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クリスマスの定番にもなっている『くるみ割り人形』。毎年、バレエ『くるみ割り人形』を鑑賞してクリスマスをお祝いするのが恒例になっているという方も少なくないのではないでしょうか。
ところで、なぜ『くるみ割り人形』はクリスマスのものという考え方が定着したのでしょうか。『くるみ割り人形』の原作や「くるみ割り人形」の歴史そのものについても解説していきます。
バレエ『くるみ割り人形』の土台となった作品は、ドイツの作家であり判事であったエルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマン(1776-1822)の『くるみ割り人形とネズミの王様』(1816)です。もともと、ホフマンは友人の子(マリー、フリッツ、ルイーゼ)たちを楽しませる目的でこの話を即興し、それをベースに童話に仕立て上げました。
しかし、残念なことに主人公のモデルとなったマリーは1822年に13歳の若さで亡くなっており、マリーの闘病中に『くるみ割り人形』は執筆されたと言われています。
ちなみに、ホフマンはマリーが生まれる2年前に自身の一人娘を2歳の若さで失うという辛い経験をしました。
この『くるみ割り人形とネズミの王様』という作品は、現実とお菓子の国を対照的に描くことで、儚げな二人の少女の幸せな別の世界が映し出されているとも読むことができるのです。
バレエ『くるみ割り人形』の台本を担当したマリウス・プティパ(1818-1910)はドイツ語に明るくなかったため、フランスの文豪であるアレクサンドル・デュマ親子(もしくは父のみ)が翻訳した『はしばみ割りの物語』をベースにバレエ『くるみ割り人形』の台本を完成させたそうです。
この『はしばみ割りの物語』は多少デュマ親子の解釈が入った意訳になっているため、ホフマンの原作と異なる点も多々あり、物語のダークさ半減され、より子供が親しみやすい話に翻案されています。
原作の『くるみ割り人形とネズミの王様』では、呪われた姫のグロテスクな容姿の描写やマリーが食器棚でケガを負った際の流血シーンの細かな描写が出てきます。
バレエの『くるみ割り人形』の華やかな世界観とはまた違ったグロテスクでホラーな要素を含んだ原作のギャップにショックを受ける人もいるほど。
また、夜な夜な繰り返されるねずみ軍団との攻防をマリーが一所懸命大人たちに説明するシーンがありますが、子供の戯言と誰にも取り合ってもらえません。そのことはマリーの精神をじわじわ追い詰めるのですが、その描写がまた狂気的であり、童話にはダークで重すぎると評されることがあります。
『くるみ割り人形』に登場するキャラクターは、原作とバレエ版でも多少異なりますが、同じバレエでも異なる登場人物が出てくることがあります。
ここでは、『くるみ割り人形』の登場人物の中でも特に有名なキャラクターについてまとめています。
主人公のマリー(クララ、マーシャ)
原作での名前はマリー7歳の少女
クララの名で登場することが多いが、ロシアの舞台ではマリーの愛称のマーシャの名で登場することも珍しくない
年齢は10歳から14歳ぐらい
フリッツ
マリーの兄でやんちゃな性格
くるみ割り人形を壊してしまう
クララの兄でやんちゃな性格
ルイーゼ
マリーとフリッツの姉
マリーとは歳が離れているため、代母的な存在として描かれることが多い
クララとフリッツの姉
バレエ作品の中では特に言及されないものの、クリスマスパーティーの招待客と最後に挨拶をする描写が含まれることもある
シュタールバウム夫妻
マリーとフリッツ、ルイーゼの親
父は厳格な性格の人物、母は愛情深く優しい性格の人物として描かれている
クララとフリッツ、ルイーゼの親
第一幕の冒頭(パーティーシーン)に登場
母親は大広間で寝落ちたクララにショールを掛けるシーンで再度登場
ドロッセルマイヤー
マリーとフリッツの代父
時計職人(玩具職人)
マリーの名付け親
くるみ割り人形/王子
マリーがもらう歪な木製のくるみ割り人形
実は呪われた姿のドロッセルマイヤーの甥
クララがドロッセルマイヤーからプレゼントされた木製の人形
実は呪われたお菓子の国の王子
ねずみの王様
七つの頭を持つお化けねずみで、金色の王冠をつけている不気味な怪物として描かれている
沢山の子分のねずみを従えている
ねずみの王で王冠をつけている(ねずみの頭の数は1つのバージョンもあれば、7つのバージョンもある。現在は踊りやすくするために1つ頭にしているバレエ団が多い)
沢山の子分のねずみを従え、おもちゃの兵隊たちを攻撃するも、コミカルで憎めない悪役として描かれることが多い
ねずみの女王(作中劇に登場)
お城の床に住んでいるソーセージ作りを邪魔された腹いせに美しい王女を呪い、醜い姿に変える
ピルパリート姫(作中劇に登場)
ねずみの女王によって醜い姿に変えられた王女
呪われた姿は、異様に大きくなった頭と小さくされた体というとてもアンバランスなもの。また、顔からは緑色の目が飛び出し、口は耳元まで裂けていた
若いドロッセルマイヤー(作中劇に登場)
お城の床に住むねずみの女王を罠で仕留めようとしたため、ドロッセルマイヤーの甥が呪われ、くるみ割り人形に変えられてしまう
雪の精
くるみ割り人形から王子へと呪いが解けた後に、クララと共にお菓子の国へ向かう途中で出会う
金平糖の精
お菓子の森や街としての描写はあるが、「金平糖の精」という立ち位置で登場はせず、華やかなエピソードもない
お菓子の国のリーダー的存在で、王子とクララを歓迎する
第2幕のクライマックスで「金平糖の精の踊り」というソロパートがある。プリマドンナの華やかな踊りは大変有名
お菓子の国の住人たち
(お菓子の森や街としての描写があるのみ)
バレエ版『くるみ割り人形』のあらすじについて解説していきます。バレエ『くるみ割り人形』は全2幕で上演されることが多く、「お菓子の国」に到着してからの流れが2幕目の内容になります。
クリスマスイブの夜、クララの家ではクリスマスパーティーが開かれ、皆煌びやかな衣装に身を包んでダンスや歓談を楽しんでいます。クララは、招待客の一人で、大好きな名付け親のドロッセルマイヤーから特別なくるみ割り人形をプレゼントされますが、フリッツのいたずらでくるみ割り人形は壊れてしまいます。手当されたくるみ割り人形はパーティー会場の大広間に寝かされることになります。
真夜中近く、クララは大広間にくるみ割り人形を探しにやってきます。すると、不思議なことにクリスマスツリーがどんどん大きくなり、クララの体は小さくなっていったのです。
真夜中を知らせる時計の音が響くと同時に、ねずみたちが次々に部屋に現れます。
くるみ割り人形や他の兵隊のおもちゃも魔法で生き返ったかのように動き出し、ねずみたちと対峙します。おもちゃの大砲が火を吹き、ラッパが鳴り響き、騒然とする中、くるみ割り人形はねずみの王様と一対一の勝負に挑みます。
くるみ割り人形がピンチに陥った時、クララは履いていたスリッパの片方をねずみの王様に投げて、ねずみの王様の気を逸らします。その隙に、くるみ割り人形は持っていた剣でねずみの王様を倒すのでした。
ねずみの王様が滅んだことでくるみ割り人形の呪いが解け、王子の姿に戻ったくるみ割り人形がクララの前に現れます。二人は、雪の精の祝福を受け、お菓子の国へと向かいます。
お菓子の国では二人を歓迎して、各国のお菓子の舞が披露されます。お菓子の国の女王である金平糖の精と王子との優雅な舞を堪能し、クララは帰路につきます。
クララは、家の一室で目を覚まします。近くには故障が直ったくるみ割り人形がありました。そして、なんと素晴らしい夢だったのだろうと、くるみ割り人形を抱きしめるのでした。
ここまでバレエや童話『くるみ割り人形』について解説してきましたが、実際のくるみ割り人形もクリスマスに飾られることが多いという点に着目し、ここではくるみ割り人形そのものの歴史や位置付けについて解説していきます。
童話『くるみ割り人形』の話は、クリスマスイブの話です。
そこから、『くるみ割り人形』と言えばクリスマスイブといった具合に、連鎖的にくるみ割り人形はクリスマスのものと考えられるようになったようです。
ちなみに、くるみ割り人形の発祥の国であるドイツでは16世紀ごろからくるみ割り人形をクリスマスの贈り物として贈り合うことがあったそうです。
くるみ割り人形は17世紀頃のドイツに既に存在していたと言われていますが、現在我々がよく目にする形に完成されたのは1870年頃です。
エルツ地方の木工職人ヴィルヘルム・フリードリッヒ・フュヒトナがロクロ技術を用いてくるみ割り人形を作りだしたことで、くるみ割り人形の量産が可能になり、テューリンゲン州ゾンネベルク、エルツ地方のザイフェン村などの山間部地域の特産品としてくるみ割り人形は親しまれるようになったのです。
今でもこの地域ではクリスマスシーズンになると、兵隊や警察官、サンタクロースなどの衣装に身を包んだ直立のくるみ割り人形が大小さまざま街の至る所に飾られます。
現在、くるみ割り人形は実際にくるみを割る機械として使われることは滅多になく、飾りとして使われることがほとんどです。ドイツでは、魔除けや幸運を願って、ツリーや暖炉の上にくるみ割り人形を飾るのだそうです。
ところで、くるみ割り人形がクリスマスのものになったのには、別の理由もあります。それは、くるみそのものがキリスト教の教えを表すシンボルだとする考え方からです。
頑丈なくるみの殻やくるみの実は、「守られる大切なもの(キリスト教の教義)」のシンボルであると考えられているそうです。その他にも、くるみは三位一体やキリストの受難・救済などの象徴として語られることもあるもので、実際にクリスマス(キリストの誕生日)には欠かせないものなのです。そこから、ドイツを始めヨーロッパではクリスマスツリーにデコレーションを施したくるみや、くるみの殻をオーナメントとして飾る風習があります。
このように、くるみそのものがクリスマスと関連深いのであれば、くるみの実を取り出すための機械(くるみ割り人形)がクリスマスのものとしてもなんら不思議はありませんね。
ちなみに、くるみ割り人形を用いてくるみの実を取り出す方法は、くるみを人形の口に入れて、人形の背中のレバーを下に押すというものになります。レバーを下に押すことでてこの原理が働き、硬いくるみの殻が割れるのです。
くるみ割り人形がクリスマスのものとして定着したのは、バレエ『くるみ割り人形』の大成功があったからと言っても過言ではありません。
マリウス・プティパに依頼され、作曲を担当したピョートル・チャイコフスキー(1840-1893)は、作業がなかなか進まず大変苦労しながら『くるみ割り人形』の音楽を完成させたそうです。そんな苦労は微塵も感じさせない、あの華やかでドラマティック、それでいながら子供も楽しめるユーモアさが織り交ぜられた曲の数々は、『くるみ割り人形』の世界をより幻想的で夢のあるものに仕上げたのです。
『白鳥の湖』や『眠れる森の美女』ともまた違ったテイストで、明るく楽しい雰囲気は、クリスマス気分の高揚にもピッタリだったこともあるのでしょう、クリスマスのバレエとして瞬く間に人気になりました。
1892年にサンクトペテルブルクで初演され、今ではクリスマスバレエの定番として『くるみ割り人形』は各国で上演されているのです。
くるみ割り人形は、歯が大きく、ちょっと怖い顔つきをした木製人形ではありますが、クリスマスの風物詩としてお家に飾ってみるのはいかがでしょうか。ぜひ、くるみ割り人形を飾って、家に幸運を呼び込みましょう。
本場ドイツのザイフェンから届いた「くるみ割り人形」。警察官をモチーフにした珍しいくるみ割り人形です。主役級の本場「くるみ割り人形」を探しているという方に大変おすすめです。
「くるみ割り人形」をモチーフにしたオーナメントで、ツリーに飾ることも、立たせて飾ることもできます。3体セットなので、一緒に飾ることでより本場の雰囲気を演出できるのではないでしょうか。いつもとは一味違った飾りつけにしたいという方におすすめの一品です。
バレエ『くるみ割り人形』の音楽も一緒に楽しみたいという方は、オルゴール版の『くるみ割り人形』の音楽を楽しんでみるというのはいかがでしょうか。クリスマスモチーフのオルゴールは、飾りとして置いておくだけでもとても可愛らしいですよ。
『くるみ割り人形』について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。バレエ『くるみ割り人形』は、大人から子供まで楽しめる、クリスマスの定番バレエ演目として世界中で親しまれています。
現実世界からお菓子の国へと移行していく様は、まさにクリスマスの奇跡、クリスマスの魔法といった感じで、夢やロマンが感じられますね。
我が家にもくるみ割り人形を飾って、素敵なクリスマスの思い出を作りたいという方は、ぜひ欧州航路のページをのぞいてみてください。今回ご紹介したアイテム以外にも、「くるみ割り人形」を模したオーナメントなど多数取り揃えています。
くるみ割り人形と共に、素敵なクリスマスの魔法が皆様に届きますように!
クリスマスの定番にもなっている『くるみ割り人形』。
毎年、バレエ『くるみ割り人形』を鑑賞してクリスマスをお祝いするのが恒例になっているという方も少なくないのではないでしょうか。
ところで、なぜ『くるみ割り人形』はクリスマスのものという考え方が定着したのでしょうか。
『くるみ割り人形』の原作や「くるみ割り人形」の歴史そのものについても解説していきます。
目次
『くるみ割り人形』とは?知っておきたい基礎知識
原作はドイツの童話『くるみ割り人形とネズミの王様』
バレエ『くるみ割り人形』の土台となった作品は、ドイツの作家であり判事であったエルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマン(1776-1822)の『くるみ割り人形とネズミの王様』(1816)です。
もともと、ホフマンは友人の子(マリー、フリッツ、ルイーゼ)たちを楽しませる目的でこの話を即興し、それをベースに童話に仕立て上げました。
しかし、残念なことに主人公のモデルとなったマリーは1822年に13歳の若さで亡くなっており、マリーの闘病中に『くるみ割り人形』は執筆されたと言われています。
ちなみに、ホフマンはマリーが生まれる2年前に自身の一人娘を2歳の若さで失うという辛い経験をしました。
この『くるみ割り人形とネズミの王様』という作品は、現実とお菓子の国を対照的に描くことで、儚げな二人の少女の幸せな別の世界が映し出されているとも読むことができるのです。
バレエ『くるみ割り人形』の台本を担当したマリウス・プティパ(1818-1910)はドイツ語に明るくなかったため、フランスの文豪であるアレクサンドル・デュマ親子(もしくは父のみ)が翻訳した『はしばみ割りの物語』をベースにバレエ『くるみ割り人形』の台本を完成させたそうです。
この『はしばみ割りの物語』は多少デュマ親子の解釈が入った意訳になっているため、ホフマンの原作と異なる点も多々あり、物語のダークさ半減され、より子供が親しみやすい話に翻案されています。
原作の『くるみ割り人形とネズミの王様』では、呪われた姫のグロテスクな容姿の描写やマリーが食器棚でケガを負った際の流血シーンの細かな描写が出てきます。
バレエの『くるみ割り人形』の華やかな世界観とはまた違ったグロテスクでホラーな要素を含んだ原作のギャップにショックを受ける人もいるほど。
また、夜な夜な繰り返されるねずみ軍団との攻防をマリーが一所懸命大人たちに説明するシーンがありますが、子供の戯言と誰にも取り合ってもらえません。
そのことはマリーの精神をじわじわ追い詰めるのですが、その描写がまた狂気的であり、童話にはダークで重すぎると評されることがあります。
『くるみ割り人形』の登場人物
『くるみ割り人形』に登場するキャラクターは、原作とバレエ版でも多少異なりますが、同じバレエでも異なる登場人物が出てくることがあります。
ここでは、『くるみ割り人形』の登場人物の中でも特に有名なキャラクターについてまとめています。
主人公のマリー
(クララ、マーシャ)
原作での名前はマリー
7歳の少女
クララの名で登場することが多いが、ロシアの舞台ではマリーの愛称のマーシャの名で登場することも珍しくない
年齢は10歳から14歳ぐらい
フリッツ
マリーの兄でやんちゃな性格
くるみ割り人形を壊してしまう
クララの兄でやんちゃな性格
くるみ割り人形を壊してしまう
ルイーゼ
マリーとフリッツの姉
マリーとは歳が離れているため、代母的な存在として描かれることが多い
クララとフリッツの姉
バレエ作品の中では特に言及されないものの、クリスマスパーティーの招待客と最後に挨拶をする描写が含まれることもある
シュタールバウム夫妻
マリーとフリッツ、ルイーゼの親
父は厳格な性格の人物、母は愛情深く優しい性格の人物として描かれている
クララとフリッツ、ルイーゼの親
第一幕の冒頭(パーティーシーン)に登場
母親は大広間で寝落ちたクララにショールを掛けるシーンで再度登場
ドロッセルマイヤー
マリーとフリッツの代父
時計職人(玩具職人)
マリーの名付け親
くるみ割り人形/王子
マリーがもらう歪な木製のくるみ割り人形
実は呪われた姿のドロッセルマイヤーの甥
クララがドロッセルマイヤーからプレゼントされた木製の人形
実は呪われたお菓子の国の王子
ねずみの王様
七つの頭を持つお化けねずみで、金色の王冠をつけている不気味な怪物として描かれている
沢山の子分のねずみを従えている
ねずみの王で王冠をつけている(ねずみの頭の数は1つのバージョンもあれば、7つのバージョンもある。現在は踊りやすくするために1つ頭にしているバレエ団が多い)
沢山の子分のねずみを従え、おもちゃの兵隊たちを攻撃するも、コミカルで憎めない悪役として描かれることが多い
ねずみの女王(作中劇に登場)
お城の床に住んでいる
ソーセージ作りを邪魔された腹いせに美しい王女を呪い、醜い姿に変える
ピルパリート姫(作中劇に登場)
ねずみの女王によって醜い姿に変えられた王女
呪われた姿は、異様に大きくなった頭と小さくされた体というとてもアンバランスなもの。
また、顔からは緑色の目が飛び出し、口は耳元まで裂けていた
若いドロッセルマイヤー
(作中劇に登場)
お城の床に住むねずみの女王を罠で仕留めようとしたため、ドロッセルマイヤーの甥が呪われ、くるみ割り人形に変えられてしまう
雪の精
くるみ割り人形から王子へと呪いが解けた後に、クララと共にお菓子の国へ向かう途中で出会う
金平糖の精
お菓子の森や街としての描写はあるが、「金平糖の精」という立ち位置で登場はせず、華やかなエピソードもない
お菓子の国のリーダー的存在で、王子とクララを歓迎する
第2幕のクライマックスで「金平糖の精の踊り」というソロパートがある。
プリマドンナの華やかな踊りは大変有名
お菓子の国の住人たち
(お菓子の森や街としての描写があるのみ)
【簡単解説】『くるみ割り人形』のあらすじ
バレエ版『くるみ割り人形』のあらすじについて解説していきます。
バレエ『くるみ割り人形』は全2幕で上演されることが多く、「お菓子の国」に到着してからの流れが2幕目の内容になります。
クリスマスイブの夜に起きた奇妙な出来事
クリスマスイブの夜、クララの家ではクリスマスパーティーが開かれ、皆煌びやかな衣装に身を包んでダンスや歓談を楽しんでいます。
クララは、招待客の一人で、大好きな名付け親のドロッセルマイヤーから特別なくるみ割り人形をプレゼントされますが、フリッツのいたずらでくるみ割り人形は壊れてしまいます。
手当されたくるみ割り人形はパーティー会場の大広間に寝かされることになります。
真夜中近く、クララは大広間にくるみ割り人形を探しにやってきます。すると、不思議なことにクリスマスツリーがどんどん大きくなり、クララの体は小さくなっていったのです。
真夜中に始まるねずみたちとの戦い
真夜中を知らせる時計の音が響くと同時に、ねずみたちが次々に部屋に現れます。
くるみ割り人形や他の兵隊のおもちゃも魔法で生き返ったかのように動き出し、ねずみたちと対峙します。
おもちゃの大砲が火を吹き、ラッパが鳴り響き、騒然とする中、くるみ割り人形はねずみの王様と一対一の勝負に挑みます。
くるみ割り人形がピンチに陥った時、クララは履いていたスリッパの片方をねずみの王様に投げて、ねずみの王様の気を逸らします。
その隙に、くるみ割り人形は持っていた剣でねずみの王様を倒すのでした。
夢のような「お菓子の国」への旅
ねずみの王様が滅んだことでくるみ割り人形の呪いが解け、王子の姿に戻ったくるみ割り人形がクララの前に現れます。
二人は、雪の精の祝福を受け、お菓子の国へと向かいます。
お菓子の国では二人を歓迎して、各国のお菓子の舞が披露されます。
お菓子の国の女王である金平糖の精と王子との優雅な舞を堪能し、クララは帰路につきます。
クララは、家の一室で目を覚まします。
近くには故障が直ったくるみ割り人形がありました。
そして、なんと素晴らしい夢だったのだろうと、くるみ割り人形を抱きしめるのでした。
なぜクリスマスに飾るの?ヨーロッパに伝わる「くるみ割り人形」のカルチャー
ここまでバレエや童話『くるみ割り人形』について解説してきましたが、実際のくるみ割り人形もクリスマスに飾られることが多いという点に着目し、ここではくるみ割り人形そのものの歴史や位置付けについて解説していきます。
物語の舞台がクリスマスイブ
童話『くるみ割り人形』の話は、クリスマスイブの話です。
そこから、『くるみ割り人形』と言えばクリスマスイブといった具合に、連鎖的にくるみ割り人形はクリスマスのものと考えられるようになったようです。
ちなみに、くるみ割り人形の発祥の国であるドイツでは16世紀ごろからくるみ割り人形をクリスマスの贈り物として贈り合うことがあったそうです。
魔除けや幸運を願う存在として親しまれる「くるみ割り人形」
くるみ割り人形は17世紀頃のドイツに既に存在していたと言われていますが、現在我々がよく目にする形に完成されたのは1870年頃です。
エルツ地方の木工職人ヴィルヘルム・フリードリッヒ・フュヒトナがロクロ技術を用いてくるみ割り人形を作りだしたことで、くるみ割り人形の量産が可能になり、テューリンゲン州ゾンネベルク、エルツ地方のザイフェン村などの山間部地域の特産品としてくるみ割り人形は親しまれるようになったのです。
今でもこの地域ではクリスマスシーズンになると、兵隊や警察官、サンタクロースなどの衣装に身を包んだ直立のくるみ割り人形が大小さまざま街の至る所に飾られます。
現在、くるみ割り人形は実際にくるみを割る機械として使われることは滅多になく、飾りとして使われることがほとんどです。
ドイツでは、魔除けや幸運を願って、ツリーや暖炉の上にくるみ割り人形を飾るのだそうです。
ところで、くるみ割り人形がクリスマスのものになったのには、別の理由もあります。
それは、くるみそのものがキリスト教の教えを表すシンボルだとする考え方からです。
頑丈なくるみの殻やくるみの実は、「守られる大切なもの(キリスト教の教義)」のシンボルであると考えられているそうです。
その他にも、くるみは三位一体やキリストの受難・救済などの象徴として語られることもあるもので、実際にクリスマス(キリストの誕生日)には欠かせないものなのです。
そこから、ドイツを始めヨーロッパではクリスマスツリーにデコレーションを施したくるみや、くるみの殻をオーナメントとして飾る風習があります。
このように、くるみそのものがクリスマスと関連深いのであれば、くるみの実を取り出すための機械(くるみ割り人形)がクリスマスのものとしてもなんら不思議はありませんね。
ちなみに、くるみ割り人形を用いてくるみの実を取り出す方法は、くるみを人形の口に入れて、人形の背中のレバーを下に押すというものになります。
レバーを下に押すことでてこの原理が働き、硬いくるみの殻が割れるのです。
バレエ『くるみ割り人形』の大ヒット
くるみ割り人形がクリスマスのものとして定着したのは、バレエ『くるみ割り人形』の大成功があったからと言っても過言ではありません。
マリウス・プティパに依頼され、作曲を担当したピョートル・チャイコフスキー(1840-1893)は、作業がなかなか進まず大変苦労しながら『くるみ割り人形』の音楽を完成させたそうです。
そんな苦労は微塵も感じさせない、あの華やかでドラマティック、それでいながら子供も楽しめるユーモアさが織り交ぜられた曲の数々は、『くるみ割り人形』の世界をより幻想的で夢のあるものに仕上げたのです。
『白鳥の湖』や『眠れる森の美女』ともまた違ったテイストで、明るく楽しい雰囲気は、クリスマス気分の高揚にもピッタリだったこともあるのでしょう、クリスマスのバレエとして瞬く間に人気になりました。
1892年にサンクトペテルブルクで初演され、今ではクリスマスバレエの定番として『くるみ割り人形』は各国で上演されているのです。
お家に幸運を迎えよう!欧州航路でおすすめの「くるみ割り人形」雑貨
くるみ割り人形は、歯が大きく、ちょっと怖い顔つきをした木製人形ではありますが、クリスマスの風物詩としてお家に飾ってみるのはいかがでしょうか。
ぜひ、くるみ割り人形を飾って、家に幸運を呼び込みましょう。
主役インテリアになる「くるみ割り人形」
本場ドイツのザイフェンから届いた「くるみ割り人形」。
警察官をモチーフにした珍しいくるみ割り人形です。
主役級の本場「くるみ割り人形」を探しているという方に大変おすすめです。
ツリーを彩り「ナッツクラッカーオーナメントセット」
「くるみ割り人形」をモチーフにしたオーナメントで、ツリーに飾ることも、立たせて飾ることもできます。
3体セットなので、一緒に飾ることでより本場の雰囲気を演出できるのではないでしょうか。
いつもとは一味違った飾りつけにしたいという方におすすめの一品です。
あわせて飾りたい!「ノエルオルゴール」でバレエの世界観を演出
バレエ『くるみ割り人形』の音楽も一緒に楽しみたいという方は、オルゴール版の『くるみ割り人形』の音楽を楽しんでみるというのはいかがでしょうか。
クリスマスモチーフのオルゴールは、飾りとして置いておくだけでもとても可愛らしいですよ。
「くるみ割り人形」でクリスマスを楽しもう
『くるみ割り人形』について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
バレエ『くるみ割り人形』は、大人から子供まで楽しめる、クリスマスの定番バレエ演目として世界中で親しまれています。
現実世界からお菓子の国へと移行していく様は、まさにクリスマスの奇跡、クリスマスの魔法といった感じで、夢やロマンが感じられますね。
我が家にもくるみ割り人形を飾って、素敵なクリスマスの思い出を作りたいという方は、ぜひ欧州航路のページをのぞいてみてください。
今回ご紹介したアイテム以外にも、「くるみ割り人形」を模したオーナメントなど多数取り揃えています。
くるみ割り人形と共に、素敵なクリスマスの魔法が皆様に届きますように!
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