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冬の寒さがゆるみ、あちこちで花のつぼみがふくらみ始める3月。ひな祭りにお花見、卒業式と、この季節ならではのイベントが目白押しです。さらに世界へ目を向けると、春の訪れを祝うユニークなお祭りもたくさん。
3月の定番行事から旬の食べ物、ちょっと自慢できる豆知識、海外の春の文化まで、3月の魅力をまるごとお届けします。
3月は年度末であり、卒業や異動など人生の節目が重なる時期。同時に桜の開花や春まつりなど、新しい季節の到来を感じるイベントが次々とやってきます。伝統行事から比較的新しい記念日まで、3月のカレンダーは意外なほど賑やか。日付順に、押さえておきたい主な行事を見ていきましょう。
3月3日は、女の子の健やかな成長と幸せを願う「ひな祭り」。華やかなひな人形と桃の花を飾り、ちらし寿司やはまぐりのお吸い物、ひなあられ、桜餅といったスイーツや料理で食卓を彩ります。もともとは五節句のひとつ「上巳(じょうし)の節句」に由来し、古代中国の厄払いがルーツ。平安時代に日本へ伝わり、貴族の子どもたちの「ひいな遊び」と結びつきながら、今の形へと変化しました。江戸時代には庶民にも広まり、3月3日にお雛様を飾ってお祝いする習慣が定着しています。
「桃の節句」と呼ばれるのは、旧暦の3月3日頃にちょうど桃の花が咲く時期だったから。桃には邪気を払う力や長寿(百歳=ももとせ)の願いが込められています。ひな人形は立春を過ぎた頃に飾り始め、3月3日が過ぎたら早めに片付けるのが良いとされており、「片付けが遅れると婚期が遅れる」なんて俗信も有名です。
3月8日は国連が定めた「国際女性デー」。1908年のニューヨークで女性労働者たちが参政権を求めてデモ行進を行ったことがきっかけとなり、1975年に正式制定されました。この日は世界各地でジェンダー平等や女性の権利向上を訴えるキャンペーンが行われています。
イタリアでは「ミモザの日」とも呼ばれ、男性から女性へミモザの花束を贈る習慣が有名。日本でもこの風習が少しずつ広がり、3月になると花屋の店先に鮮やかな黄色のミモザが並ぶ光景を見かけることが増えました。性別にかかわらず、身近な人への感謝を伝えるきっかけにしてみるのもいいかもしれません。
バレンタインデーにチョコレートをもらった人がお返しを渡す日として、すっかりおなじみになったホワイトデー。実はこれ、日本発祥のイベントだと知っていましたか?
始まりは1978年。福岡の老舗菓子店・石村萬盛堂が「バレンタインのお返しにマシュマロを贈ろう」と提案した「マシュマロデー」がきっかけとされています。その後、キャンディーやクッキーなど白いお菓子を贈る習慣へと広がり、「ホワイトデー」の名が定着。今ではお菓子に限らず、アクセサリーなどセンスの光るギフトを選ぶ人も増えています。
韓国や台湾、中国など東アジアの一部にも広がっていますが、欧米にはこの習慣がありません。その理由については、このあとの豆知識コーナーで詳しく触れますね。
毎年3月20日頃に訪れる「春分の日」は、昼と夜の長さがほぼ等しくなる日。「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」として国民の祝日に定められています。2026年の春分の日は3月20日(金)です。
春分の日を中日として前後3日間ずつ、合わせて7日間が「春のお彼岸」。お墓参りをしたり、ぼた餅をお供えしたりするのが昔からの風習です。ぼた餅の名は春に咲く牡丹の花に由来し、秋のお彼岸では同じものを萩にちなんで「おはぎ」と呼びます。
また、二十四節気では3月上旬が「啓蟄(けいちつ)」にあたり、冬ごもりしていた虫たちが地上に出てくる頃とされています。つくしやふきのとうが顔を出し始めるのもこの時期で、自然の中にも春の足音がはっきりと聞こえてきます。
日本では4月に新年度が始まるため、3月は多くの学校で卒業式が行われる季節。小学校から大学まで、それぞれの場所で別れと門出のセレモニーが繰り広げられます。「仰げば尊し」や「蛍の光」を歌いながら涙する卒業生の姿は、まさに3月の風物詩。中学校や高校では、男子生徒が制服の第二ボタンを好きな人に渡す——なんて青春のエピソードも、いまだに語り継がれています。
3月下旬からは桜の開花シーズンとも重なるため、満開の桜の下で卒業写真を撮る光景もあちこちで見られます。桜は新たな出発を象徴する花でもあり、旅立ちの日をそっと彩ってくれる存在です。
日本の春といえば、やはり桜とお花見。本州では例年3月下旬頃から桜が開花し、各地で桜まつりや花見イベントが開催されます。桜の下に敷物を広げて仲間と宴を囲む伝統は、平安時代にまでさかのぼるといわれています。現代でも桜前線の北上が毎年ニュースのトップを飾り、「今年はいつ満開になるかな?」と心待ちにする人は少なくありません。桜以外にも、3月には見頃を迎える花がたくさん。桃の花や鮮やかな黄色の菜の花、道端にひっそり咲くスミレなど、街中がどんどんカラフルになっていくのもこの季節の楽しみです。
奈良・東大寺の「修二会(しゅにえ)・お水取り」は、752年から一度も途絶えることなく続く伝統行事。毎晩お松明(たいまつ)を振る光景が有名で、クライマックスとなる3月12日深夜には、若狭井という井戸から清水を汲み上げて本尊に供える儀式が行われます。これが「お水取り」の名の由来です。
「お水取りが終わると春が来る」と言われ、奈良では春の訪れを告げる風物詩として親しまれています。夜空に舞う火の粉と荘厳な祈りの雰囲気を味わいに、期間中は多くの参拝客が訪れます。
3月11日は東日本大震災の追悼日。発生時刻の午後2時46分に全国で黙祷が捧げられ、各地で追悼・復興を祈る集いが開かれます。宮城県では「みやぎ鎮魂の日」として、県庁をはじめ各所で献花や黙祷が呼びかけられています。あの日から時間が経っても、防災意識を風化させず命の尊さを胸に刻む——3月11日はそんな思いを新たにする大切な日です。
3月は語呂合わせで制定された記念日も豊富。3月3日は「み(3)み(3)」で「耳の日」、3月9日は「サン(3)キュー(9)」で「ありがとうの日」、3月8日は「サバ」で「鯖の日」といった具合です。さらに3月12日は「サイフ(3・1・2)」で「財布の日」、3月5日は「サンゴ」で「珊瑚の日」など、探してみると毎日が何かの記念日に当たるほど。会話のちょっとしたネタにもぴったりです。
春めく3月は、食卓にも庭先にも季節の変わり目がはっきりと表れる時期。冬の名残の食材と、芽吹き始めた春の恵みが同居する、ちょっと贅沢なシーズンです。
冬から春への端境期にあたる3月は、行事食から山菜、魚介まで食卓に並ぶ顔ぶれも一気に華やかになります。ジャンルごとに見ていきましょう。
ひな祭りのちらし寿司やひなあられ、桜餅は3月の食卓を彩る定番。彩り豊かなちらし寿司に旬の具材をたっぷり乗せれば、それだけで春の気分が盛り上がります。
3月下旬頃から出回る筍(たけのこ)は、若竹煮や筍ご飯で楽しみたい春の味覚の代表格。ほろ苦いふきのとうやタラの芽は天ぷらにすると絶品です。菜の花はお浸しやパスタにも活躍します。
やわらかい葉が特徴の春キャベツや、辛みが少なくサラダにぴったりの新玉ねぎが旬を迎えます。
果物ではいちごが最盛期で、各地でいちご狩りイベントも盛んに開催される時期。おすすめの春スイーツを探しに出かけてみるのも楽しいでしょう。
漢字で「魚へんに春」と書く鰆(さわら)はまさに春の魚で、西京焼きや刺身で上品な味わいが楽しめます。潮干狩りシーズンが始まるアサリ、駿河湾の桜エビ、富山湾のホタルイカなど、海の幸にも春ならではの顔ぶれが揃います。
3月は、寒さに耐えていた花々が一斉に咲き始める季節。月の前半と後半で見頃の花が移り変わっていくので、時期ごとに違った彩りを楽しめるのも魅力です。
桜より一足先に春を告げるのが桃の花。ひな祭りに飾られる薄紅色の花は、3月上旬から中旬にかけて開花します。早春の梅がまだ楽しめる地域もあり、沈丁花(じんちょうげ)の甘い香りが漂い始めるのもこの頃。道端や野原ではスミレがひっそりと咲き、足元から春の到来を知らせてくれます。種類も豊富で、ニオイスミレの甘い香りやタチツボスミレの群生など、よく見るとそれぞれに個性があるのも面白いところです。
3月下旬になると、いよいよ桜の季節。本州では例年この頃にソメイヨシノが開花し、淡いピンクの花が街や公園を一気に春色に染めます。桜前線の北上とともに各地で桜まつりが開催され、お花見シーズンの到来です。菜の花の鮮やかな黄色は春の風景そのもので、河川敷や畑を明るく染め上げます。レンギョウやミモザの黄色い花が枝いっぱいに咲くのもこの時期。甘い香りが特徴のスイートピーは花言葉が「門出」で、卒業式の贈り物にもよく選ばれる、まさに3月にふさわしい花です。散歩がてら、身近な花に目を留めてみてはいかがでしょうか。
暦や文化にまつわるトリビアが多いのも3月の面白さ。会話が弾む小ネタや、日本ならではの言葉の由来を集めました。
旧暦で3月を指す和風月名が「弥生(やよい)」。カレンダーや手紙の時候のあいさつなどでも目にする言葉ですが、その意味を知っている人は意外と少ないかもしれません。「弥」は古語で「いよいよ・ますます」、「生」は草木が生い茂ること。つまり「弥生」は「いよいよ草木が勢いよく芽吹く月」という意味です。旧暦の3月は現在の4月頃にあたるので、まさに新芽が一斉に芽吹く季節感を映した名前。童謡『さくらさくら』にも「弥生の空」というフレーズが登場し、春の季語としても親しまれています。
弥生以外にも、昔の人々はこの月にたくさんの呼び名を付けていました。「花見月(はなみづき)」は花見の季節を、「桜月(さくらづき)」は桜の咲く月をそのまま表した名前です。ほかにも「夢見月」(桜の雅称「夢見草」にちなむ)、「桃月(とうげつ)」(桃の花が咲く月)、「雛月(ひなづき)」(雛祭りの月)など、花や行事に由来する美しい異名がずらり。一つの月にこれほど多くの別名があるのは、日本人がいかに季節の移ろいに心を寄せてきたかの証とも言えるでしょう。手紙に「桜月の候」なんて書き添えると、ぐっと風流な雰囲気になります。
結論から言うと、ほぼ本当です。欧米ではバレンタインデーに男女がお互いにカードや花、プレゼントを贈り合うのが一般的。「女性から男性へチョコを贈る」という一方向の文化ではないため、「後日お返しをする日」という発想自体が存在しません。日本では女性がバレンタインにチョコを配る文化が定着したため、そのフォローアップとして菓子業界がホワイトデーを仕掛けたという背景があります。一方、欧米の3月14日は円周率3.14にちなんだ「パイデー」として、理系の人々がパイを食べて盛り上がる程度。
ただし韓国や台湾では日本と同じようにホワイトデーが定着しており、韓国ではさらに4月14日を「ブラックデー」と称して、バレンタインもホワイトデーも縁がなかった人がジャージャー麺を食べるユニークな文化まで生まれています。
「三寒四温(さんかんしおん)」という言葉は、寒い日が3日続いたあと暖かい日が4日続く、という春先の気候を表した四字熟語。暖かくなったと思ったら急に冷え込む——まさに3月の天気そのものを言い当てた表現です。
「春一番」は、立春から春分の間に初めて吹く強い南風のこと。多くの場合2月中旬から3月上旬頃に吹き、春一番が吹くと一気に気温が上がります。ただし翌日にはまた冷え込む「寒の戻り」もあるので、コートを手放すタイミングに悩む日々はもう少し続くでしょう。
3月の誕生石はアクアマリンとブラッドストーン。
澄んだ海のような青が美しいアクアマリンは「幸福・富・聡明」の象徴で、穏やかな春の海を思わせる宝石です。
ブラッドストーンは深緑に赤い斑点が入った石で、「勇気・献身・聡明」の象徴とされています。
誕生花は諸説ありますが、桃やスイートピー、チューリップ、フリージアなどが代表的。桃の花言葉は「チャーミング」、スイートピーは「門出」、チューリップは「思いやり」、フリージアは「天真爛漫」と、どれも春にぴったりです。大切な人の3月の誕生日に春の花を贈るのも素敵ですね。
日本だけでなく、世界各地でも3月は春を祝う特別な月。国や文化が違えば祝い方もまったく異なり、そのユニークさには思わず驚かされます。
アイルランドの守護聖人・聖パトリックの命日にあたる3月17日は、世界中が「緑色」に染まる日。アイルランドでは国民の祝日で、アメリカやオーストラリアなどアイルランド系移民の多い国でも盛大なパレードが行われます。
シカゴでは川の水を緑に染めてしまうほどの盛り上がりぶり。
シンボルカラーの緑の由来には諸説ありますが、聖パトリックが布教に使ったとされる三つ葉のクローバー(シャムロック)や、緑豊かなアイルランドの国土をイメージしたものといわれています。「この日に緑を着ていないとつねられる」なんてジョークもあるのだとか。
実は東京・表参道でも毎年3月にパレードが開催されていて、アジア最大級の規模に成長しています。1992年に在日アイルランド人らが始めたもので、誰でも気軽に参加できるのが魅力です。
インドをはじめヒンドゥー教圏で春に行われる「ホーリー」は、参加者同士が色粉や色水を掛け合う、とにかくカラフルなお祭り。春分前の満月から2日間にわたって開催され、初日の夜は焚き火で悪霊を払い、2日目の日中がクライマックスとなります。見知らぬ人にも遠慮なく色を塗り合い、「ハッピー・ホーリー!」と叫びながら抱き合う——身分や年齢の垣根なく皆で楽しむのがこの祭りの精神。汚れてもいい白い服で臨み、最後には全員が虹色になって笑い合います。伝統的な色粉はウコンなどのハーブから作られており、近年ではそのフォトジェニックさから、日本やヨーロッパでも「カラーラン」としてアレンジされたイベントが人気を集めています。
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春分の日そのものを「新年」として祝う文化があるのをご存知でしょうか。「ノウルーズ」はペルシア語で「新しい日」を意味し、イランを中心に中央アジアやアフガニスタンなど広い地域で祝われる新年祭です。その歴史は3000年以上ともいわれ、国連も2010年に3月21日を「国際ノウルーズ・デー」として認定しました。
イランでは新年を迎える前に大掃除をし、新しい服を用意。「ハフト・スィーン」と呼ばれる7つの品を並べた飾り卓を設えて、家族で新年の瞬間を共に祝います。芽吹き、愛、富など、それぞれの品に新年への願いが込められています。冬が終わって命が芽吹く春こそが一年の始まり——そんな考え方は、世界各地の自然崇拝や太陽信仰にも通じるもの。日本ではあまり知られていませんが、春分が「新年」となる文化は意外と広く存在しているのです。
キリスト教圏で春に訪れる重要な祝日がイースター(復活祭)。イエス・キリストの復活を祝うこの祭日は、「春分の日以降、最初の満月の次の日曜日」に行われる移動祝日で、早い年には3月下旬に訪れることもあります。シンボルはウサギと卵。どちらも新しい命や生命力の象徴で、春の再生にふさわしいモチーフです。カラフルに色付けした卵を庭に隠して子どもたちが探す「エッグハント」は家族の定番イベント。日本でもここ数年、イースターフェアを開催するお店が増えてきました。
ひな祭りやお花見といった日本の伝統行事から、ホーリーやノウルーズなど世界各地のお祭りまで、3月は「変化」と「始まり」が詰まった月。旬の山菜やいちごで春の味覚を堪能したり、桜や菜の花を眺めて季節の移ろいを感じたり、楽しみ方は本当にさまざまです。
年度末で何かと忙しい時期ですが、ふと足元に咲いたスミレに気づいたり、ぽかぽか陽気にコートを脱ぎたくなったり——そんな小さな春の気配を見つけるのも3月ならではの醍醐味。
いつもよりちょっとだけ季節の行事に目を向けて、春を丸ごと味わってみてはいかがでしょうか。
3月のイースター(復活祭)を知りたい方におすすめ▼
3月の和風月明を知りたい方におすすめ▼
冬の寒さがゆるみ、あちこちで花のつぼみがふくらみ始める3月。ひな祭りにお花見、卒業式と、この季節ならではのイベントが目白押しです。さらに世界へ目を向けると、春の訪れを祝うユニークなお祭りもたくさん。
3月の定番行事から旬の食べ物、ちょっと自慢できる豆知識、海外の春の文化まで、3月の魅力をまるごとお届けします。
目次
3月のイベント・行事
3月は年度末であり、卒業や異動など人生の節目が重なる時期。
同時に桜の開花や春まつりなど、新しい季節の到来を感じるイベントが次々とやってきます。
伝統行事から比較的新しい記念日まで、3月のカレンダーは意外なほど賑やか。
日付順に、押さえておきたい主な行事を見ていきましょう。
ひな祭り・桃の節句(3月3日)
3月3日は、女の子の健やかな成長と幸せを願う「ひな祭り」。
華やかなひな人形と桃の花を飾り、ちらし寿司やはまぐりのお吸い物、ひなあられ、桜餅といったスイーツや料理で食卓を彩ります。
もともとは五節句のひとつ「上巳(じょうし)の節句」に由来し、古代中国の厄払いがルーツ。
平安時代に日本へ伝わり、貴族の子どもたちの「ひいな遊び」と結びつきながら、今の形へと変化しました。
江戸時代には庶民にも広まり、3月3日にお雛様を飾ってお祝いする習慣が定着しています。
「桃の節句」と呼ばれるのは、旧暦の3月3日頃にちょうど桃の花が咲く時期だったから。
桃には邪気を払う力や長寿(百歳=ももとせ)の願いが込められています。
ひな人形は立春を過ぎた頃に飾り始め、3月3日が過ぎたら早めに片付けるのが良いとされており、「片付けが遅れると婚期が遅れる」なんて俗信も有名です。
国際女性デー(3月8日)
3月8日は国連が定めた「国際女性デー」。
1908年のニューヨークで女性労働者たちが参政権を求めてデモ行進を行ったことがきっかけとなり、1975年に正式制定されました。
この日は世界各地でジェンダー平等や女性の権利向上を訴えるキャンペーンが行われています。
イタリアでは「ミモザの日」とも呼ばれ、男性から女性へミモザの花束を贈る習慣が有名。
日本でもこの風習が少しずつ広がり、3月になると花屋の店先に鮮やかな黄色のミモザが並ぶ光景を見かけることが増えました。
性別にかかわらず、身近な人への感謝を伝えるきっかけにしてみるのもいいかもしれません。
ホワイトデー(3月14日)
バレンタインデーにチョコレートをもらった人がお返しを渡す日として、すっかりおなじみになったホワイトデー。
実はこれ、日本発祥のイベントだと知っていましたか?
始まりは1978年。
福岡の老舗菓子店・石村萬盛堂が「バレンタインのお返しにマシュマロを贈ろう」と提案した「マシュマロデー」がきっかけとされています。
その後、キャンディーやクッキーなど白いお菓子を贈る習慣へと広がり、「ホワイトデー」の名が定着。
今ではお菓子に限らず、アクセサリーなどセンスの光るギフトを選ぶ人も増えています。
韓国や台湾、中国など東アジアの一部にも広がっていますが、欧米にはこの習慣がありません。その理由については、このあとの豆知識コーナーで詳しく触れますね。
春分の日・春のお彼岸(3月20日前後)
毎年3月20日頃に訪れる「春分の日」は、昼と夜の長さがほぼ等しくなる日。
「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」として国民の祝日に定められています。
2026年の春分の日は3月20日(金)です。
春分の日を中日として前後3日間ずつ、合わせて7日間が「春のお彼岸」。
お墓参りをしたり、ぼた餅をお供えしたりするのが昔からの風習です。
ぼた餅の名は春に咲く牡丹の花に由来し、秋のお彼岸では同じものを萩にちなんで「おはぎ」と呼びます。
また、二十四節気では3月上旬が「啓蟄(けいちつ)」にあたり、冬ごもりしていた虫たちが地上に出てくる頃とされています。
つくしやふきのとうが顔を出し始めるのもこの時期で、自然の中にも春の足音がはっきりと聞こえてきます。
卒業式(3月中旬〜下旬)
日本では4月に新年度が始まるため、3月は多くの学校で卒業式が行われる季節。
小学校から大学まで、それぞれの場所で別れと門出のセレモニーが繰り広げられます。
「仰げば尊し」や「蛍の光」を歌いながら涙する卒業生の姿は、まさに3月の風物詩。
中学校や高校では、男子生徒が制服の第二ボタンを好きな人に渡す——なんて青春のエピソードも、いまだに語り継がれています。
3月下旬からは桜の開花シーズンとも重なるため、満開の桜の下で卒業写真を撮る光景もあちこちで見られます。
桜は新たな出発を象徴する花でもあり、旅立ちの日をそっと彩ってくれる存在です。
お花見(3月下旬〜4月上旬)
日本の春といえば、やはり桜とお花見。
本州では例年3月下旬頃から桜が開花し、各地で桜まつりや花見イベントが開催されます。
桜の下に敷物を広げて仲間と宴を囲む伝統は、平安時代にまでさかのぼるといわれています。
現代でも桜前線の北上が毎年ニュースのトップを飾り、「今年はいつ満開になるかな?」と心待ちにする人は少なくありません。
桜以外にも、3月には見頃を迎える花がたくさん。
桃の花や鮮やかな黄色の菜の花、道端にひっそり咲くスミレなど、街中がどんどんカラフルになっていくのもこの季節の楽しみです。
修二会・お水取り(3月1日〜14日)
奈良・東大寺の「修二会(しゅにえ)・お水取り」は、752年から一度も途絶えることなく続く伝統行事。
毎晩お松明(たいまつ)を振る光景が有名で、クライマックスとなる3月12日深夜には、若狭井という井戸から清水を汲み上げて本尊に供える儀式が行われます。
これが「お水取り」の名の由来です。
「お水取りが終わると春が来る」と言われ、奈良では春の訪れを告げる風物詩として親しまれています。
夜空に舞う火の粉と荘厳な祈りの雰囲気を味わいに、期間中は多くの参拝客が訪れます。
東日本大震災の追悼日(3月11日)
3月11日は東日本大震災の追悼日。
発生時刻の午後2時46分に全国で黙祷が捧げられ、各地で追悼・復興を祈る集いが開かれます。
宮城県では「みやぎ鎮魂の日」として、県庁をはじめ各所で献花や黙祷が呼びかけられています。
あの日から時間が経っても、防災意識を風化させず命の尊さを胸に刻む——3月11日はそんな思いを新たにする大切な日です。
語呂合わせの記念日いろいろ
3月は語呂合わせで制定された記念日も豊富。
3月3日は「み(3)み(3)」で「耳の日」、3月9日は「サン(3)キュー(9)」で「ありがとうの日」、3月8日は「サバ」で「鯖の日」といった具合です。
さらに3月12日は「サイフ(3・1・2)」で「財布の日」、3月5日は「サンゴ」で「珊瑚の日」など、探してみると毎日が何かの記念日に当たるほど。
会話のちょっとしたネタにもぴったりです。
3月の旬の食べ物と花
春めく3月は、食卓にも庭先にも季節の変わり目がはっきりと表れる時期。
冬の名残の食材と、芽吹き始めた春の恵みが同居する、ちょっと贅沢なシーズンです。
旬の食材・料理
冬から春への端境期にあたる3月は、行事食から山菜、魚介まで食卓に並ぶ顔ぶれも一気に華やかになります。
ジャンルごとに見ていきましょう。
行事食
ひな祭りのちらし寿司やひなあられ、桜餅は3月の食卓を彩る定番。
彩り豊かなちらし寿司に旬の具材をたっぷり乗せれば、それだけで春の気分が盛り上がります。
山菜
3月下旬頃から出回る筍(たけのこ)は、若竹煮や筍ご飯で楽しみたい春の味覚の代表格。
ほろ苦いふきのとうやタラの芽は天ぷらにすると絶品です。
菜の花はお浸しやパスタにも活躍します。
野菜
やわらかい葉が特徴の春キャベツや、辛みが少なくサラダにぴったりの新玉ねぎが旬を迎えます。
果物・スイーツ
果物ではいちごが最盛期で、各地でいちご狩りイベントも盛んに開催される時期。
おすすめの春スイーツを探しに出かけてみるのも楽しいでしょう。
魚介類
漢字で「魚へんに春」と書く鰆(さわら)はまさに春の魚で、西京焼きや刺身で上品な味わいが楽しめます。
潮干狩りシーズンが始まるアサリ、駿河湾の桜エビ、富山湾のホタルイカなど、海の幸にも春ならではの顔ぶれが揃います。
3月に咲く花
3月は、寒さに耐えていた花々が一斉に咲き始める季節。
月の前半と後半で見頃の花が移り変わっていくので、時期ごとに違った彩りを楽しめるのも魅力です。
3月上旬〜中旬に咲く花
桜より一足先に春を告げるのが桃の花。
ひな祭りに飾られる薄紅色の花は、3月上旬から中旬にかけて開花します。
早春の梅がまだ楽しめる地域もあり、沈丁花(じんちょうげ)の甘い香りが漂い始めるのもこの頃。
道端や野原ではスミレがひっそりと咲き、足元から春の到来を知らせてくれます。
種類も豊富で、ニオイスミレの甘い香りやタチツボスミレの群生など、よく見るとそれぞれに個性があるのも面白いところです。
3月中旬〜下旬に咲く花
3月下旬になると、いよいよ桜の季節。
本州では例年この頃にソメイヨシノが開花し、淡いピンクの花が街や公園を一気に春色に染めます。
桜前線の北上とともに各地で桜まつりが開催され、お花見シーズンの到来です。
菜の花の鮮やかな黄色は春の風景そのもので、河川敷や畑を明るく染め上げます。
レンギョウやミモザの黄色い花が枝いっぱいに咲くのもこの時期。
甘い香りが特徴のスイートピーは花言葉が「門出」で、卒業式の贈り物にもよく選ばれる、まさに3月にふさわしい花です。
散歩がてら、身近な花に目を留めてみてはいかがでしょうか。
3月に知っておきたい豆知識
暦や文化にまつわるトリビアが多いのも3月の面白さ。
会話が弾む小ネタや、日本ならではの言葉の由来を集めました。
3月の和名「弥生(やよい)」の意味
旧暦で3月を指す和風月名が「弥生(やよい)」。
カレンダーや手紙の時候のあいさつなどでも目にする言葉ですが、その意味を知っている人は意外と少ないかもしれません。
「弥」は古語で「いよいよ・ますます」、「生」は草木が生い茂ること。
つまり「弥生」は「いよいよ草木が勢いよく芽吹く月」という意味です。
旧暦の3月は現在の4月頃にあたるので、まさに新芽が一斉に芽吹く季節感を映した名前。
童謡『さくらさくら』にも「弥生の空」というフレーズが登場し、春の季語としても親しまれています。
3月の異名「花見月」「桜月」ほか
弥生以外にも、昔の人々はこの月にたくさんの呼び名を付けていました。
「花見月(はなみづき)」は花見の季節を、「桜月(さくらづき)」は桜の咲く月をそのまま表した名前です。
ほかにも「夢見月」(桜の雅称「夢見草」にちなむ)、「桃月(とうげつ)」(桃の花が咲く月)、「雛月(ひなづき)」(雛祭りの月)など、花や行事に由来する美しい異名がずらり。
一つの月にこれほど多くの別名があるのは、日本人がいかに季節の移ろいに心を寄せてきたかの証とも言えるでしょう。
手紙に「桜月の候」なんて書き添えると、ぐっと風流な雰囲気になります。
海外にホワイトデーはないって本当?
結論から言うと、ほぼ本当です。
欧米ではバレンタインデーに男女がお互いにカードや花、プレゼントを贈り合うのが一般的。
「女性から男性へチョコを贈る」という一方向の文化ではないため、「後日お返しをする日」という発想自体が存在しません。
日本では女性がバレンタインにチョコを配る文化が定着したため、そのフォローアップとして菓子業界がホワイトデーを仕掛けたという背景があります。
一方、欧米の3月14日は円周率3.14にちなんだ「パイデー」として、理系の人々がパイを食べて盛り上がる程度。
ただし韓国や台湾では日本と同じようにホワイトデーが定着しており、韓国ではさらに4月14日を「ブラックデー」と称して、バレンタインもホワイトデーも縁がなかった人がジャージャー麺を食べるユニークな文化まで生まれています。
「三寒四温」と「春一番」
「三寒四温(さんかんしおん)」という言葉は、寒い日が3日続いたあと暖かい日が4日続く、という春先の気候を表した四字熟語。
暖かくなったと思ったら急に冷え込む——まさに3月の天気そのものを言い当てた表現です。
「春一番」は、立春から春分の間に初めて吹く強い南風のこと。
多くの場合2月中旬から3月上旬頃に吹き、春一番が吹くと一気に気温が上がります。
ただし翌日にはまた冷え込む「寒の戻り」もあるので、コートを手放すタイミングに悩む日々はもう少し続くでしょう。
3月の誕生石・誕生花
3月の誕生石はアクアマリンとブラッドストーン。
澄んだ海のような青が美しいアクアマリンは「幸福・富・聡明」の象徴で、穏やかな春の海を思わせる宝石です。
ブラッドストーンは深緑に赤い斑点が入った石で、「勇気・献身・聡明」の象徴とされています。
誕生花は諸説ありますが、桃やスイートピー、チューリップ、フリージアなどが代表的。
桃の花言葉は「チャーミング」、スイートピーは「門出」、チューリップは「思いやり」、フリージアは「天真爛漫」と、どれも春にぴったりです。
大切な人の3月の誕生日に春の花を贈るのも素敵ですね。
世界の3月のイベント・豆知識
日本だけでなく、世界各地でも3月は春を祝う特別な月。
国や文化が違えば祝い方もまったく異なり、そのユニークさには思わず驚かされます。
セント・パトリックス・デー(3月17日)
アイルランドの守護聖人・聖パトリックの命日にあたる3月17日は、世界中が「緑色」に染まる日。
アイルランドでは国民の祝日で、アメリカやオーストラリアなどアイルランド系移民の多い国でも盛大なパレードが行われます。
シカゴでは川の水を緑に染めてしまうほどの盛り上がりぶり。
シンボルカラーの緑の由来には諸説ありますが、聖パトリックが布教に使ったとされる三つ葉のクローバー(シャムロック)や、緑豊かなアイルランドの国土をイメージしたものといわれています。
「この日に緑を着ていないとつねられる」なんてジョークもあるのだとか。
実は東京・表参道でも毎年3月にパレードが開催されていて、アジア最大級の規模に成長しています。
1992年に在日アイルランド人らが始めたもので、誰でも気軽に参加できるのが魅力です。
ホーリー祭(インドの色彩の祭典)
インドをはじめヒンドゥー教圏で春に行われる「ホーリー」は、参加者同士が色粉や色水を掛け合う、とにかくカラフルなお祭り。
春分前の満月から2日間にわたって開催され、初日の夜は焚き火で悪霊を払い、2日目の日中がクライマックスとなります。
見知らぬ人にも遠慮なく色を塗り合い、「ハッピー・ホーリー!」と叫びながら抱き合う——身分や年齢の垣根なく皆で楽しむのがこの祭りの精神。
汚れてもいい白い服で臨み、最後には全員が虹色になって笑い合います。
伝統的な色粉はウコンなどのハーブから作られており、近年ではそのフォトジェニックさから、日本やヨーロッパでも「カラーラン」としてアレンジされたイベントが人気を集めています。
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ノウルーズ(春分の新年祭)
春分の日そのものを「新年」として祝う文化があるのをご存知でしょうか。
「ノウルーズ」はペルシア語で「新しい日」を意味し、イランを中心に中央アジアやアフガニスタンなど広い地域で祝われる新年祭です。
その歴史は3000年以上ともいわれ、国連も2010年に3月21日を「国際ノウルーズ・デー」として認定しました。
イランでは新年を迎える前に大掃除をし、新しい服を用意。
「ハフト・スィーン」と呼ばれる7つの品を並べた飾り卓を設えて、家族で新年の瞬間を共に祝います。
芽吹き、愛、富など、それぞれの品に新年への願いが込められています。
冬が終わって命が芽吹く春こそが一年の始まり——そんな考え方は、世界各地の自然崇拝や太陽信仰にも通じるもの。
日本ではあまり知られていませんが、春分が「新年」となる文化は意外と広く存在しているのです。
イースター(復活祭)
キリスト教圏で春に訪れる重要な祝日がイースター(復活祭)。
イエス・キリストの復活を祝うこの祭日は、「春分の日以降、最初の満月の次の日曜日」に行われる移動祝日で、早い年には3月下旬に訪れることもあります。
シンボルはウサギと卵。
どちらも新しい命や生命力の象徴で、春の再生にふさわしいモチーフです。
カラフルに色付けした卵を庭に隠して子どもたちが探す「エッグハント」は家族の定番イベント。
日本でもここ数年、イースターフェアを開催するお店が増えてきました。
まとめ|春の訪れとともに、3月を丸ごと楽しもう
ひな祭りやお花見といった日本の伝統行事から、ホーリーやノウルーズなど世界各地のお祭りまで、3月は「変化」と「始まり」が詰まった月。
旬の山菜やいちごで春の味覚を堪能したり、桜や菜の花を眺めて季節の移ろいを感じたり、楽しみ方は本当にさまざまです。
年度末で何かと忙しい時期ですが、ふと足元に咲いたスミレに気づいたり、ぽかぽか陽気にコートを脱ぎたくなったり——そんな小さな春の気配を見つけるのも3月ならではの醍醐味。
いつもよりちょっとだけ季節の行事に目を向けて、春を丸ごと味わってみてはいかがでしょうか。
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