掲載日:2026.07.03

レゲエに響く故郷愛!そのルーツを歴史から紐解く

レゲエと言えば南国の音楽というイメージが強いのではないでしょうか。
レゲエはジャマイカで生まれた音楽です。
日本ではコマーシャルで使用された曲Inner CircleのSweatが1990年代に大ヒットしました。A la la longという心地良いリズムの歌声が印象に残っている人も多いでしょう。
聴きやすいイメージがありますが、レゲエには愛や平和のメッセージも込められている楽曲が多数。

今回はそんなレゲエの歴史やルーツについてお伝えします。

レゲエってどんな音楽?まずは気軽に知る基本

レゲエってどんな音楽?まずは気軽に知る基本

レゲエはスローなリズムが特徴的な音楽です。
スカ、ロックステディ、メント、リズム&ブルースなど多様な音楽の影響を受けました。
またジョン・レノンはレゲエの発展を予見するほど世界中でヒットしたという歴史もあります。

レゲエらしさはここ!リズムと楽器の特徴

レゲエらしさはここ!リズムと楽器の特徴

レゲエは裏打ちギターが心地よい音楽です。メロディックなベースが特徴的でもあります。
そこにリズムの土台となるドラム、キーボードが重なり合い、耳障りのよいグルーブが生まれます。
レゲエはCM曲などでも使われることが多いです。独特なリズムとサウンドが印象に残りやすいためでしょう。
休日のお昼すぎなどのんびりしたいときにピッタリの音楽です。

光の色ごとの届きやすさと違い

また、レゲエに使用されるのはギターやベース、キーボード、ドラムなど一般的なバンド楽器です。
ギターは4分の4拍子で2拍4拍のカッティング奏法で演奏されます。
レゲエのベースはうねるようなメロディックなラインで独特のグルーブを演出するのが特徴です。
ドラムはリムショットというドラムのフチを叩く奏法が多用されています。
また2拍目と4拍目にアクセントをつけるワンドロップも特徴です。

レゲエはどこから生まれた?ざっくりわかる歴史

レゲエは1960年代後半にジャマイカで誕生しました。
ここではレゲエの土台となる音楽にも触れます。

ジャマイカで生まれた音楽

1960年代前半、ジャマイカがイギリスから独立した時期とほぼ同じタイミングで、「スカ」と呼ばれる音楽が誕生しました。

スカは、ギターやピアノが「チャッ、チャッ」と裏拍を刻む独特のリズムと、思わず踊りたくなるような速いテンポが特徴です。
当時のジャマイカでは、アメリカのR&Bやジャズの影響を受けながらも、自分たちならではの音楽を作ろうという機運が高まっており、その中からスカが生まれました。
「スカ」と聞いてもイメージしづらいかもしれませんが、日本ではアニメ『ちびまる子ちゃん』のエンディングテーマとして知られる西城秀樹さんの「走れ正直者」が代表的なスカ調の楽曲として有名です。軽快で跳ねるようなリズムを思い浮かべると分かりやすいでしょう。

西城秀樹 – 走れ正直者

やがて独立直後の熱気が落ち着くと、人々が好む音楽も少しずつ変化していきます。
テンポを抑え、よりゆったりとしたグルーヴを持つ「ロックステディ」が主流となりました。スカの速さと躍動感を残しながらも、ベースラインを重視した落ち着いたサウンドへと進化したのです。

そして1960年代後半になると、ロックステディを土台にさらに重厚なベースと独特のリズムを発展させた「レゲエ」が誕生します。
ドラムは3拍目にアクセントをつけ、ベースはうねるようなライン演奏により複雑な音楽へと進化しました。

つまり、スカからロックステディ、そしてレゲエへと続く流れは、ジャマイカ音楽の進化の歴史そのものなのです。

世界中に広がった理由

イギリスの移民を通じてレゲエのレコードが世界中に広まったという歴史があります。
1963年には新しいジャマイカのサウンドが世界中で聴かれるようになりました。
レゲエは奴隷として連れてこられた人たちの希望となりそのメッセージに共感する人が多数でした。

こうした理由から世界中のヒットにつながったと考えられています。
ロックやポップにも影響を与えることになります。たとえばThe Beatlesの「Ob-La-Di, Ob-La-Da」もレゲエに影響された有名曲の一つです。

The Beatles - Ob-La-Di, Ob-La-Da

レゲエは今もなお様々な音楽に影響を与え続けている奥深い音楽であると言えます。

レゲエ文化やジャマイカの象徴「ラスタカラー」とは?

レゲエのシンボルカラーとして愛されているラスタカラー。
3つの色の意味やどんな背景があるのでしょうか。

ラスタカラーの意味

ラスタカラーの意味

ラスタカラーは赤・黄・緑の配色のことです。
ヒンドゥー語で道を意味するこの3色はアフリカの国旗でよく使用されます。
それぞれの色にも意味があり、赤は戦士の血、黄色は輝く太陽や富、緑は豊かな大地を意味します。

ラスタカラーとレゲエの関係

ラスタカラーとレゲエの関係を知るには、アフリカからジャマイカへ強制的に連れてこられた黒人たちのアフリカ回帰の思想、ラスタファリズムを知る必要があります。
ラスタカラーはラスタファリ運動の思想が色濃く反映されており、レゲエの象徴となりました。
ラスタはエチオピア帝国最後の皇帝の名前からとられたもの。
またラスタカラーはレゲエの神様、ボブ・マーリーが好んだ色です。彼はラスタとも呼ばれています。

怖そうなイメージは誤解?レゲエに込められたやさしいメッセージと魅力

レゲエというとオーバーサイズのTシャツにドレッドヘアーというなんとなく不良っぽいイメージがありますよね。
ネガティブなイメージが先行してしまうこともあるレゲエですが、実際はレゲエには愛や平和のメッセージが込められているのです。

平和・愛・自由を歌う音楽

レゲエは貧困や人種差別などから生まれた音楽であり、平和・愛・自由を歌ったものが特徴です。
前述のラスタファリ運動に深く結びついており、故郷のアフリカを愛する歌も多いのも印象的。
” Africa Unite”という曲もあるほど、レゲエにはアフリカにルーツがあります。

Bob Marley & The Wailers - Africa Unite

ドレッドヘアやファッションの印象

ラスタカラーの意味

レゲエのファッションと言えばドレッドヘアーやラスタカラーを用いた服装が代表的です。
ドレッドヘアーは特殊な編み込みをして髪を絡ませたヘアースタイルのこと。
ドレッドヘアーと言えば南米のイメージがありますよね。
エチオピアの国旗のライオンやラスタファリ運動に由来するものです。
見た目は一見怖そうですが、実際は故郷のアフリカに帰りたいという故郷への愛のメッセージが込められています。

“治安が悪そう”と思われがちな理由

レゲエはストリートカルチャーや貧困層が住むスラム街(ゲットー)とは切っても切り離せません。
権力への抗いや人種差別への怒りのメッセージから攻撃的と受け取られることもあります。

また、ジャマイカの一部の地域で薬物が流通しており、過去に逮捕された事例があります。またギャング抗争などもありました。
メディアはこうした一部のネガティブな面をセンセーショナルに報じる傾向にあります。

レゲエを代表するアーティストたち

レゲエと一口にいっても様々な表現の仕方をするアーティストがいます。
ここでは代表的な3人のアーティストをご紹介します!

レゲエの神様、「ボブ・マーリー」

レゲエといえばボブ・マーリーが代表的なアーティストとして挙げられます。
1981年に36歳の若さで逝去しましたが、今も語り継がれる伝説のアーティストです。
1963年に表現豊かで独創的なリズムのウェイラーズの基盤となるボーカルグループを結成。
ジャマイカ音楽の基礎を作りました。
翌年にリリースした2nd シングルはジャマイカのチャートで首位を獲得するほどの人気へ。他の楽曲もよく知られており、数々のヒットを世に送り出しました。
ソロ活動となってからは“One Love“というレゲエの象徴となる曲が大ヒット。
平和や調和などのメッセージが込められているこの楽曲は、今の時代にも必聴です。

Bob Marley - One Love

レゲエの持つ力強さを表現した「ピーター・トッシュ」

ピーター・トッシュはボブマーリーも在籍したボーカルグループ、ウェイラーズのメンバーでした。
ラスタファリズムの先駆者としても知られるアーティストです。
彼はローリングストーンズのオープニングアクトをつとめるなど、マーリーとは違った形でレゲエを表現しました。
Downpressor Man(抑圧者) という権力者への怒りをあらわした力強い楽曲があります。

Peter Tosh - Downpressor Man

POPな感性が光る、「ジミー・クリフ」

ジミー・クリフはジャマイカが独立した年にデビューしました。ポップなR&B、ソウルサウンドが特徴的なアーティストです。
日本でもフェスのヘッド・ライナーをつとめるなど、よくライブを行っていましたが、残念ながら2025年11月に逝去しました。
“You Can Get It If You Really Want”が最も有名でしょう。

Jimmy Cliff - You Can Get It If You Really Want

「本当に欲しいものは、手に入る」つまり「実現したい夢は必ず叶う」というメッセージの希望ある曲です。

レゲエでいつもの気分を少し変えてみよう!

レゲエでいつもの気分を少し変えてみよう!

レゲエのルーツには、奴隷制度や差別などの悲しい歴史があります。

しかし、その歴史の中から生まれたレゲエには、平和や愛、人とのつながりを大切にする力強いメッセージが込められています。
ゆったりとしたリズムに身を委ねながら歌詞に耳を傾けると、レゲエが単なる陽気な音楽ではなく、人々の想いや願いを乗せた音楽であることがわかるはずです。

気分転換をしたいときや、少し心を落ち着かせたいときは、ぜひレゲエを聴いてみてください。新しい音楽の魅力に出会えるかもしれません!


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