掲載日:2025.12.08

2026年の初日の出は何時ごろ?方角や関東近郊のおすすめスポットをご紹介!

みなさんは、毎年「初日の出」を見に行っていますか?家族やお友達と一緒に行くのが定番になっているという方、いつも決まった場所で初日の出を見ているという方など、さまざまだと思います。

そこで、今回のコラムでは、2026年の初日の出について、どこが一番早く見られるのか、都心からアクセスしやすい初日の出のおすすめスポットなどをご紹介します。
またあわせて、初日の出を見る意味や由来、初日の出を見に行くときのポイントなども解説していきます。

初日の出が見られる時間を知りたい方や、一年のはじまりに縁起よく過ごしたい方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね。

初日の出とは?その意味と由来

初日の出とは?その意味と由来

「初日の出」はみなさんもおなじみの風習だと思いますが、そもそも初日の出を見る理由や、いつごろ始まった風習なのかということは意外と知られていないかもしれません。まずは、初日の出の基本的な情報からチェックしてきましょう!

なぜ初日の出を見るのか?

初日の出とは、元旦の日の日の出や、日が昇るひとときのことを指します。初日の出には、その年の豊作や幸福をもたらす「年神様」が宿ると信じられており、拝むことで一年の幸せを祈る伝統的な行事となっています。

「初日の出」の由来

初日の出の風習は、「四方拝(しほうはい)」という儀式に由来します。平安時代ごろに始まった天皇が行う儀式で、天と地、四方の神様、山稜に1年間の豊作や安寧を願います。この四方拝が江戸時代に庶民の間に広まり、元旦の朝に初日の出を見ながら幸せや豊作を祈るようになったと言われています。

初日の出とご来光との違いは?

初日の出とご来光との違いは?

「ご来光」とは、高山や山頂から見る日の出のことを指します。一方、初日の出は元旦の日の出のみを指します。ご来光は見る場所が重要であり、「いつの日の出か」といった時期や時間は関係ありません。

また、ご来光はお釈迦様が現れるときの背後の光になぞらえたものであり、信仰の対象は仏教となりますが、初日の出は年神様が関係しているため、神道が由来のものになります。

2026年の初日の出時刻

初日の出の基本がわかったところで、ここからは2026年の初日の出の時刻をチェックしてきましょう!

初日の出を早く見ることができる場所は?

初日の出は、場所によって見られる時間が異なります。

日本で最も早い初日の出は、本土のはるか南東にある「南鳥島」ですが、こちらは人が住んでいない無人島です。例年のデータから考えると、5時27分頃に見られると予想されています。

人が住んでいる場所では、小笠原諸島が最も早くなります。例年通りだと6時15〜20分ごろに見られるでしょう。

島以外では、富士山頂(午前6時42分ごろ)や千葉県の犬吠埼(午前6時46分ごろ)が早いです。なお、富士山頂と犬吠埼については、後ほど詳しくご紹介します。

ちなみに、初日の出の時刻は経度と標高が関係しています。経度は東にあるほど早く太陽が昇ります。また、標高が高ければ高いほど、地平線上の見通しが良くなるため、早く太陽が見えます。なお、元日あたりの時期は太陽が南東の空から昇るため、日本の最東端の納沙布岬よりも南にある犬吠埼の方が早く初日の出が見られるのです。

なお、主要都市の大まかな初日の出の時刻は以下のとおりです。

  • 北海道:7時6分
  • 東京:6時51分
  • 名古屋:7時1分
  • 大阪:7時5分
  • 広島:7時16分
  • 福岡:7時23分
  • 沖縄:7時17分

詳しい時刻については、以下のサイトを参考にしてみてくださいね。

各地のこよみ

初日の出関東近郊おすすめスポット2026

ここからは、都心からもアクセスしやすい関東近郊の初日の出スポットをたくさんご紹介します!

海から見る

海と一緒に美しい初日の出を見たい!と思う方も多いのではないでしょうか。
まずは海から初日の出が見える素敵な場所をご紹介します。

●犬吠埼(千葉)

犬吠埼(千葉)

千葉県銚子市にある犬吠埼は、先程ご紹介したとおり、本州で最も早い初日の出(6時46分ごろ)を見ることができる場所です。太平洋に面した断崖の上というドラマチックなロケーションから見る初日の出は格別。広い海、灯台、そして日の光が合わさった瞬間は、まさに絵画のような美しさです。

JR銚子駅からバスで約20分で行くことができます。毎年約6万人が訪れるほど人気のスポットであり、道路には通規制がかかり、駐車場も込み合うこともあります。当日の道路状況や駐車場情報の詳細は、銚子市観光協会の初日の出インフォメーションを確認してみてくださいね。

ちなみに、犬吠埼から車で10分ほどの距離にある「銚子ポートタワー」からも日の出を見ることができますので、気になる方はぜひこちらにも行ってみてください。

●大洗海岸(茨城)

大洗海岸(茨城)

茨城県を代表する有名な初日の出スポットが東茨城郡大洗町にある大洗海岸です。例年、6時48分ごろに初日の出が見られます。真東に向いている海岸からは、水平線から顔をのぞかせる日の出が特徴です。特に、海に浮かぶ「神磯の鳥居」と初日の出のコラボレーションは見る人を感動で包み込みます。また、波音とともに初日の出を待つ時間の静けさも格別ですよ。

さらに、大洗磯前神社の下にある神磯は「御祭神御出現の地」と言われているため、元旦の日の出を拝むために毎年多くの参拝客が訪れます。東水戸道水戸大洗ICから車で15分で行くことができますが、道も非常に混むため時間に余裕を持って行ってくださいね。

●片瀬海岸東浜(神奈川)

片瀬海岸東浜(神奈川)

夏場の海水浴スポットとしても大人気の神奈川県藤沢市にある片瀬海岸東浜ですが、実は初日の出のおすすめスポットでもあるんです。三浦半島方面に美しい初日の出を見ることができます。また、海岸からは、江ノ島や富士山などを望むことができ、その景色は息をのむ雄大さです。

初日の出の時刻は、例年通りだと、6時50分ごろだと予想されています。また、近くの江ノ島には日本三大弁財天を祀っている「江島神社」もあるため、初日の出を見てからそのまま初詣に行く、というのもおすすめの過ごし方ですよ。

小田急線片瀬江ノ島駅から徒歩5分というアクセスのしやすさも魅力です。車で行く場合は、新湘南バイパス茅ヶ崎海岸ICより約20~30分で到着します。

●真鶴半島(神奈川)

真鶴半島(神奈川)

神奈川県足柄下郡真鶴町にある真鶴半島には、三ツ石(みついし)海岸、番場浦(ばんばうら)海岸、お林展望公園、ケープ真鶴など、たくさんの初日の出スポットがあるのが特徴です。特に、真鶴半島の先端に位置する三ツ石の間から日の光を拝めることで有名です。初日の出の予想時刻は6時51分ごろとなっています。断崖絶壁という地形ならではの荒々しい岩場と深い青が特徴的な澄んだ海、そして初日の出のコラボレーションはとても美しく、一生忘れられない風景になるはずです。

東名高速奏野中井ICより約50分で到着します。周辺は、路上駐車禁止となっています。周囲にはいくつか駐車場がありますので、そこに止めるようにしてくださいね。また、三ツ石海岸や番場浦海岸は足場が悪い場所があるため、まだ日が昇る前の暗い時間帯に歩く場合は注意が必要です。

山から見る

せっかくなら、山の上から初日の出を拝みたいと思う方も多いかもしれません。そんなアクティブ派の方におすすめの場所をご紹介します。

●高尾山(東京)

高尾山(東京)

標高599メートルと初心者にも登りやすい山として人気の高尾山。元日の朝も初日の出を一目見ようと多くの人が訪れます。初日の出の時刻の目安は6時53分ごろとなっています。山頂からはまっすぐにのびる地平線が見え、さらに初日の出とともに富士山を望む絶景を楽しむことができます。東京都八王子市にあり、都心からも約1時間で行くことができるというアクセスのしやすさも嬉しいポイントです。

なお、山頂はスペースが限られているため、例年午前2〜3時ごろには通行規制がかかってしまいます。そのため、確実に山頂に行きたい場合はかなり早めに登山を開始しましょう。

●筑波山(茨城)

筑波山(茨城)

つくば市北端にある標高877mの山で、西側の男体山と東側の女体山からなります。「西の富士、東の筑波」と言われ、富士山と並び称される筑波山は、日本百名山の中でも、877メートルと標高が低く、比較的気軽に登山が楽しめる山として多くの人から親しまれています。

そんな筑波山は初日の出が早く見られる場所として人気。時刻としては、6時45分ごろに初日の出が見られると予想されています。周りに高い建物がなく遮るものがないため、美しい初日の出を十分に楽しめます。筑波山には、女体山頂と男体山頂がありますが、特に女体山頂からの眺めは圧巻です。

筑波山では毎年元旦、ケーブルカーとロープウェイで「初日の出早朝運行」が行われます。

なお、毎年2000〜3000人が訪れる人気ぶり。また、山はかなり気温が低くなるため、しっかりと防寒対策をすることが大切です。

●大山(神奈川)

大山(神奈川)

神奈川県伊勢原市にある大山は、「かながわの景勝50選」にも選ばれているほど美しい山として有名です。
標高が1252メートルと比較的高いことから、神奈川県内では箱根の駒ヶ岳と並んで最も早く初日の出が見られるスポットでもあります(6時45〜47分ごろ)。しかし、駒ヶ岳の山頂は、夜間立ち入りが禁止されているため、実際に見ることのできる神奈川県内で最初の「初日の出」のスポットは大山ということになります。

なお、山頂には大山阿夫利神社の本社があり、中腹には下社があります。いずれからも日の出を望めますのでお好みにあわせて行ってみてください。

晴れていれば、山頂から東京スカイツリーや新宿のビル群、房総半島まで見渡せるという贅沢な場所。ケーブルカーもあり、2026年1月1日の始発は朝5時となっています。

都心からアクセスしやすい!おすすめスポット

続いて、都心からも行きやすいその他のおすすめスポットをご紹介します。

●東京タワー(東京)

東京タワー(東京)

東京都港区に優雅な姿でたたずむ東京タワー。高さ250m(トップデッキ)と、高さ150m(メインデッキ)の2つの展望台から初日の出を拝むことができます。例年、午前6時51分ごろに初日の出が見られます。

特別営業となりますが、展望台エリアはスペースが限られており、事前予約制となっています。チケットを持っている方のみ入ることができるため、気になる方は早めに予約しましょう。

なお、東京タワーで初日の出を拝んだあとは、メインデッキにある神社「タワー大神宮」で初詣をするのが定番のルートです。タワー大神宮は東京23区内で一番高い場所にあり、「合格祈願」「縁結び」「交通安全」にご利益があると言われていますよ。

赤羽橋駅より徒歩5分または御成門駅より徒歩6分で行くことができます。

●スカイツリー(東京)

スカイツリー(東京)

東京都墨田区が誇る東京の新たなランドマーク、スカイツリー。季節を問わず国内外から多くの人が訪れますが、初日の出を見るのにもぴったり。遮るものがなにもない地上450mの高さから、東京湾の向こうに昇る初日の出を望むことができます。また、太陽光に照らされた都心の高層ビル群も圧巻の眺めです。初日の出の時間は、6時50分ごろと予想されています。

京成電鉄・都営地下鉄・東京メトロ・東武鉄道など、さまざまな路線が乗り入れている「押上駅」から直結というアクセスの良さも魅力です。なお、年末年始は特別営業となり、チケットは事前予約制になること多いため、行きたい方は早めにチェックしておくと安心です。

●羽田空港 第2旅客ターミナル 展望デッキ(東京)

羽田空港 第2旅客ターミナル 展望デッキ(東京)

日本の空の玄関口・羽田空港には国内線・国際線あわせて3つのターミナルがありますが、初日の出を見るスポットとしておすすめなのが第2ターミナルの展望デッキです。正面に大きな建物がないため見晴らしがよく、東京湾を見渡せ、水平線から昇る大きな初日の出を拝むことができます。初日の出の時間は6時51分と予想されています。

飛行機が駐機している空港という特別な場所から見る初日の出は強く心に残るでしょう。なお、航空ファンも多く訪れ、大きな三脚を持った人も多いため、小さなお子様連れの方などは特に注意してくださいね。

通常、第2ターミナルの展望デッキは6時30分にオープンしますが、例年1月1日は初日の出の時刻に合わせて展望デッキが早く(5時30分ごろ)オープンする傾向にあります。少し早めに行き、空港内のアナウンスなどに耳を傾けてみてください。

初日の出を楽しむための準備ガイド

ここからは、初日の出を楽しむためのポイントを解説します。行く前にぜひチェックしておきましょう。

防寒対策・持ち物

元旦はまだまだ寒さが厳しい時期。また、初日の出がきれいに見えるスポットは、周りに高い建物など風を遮るものがないことが多いです。また、日が昇る前から待つため、防寒対策が欠かせません。
厚手のコートに、帽子、手袋、マフラーなどでしっかりと対策しましょう。足元も冷えやすいので、厚手のタイツやウールの靴下など、保温性の高いものを選ぶと良いでしょう。また、カイロや温かい飲み物を持っていくのもおすすめです。

初心者でも映える!初日の出撮影のコツ

せっかく初日の出を見に行くのであれば、きれいな写真も撮りたいですよね。

スマートフォンの場合は、太陽だけを大きく映すのではなく、風景の一部として捉えて、空全体の見栄えがよくなるような構図で撮影するのがポイント。また、取り込まれる光の量を表す「露出」は、「暗め」に設定するのがおすすめです。こうすることで太陽の丸い形がはっきりときれいに写りやすくなります。

本格的なカメラで撮影する場合は、撮影モードは絞り優先モードにすると、太陽の明るさに応じて撮影できます。また、ホワイトバランスは、「晴天」または「雲天」といった暖色系に設定すると、朝日のオレンジ色がより強調されて幻想的な写真が撮れますよ。

初日の出を見るときのマナーと心構え

初日の出を見るときには、今年一年のお願いごとだけでなく、昨年の感謝も一緒に伝えましょう。また、初日の出の人気スポットには、多くの人が集まります。そのため、良い写真を撮るためにほかの人を押しのけたりするのはやめましょう。さらに、お子さん連れの場合は、迷子にも気をつけてくださいね。

また、カイロや温かな飲み物を持っていく場合、ゴミはしっかり持ち帰るようにしましょう。

初詣と初日の出、どちらを先に行くべき?

初詣と初日の出、どちらを先に行くべき?

初詣もお正月に欠かせない風習のひとつですよね。元日に初詣に行くという方も多いのではないでしょうか。

初詣と初日の出について、はっきりと決まった順番はありません。しかし、初日の出を見た後に初詣に行くのが一般的です。初日の出の方が、見られる時間が決まっており、初詣を先にすると、行列に並んでいるうちに初日の出が終わってしまった、なんてことになりかねません。

貴重な機会を逃さないためにも、初日の出を先に見てから、ゆっくりと初詣に行くのがおすすめですよ。

初日の出の意味を知って、安全に楽しもう

お正月の風習としておなじみの初日の出ですが、その意味や由来については初めて知ったという方も多かったのではないでしょうか。

今回ご紹介したとおり、関東近郊には、アクセスしやすい初日の出のおすすめスポットがたくさんあります。
ぜひ気になった場所に行ってみてはいかがでしょうか。その際は、ぜひ防寒対策を忘れないでくださいね。

このコラムで、みなさんがお正月の風習や初日の出についてより深く知るきっかけになれば嬉しいです。


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