかもしれません。このコラムでご紹介する唐辛子のランキングにも大きくかかわる単位ですので、まずは「スコヴィル値」について学びましょう!

「スコヴィル値」とは

スコヴィル値(Scoville scale)とは、唐辛子の辛さを測る単位です。正式には、スコヴィル辛味単位(Scoville heat units/略称:SHU)という名前です。1912年、スコヴィル味覚テストを考え出したアメリカの化学者ウィルバー・スコヴィル氏から名付けられました。

スコヴィル値は、唐辛子に含まれるカプサイシンの割合を測定した値を表します。カプサイシンは、唐辛子の辛み成分。舌の痛覚神経を刺激することで、人が「辛い!」と感じるように作用します。唐辛子を使ったさまざまな調味料に含まれ、食欲増進や体脂肪分解の促進の効果があるといわれています。

なお、唐辛子が栽培された場所の気候や土壌、管理方法などによって、同じ種類の唐辛子でもスコヴィル値に差があることがあります。そのため、スコヴィル値はあくまでも辛さの「目安」として捉えられることが一般的です。

「スコヴィル値」とは

身近な香辛料のスコヴィル値は?

唐辛子を使ったさまざまな調味料・香辛料にカプサイシンは含まれています。
たとえば、ピザなどによく使われるタバスコソースのスコヴィル値は、約2,500〜5,000SHU。ペペロンチーノにもよく使われる、日本の代表的な唐辛子である鷹の爪のスコヴィル値は、約4万〜5万SHUです。

また、メキシコを代表する青唐辛子であり、サルサソース、ピクルスなどにも用いられるハラペーニョのスコヴィル値は、約2,500~8,000SHUです。

さあここからは、世界一辛い唐辛子を、1~5位までのランキング形式でご紹介します。

1位:キャロライナ・リーパー

キャロライナ・リーパーは、世界一辛い唐辛子として、2013年にギネスに認定されました。
キャロライナ・リーパーのスコヴィル値は、なんと160~220万SHU!想像を絶する数値ではないでしょうか。

アメリカ・サウスカロライナ州で唐辛子関係の企業を営んでいるエド・カリー氏が開発した唐辛子です。実の先端が死神が持っている鎌に似ていることから、「死神」を意味する「リーパー」という名前が付けられました。

素手で触ることは危険なため、キャロライナ・リーパーを調理するときには防護服を着るとか。

キャロライナ・リーパー

2位:トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー

なんとも辛そうで強そうな名前をしているトリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラーは、スコヴィル値が約150万SHUの激辛唐辛子です。
ゴルフボールくらいの大きさをしています。実の先端がサソリのような形をしていることから「スコーピオン」と名付けられました。原産国はトリニダード・トバゴです。

こちらも調理するときには、防護服が必要。
ちなみに、味にクセはなく、和洋さまざまな料理に合わせやすい唐辛子です。

トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー

3位:ブート・ジョロキア

ブート・ジョロキアは、インドのアッサム地方およびバングラデシュが原産の唐辛子で、かつて世界一辛い唐辛子としてギネス認定されたこともありました。スコヴィル値は、約100万SHU。

ブート・ジョロキアという名前は、アッサム語で「唐辛子」を意味する「ジョロキア」と、「チベットやブータンなどの人や地名」を意味する「ブート」が組み合わさって付けられました。
ちはみに、ほかにも「ゴースト・ペッパー」、「ナーガ・ジェロキア」、「コブラ・チリ」など、さまざまな呼び名があります。

大きさは、長さが6~8cm、幅が2.5~3cmほど。実は、鮮やかな赤やオレンジ色をしています。表面は凹凸があり、ザラザラしています。

キレの良い辛さが特徴で、食べると「辛い」よりも「痛い」と感じるとか。

ブート・ジョロキア

4位:ハバネロ

おそらく、ここまでご紹介してきた唐辛子のなかで、一番みなさんになじみのある唐辛子がハバネロではないでしょうか?

ハバネロは南米のペルーで紀元前6,500年ごろから栽培されていたといわれており、現在は主にメキシコのユカタン半島で生産されています。ハバネロという名前はキューバの首都ハバナ(Habana)に由来します。

スコヴィル値は約10万~45万SHUです。スコヴィル値には大きな幅がありますが、これはハバネロには多くの品種があるからです。メキシコで作られているのは「オレンジタイプ」がほとんどですが、ほかにも赤・白・黄色などのハバネロがあります。一番辛いハバネロは「レッドサビナ」という品種のもので、アメリカの保護下で管理されています。

強く鋭い辛味と柑橘系のフルーティな香りをあわせ持つことが特徴。日本ではスナック菓子にも使われているため、なじみがありますよね。

ハバネロ

5位:スコッチ・ボネット

スコッチ・ボネットは、アフリカが起源で、現在では中米のカリブ海地域で生産されている激辛唐辛子です。特にジャマイカ料理には、無くてはならない存在だとか。
スコヴィル値は約10~35万SHUです。

見た目がスコットランドの民族衣装のベレー帽に似ていることから、この名前が付けられました。直径は2~4cmくらいで、黄色、オレンジ、赤など、さまざまな品種があります。ちなみに、名前に地域名が入ることも多いです。たとえば「カリビアン・レッドペッパー」や「バハマ・ママ」などと呼ばれることもあります。また、アメリカでは「ジャマイカン・ジンジャー」という名前が使われることも。

ハバネロと同じシネンセ種の一種ですが、ハバネロとはまた違ったフルーティさを持ち、爽やかな香りのなかに甘さもあわせ持っていることが味の特徴です。

スコッチ・ボネット

世界一辛い唐辛子を食べたらどうなる? 体に起きる症状など

世界一辛い唐辛子をご紹介しましたが、「ちょっと食べてみたい」「味が気になる」と思った方もいるのではないでしょうか。

まず、唐辛子に含まれるカプサイシンですが、一般的に、少量の場合は食欲が増進するという良い効果があるといわれています。しかし、大量に摂取した場合、粘膜が傷つきやすくなり、胃腸などが荒れたり、咳が出たり、息切れがしたりします。

また、激辛コンテストに参加したアメリカ人の男性が世界一辛い唐辛子である「キャロライナ・リーパー」を食べたあと、脳血管攣縮(脳の血管が縮んで血液の流れが悪くなる症状)で倒れる事故が起きたこともあります。
このコラムでご紹介した激辛唐辛子をはじめ、唐辛子全般にいえることですが、パッケージに書かれている指示にしたがう、唐辛子に触れた手で目をこすらないなど、扱いには十分に気を付けてくださいね。

世界には激辛唐辛子がたくさん

このコラムでは、世界一辛い唐辛子について、ランキング形式で5つご紹介していきました。
また、辛さの単位であるスコヴィル値や、世界一辛い唐辛子を食べたらどうなるのかということについても、わかりやすく解説しました。
辛い食べものがお好きな方も、そうでない方も、世界にあるさまざまな激辛唐辛子を知るきっかけになれば嬉しいです。

メキシコ料理やジャマイカ料理など、これらの唐辛子をうまく使った料理もたくさんあります。
食べる際には、ご自身の体質や体調をよく考えることが大切ですが、もし機会があれば、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?

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