人気のキーワード
★隙間時間にコラムを読むならアプリがオススメ★
澄み渡る秋晴れの空の下、世界中の紅葉が織りなす絶景に出会う旅へ。まずは写真の中でゆっくり味わってみませんか。カナダのメープル街道から日本の古都、南半球のメルボルンまで、一生に一度は見たい世界の秋の絶景「世界の絶景 ベスト10」にご案内します。
記事の後半では、紅葉スポット巡りがさらに面白くなる「秋の豆知識」といった情報もあわせてお届けします。
北半球から南半球まで、秋晴れの空と紅葉が織りなす世界の絶景を10か所厳選しました。定番の紅葉スポットから、知る人ぞ知る秋の絶景まで、写真とともに巡ってみましょう。
カナダ東部を彩る「メープル街道」は、国旗にも描かれるメープル(カエデ)にちなんで名付けられた、全長約800kmに及ぶ秋の絶景ルートです。開拓時代の史跡が数多く残ることから、現地では「文化遺産の道」とも呼ばれています。ナイアガラの滝からトロント、モントリオールを経て、世界遺産の街ケベック・シティまで続く街道沿いには、赤や黄色に燃えるようなカエデの森が広がります。
なかでもローレンシャン高原は、点在する湖や山々の緑と紅葉が織りなす圧巻の景観が魅力で、ゴンドラで登る山頂からは息をのむパノラマを堪能できるでしょう。
例年9月下旬から10月中旬、澄み渡る秋晴れの空の下で鮮やかな紅葉と歴史ある街並みが調和するこのロケーションは、世界の絶景ベスト10の名にふさわしい旅情あふれる秋の絶景といえます。
アメリカ北東部に広がるニューイングランドは、メイン・ニューハンプシャー・バーモント・マサチューセッツ・コネチカット・ロードアイランドの6州からなるエリアです。サトウカエデやナラなど多彩な樹木が茂る森や田園の町並みが、秋には赤・オレンジ・黄色に染まり、山々や湖と調和した絶景をつくります。
なかでもニューハンプシャー州のカンカマガス・ハイウェイは紅葉ドライブの名所で、1869年から運行する、世界最古級ともいわれる登山列車の車窓からも紅葉を望めます。6州随一の美しさと称されるバーモント州や、絵本のような町並みが広がるマサチューセッツ州バークシャー地方も見どころです。
紅葉が見頃を迎える例年10月なかばから下旬、秋晴れの空に映えるこの鮮やかな彩りは、一度は訪れたい人気の高いエリアとして世界の絶景ファンを魅了しています。
秋晴れの空の下、日本の秋の絶景といえば、古都・京都と奈良の寺社仏閣を彩る紅葉が思い浮かびます。盆地に位置する京都は寒暖差により紅葉が一段と鮮やかで、清水寺の舞台や三重塔を包む真紅のヤマモミジ、水面に紅葉が映り込む「モミジの永観堂」など、歴史ある堂宇と紅葉が織りなす風景は、日本ならではの情緒にあふれる圧巻の景色。
奈良では、木造で世界唯一とされる十三重塔がそびえる談山神社が、約3,000本のカエデに包まれる様子が見事です。鹿が遊ぶ奈良公園でも、木々が赤や黄色に色づき、のんびり歩くだけで秋の雰囲気を心ゆくまで体感できるでしょう。
見頃は例年11月中旬から12月上旬、澄んだ秋晴れの青空のもと朱色の社殿と紅葉が織りなすこの光景こそ、一生に一度は見たい世界の絶景の一つといえます。
中国北西部の新疆ウイグル自治区には、タリム川流域を中心に世界最大かつ最古とされるポプラ(胡楊)の原生林が広がり、その面積は37万ヘクタール以上にも及びます。
中でも「塔里木胡楊林国家森林公園」は、その原生林の中核をなすエリアとして知られています。この木は数千万年前から命をつなぐとされる「生きた化石」で、内モンゴルの額済納などとあわせ、世界に残るわずかな原始ポプラ林のひとつに数えられる貴重な存在。
例年9月下旬から11月にかけて葉が一斉に黄金色へと染まり、乾いた大地に金色の森が浮かび上がるように広がる光景は圧巻の一言。澄み渡る秋晴れの空と川面の輝きが織りなすこのコントラストは、見渡す限り続くスケールの大きさで魅せる、世界屈指のダイナミックな秋のスポットです。
ソウルの昌徳宮は1405年に創建された朝鮮王朝の宮殿で、周囲の地形を生かした自然との調和が評価され、ソウルで二番目にユネスコ世界文化遺産に登録されました。文禄・慶長の役で焼失した後、1610年に再建され、以降270年近くにわたり朝鮮王朝の正宮として使われました。秋には奥庭「秘苑」一帯がカエデやイチョウの紅葉で染まり、芙蓉池のほとりに立つ伝統建築と色鮮やかな木々が織りなす風情は息をのむ美しさ。
見頃は例年10月下旬から11月で、秋晴れの日には青空に映える紅葉が一段と美しく輝きます。なお秘苑は事前予約のガイドツアーでのみ見学できる、宮廷らしい静けさを保った特別な庭でもあります。歴史と紅葉が調和するこの歴史的スポットは、世界の絶景ベスト10に数えたい秋の絶景といえるでしょう。
イタリア中部トスカーナ地方に広がるオルチャ渓谷は、なだらかな丘陵と等間隔に並ぶ糸杉が織りなす風景が世界遺産に登録された、まさに秋の絶景と呼ぶにふさわしい土地です。
丘陵の斜面には見渡す限りブドウ畑やオリーブ畑が広がり、9月から10月にかけての収穫期(ヴェンデンミア)を迎えると、色づいた葉と黄金色に染まる畑が織りなす景色が一段と美しさを増します。特にモンタルチーノ周辺は高級赤ワイン「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」の産地として知られ、丘の上には中世の面影を残す小さな町ピエンツァなども点在しています。秋晴れの日にはやわらかな光が丘全体を包み込み、絵画のような絶景が訪れる人を魅了してやみません。ワイン片手に丘を眺める旅もまた一興で、世界の秋の風景を象徴する素晴らしい情景のひとつです。
スイス・ツェルマットは、標高4,478mを誇る名峰マッターホルンの麓に広がる、車の乗り入れが制限された静かなリゾートタウンです。9月から10月にかけて、山肌を覆うカラマツの森が黄金色に色づき、雪をまとった鋭い岩峰と紅葉した森のコントラストは、まさに秋に訪れたい絵画のような世界。
ゴルナーグラート鉄道に乗れば、標高3,000m級の展望台から黄葉に染まる谷とそびえ立つマッターホルンを一望でき、秋晴れの日には空の青とのコントラストも一段と映えます。特にフーリ周辺のカラマツ林は写真映えする紅葉の名所として知られ、多くの旅行者を魅了しています。雪山と黄金の森が同時に楽しめるこの絶景は、世界の絶景の中でも屈指のスケールを誇ります。
フランス中部を流れるロワール川流域に広がるロワール渓谷は、「フランスの庭園」とも呼ばれる美しい景観と300を超える古城群が評価され、2000年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。ルネサンス様式の傑作として知られるシャンボール城や、川の上に優雅に架かるシュノンソー城など、歴史ある古城の周囲には広大な森や庭園が広がり、秋になると木々が赤や黄色に色づき、石造りの古城と紅葉が優雅に調和します。
特にシャンボール城が佇むソローニュ地方の森は紅葉の名所として知られています。秋晴れの日には青空に古城のシルエットが映え、まるで絵画のような美しい世界が広がります。
南半球に位置するオーストラリアのメルボルンは、日本とは逆の3月から5月にかけて秋を迎える、四季がはっきりした街です。
開拓時代にヨーロッパから持ち込まれたニレの木やプラタナスが街路や公園を彩り、市街地の東側に広がるフィッツロイガーデンでは、赤や黄色に包まれた美しい並木道が訪れる人を惹きつけます。隣接するカールトンガーデンは、庭園ごとユネスコ世界遺産に登録された王立展示館を擁し、噴水と紅葉が織りなす優雅な景色はヨーロッパの宮殿のような趣です。
都会的な街並みと自然が調和した街の表情は、南半球ならではの秋晴れの下で楽しめる貴重な絶景。日本とは季節が逆転するからこそ出会えるこの魅力的なエリアは、旅行中の街歩きだけで秋を満喫できる人気の絶景スポットです。
フィンランドでは、9月から10月にかけて訪れる紅葉の季節を「ルスカ」と呼びます。特にラップランド地方では8月下旬から一足早くルスカが始まり、白樺の葉が黄金色に、ナナカマドの実や葉が赤く色づき、常緑の針葉樹の緑と重なり合って、なだらかなツンドラの丘(トゥントゥリ)を彩ります。
混雑した紅葉狩りのスポットが多い日本とは違い、静寂に包まれた大地に広がるルスカの絶景は、北欧らしいスケールの大きさと澄んだ秋晴れの空気が魅力です。ウルホ・ケッコネン国立公園などでは早くもオーロラが観測されることもあり、紅葉と極光を同時に楽しめる貴重な旅の季節。静けさの中に広がるこのルスカの情景こそ、「世界の絶景 ベスト10」の締めくくりにふさわしい至高の秋の絶景といえるでしょう。
世界の絶景はいかがでしたでしょうか。ここからは、知っていると旅がもっと深みのあるものになる「秋にまつわる豆知識」をご紹介します。紅葉の仕組みや詳細な情報を知れば、紅葉スポットを巡るのが、もっと面白くなるはずです。
葉の色づきの主役は、季節ごとに入れ替わる色素です。夏の葉が緑に見えるのは、クロロフィルが盛んに作られ、赤や青の光を吸収し緑を反射しているためです。
秋になり気温が下がり日照時間が短くなると、木は冬支度として葉と枝の間にコルク状の離層をつくり、水や養分の行き来を絶ちます。すると葉緑素の生成が衰え、もともと葉に含まれていた黄色い色素カロチンが目立ち、イチョウのような黄葉が生まれます。
一方カエデが赤く染まるのは、離層で糖が葉に閉じ込められ、糖とタンパク質の反応でアントシアニンという赤い色素が新たに作られるためです。昼夜の寒暖差が大きく秋晴れの日が続くほど糖が多く蓄えられ、紅葉は一段と鮮やかになります。
この仕組みを知ってから世界の絶景を訪ねる紅葉狩りに出かければ、景色がより味わい深くなるはずです。
秋は日本だけの季節ではありません。日本と同じ中緯度の温帯に位置するヨーロッパや北米、韓国などでも四季がはっきり分かれ、澄んだ秋晴れの下で紅葉が楽しめます。
一方、赤道に近いシンガポールやインドネシアのような熱帯地域は一年中気温が高く安定しており、季節は雨季と乾季の二つに分かれるのみ。日本のような「秋」自体が存在しません。
逆にバングラデシュでは、ベンガル暦に基づき一年を夏、雨季、秋、霜季(露季)、冬、春の6つの季節に分けており、8月から10月頃には空が澄み渡る「秋」の時期が訪れるようです。
しかし、こうした地域では気温差が小さく落葉広葉樹も少ないため、色素が入れ替わる仕組みが働きににくく、紅葉は見られません。
彩り豊かな世界の秋の絶景めぐりは、実は限られた地域だけで叶う贅沢な旅といえるでしょう。
カナダの壮大なメープル街道から、日本の古都を彩る紅葉、南半球で秋を迎えるメルボルンまで、世界にはその土地ならではの秋の絶景が数多く広がっています。同じ「紅葉」でも、気候や文化によって色づき方や楽しみ方はさまざまです。
今年の秋は、澄んだ秋晴れの空の下に広がる、まだ知らない世界の絶景に、心を寄せてみませんか。写真だけでは伝わらない色彩や香り、空気の澄んだ感触は、その場に立ってこそ味わえるものです。今すぐ旅立てなくても、こうした世界の絶景に関する情報を知っておくことは、いつか訪れる旅先選びのささやかなヒントになります。
この記事の「世界の絶景ベスト10」を道しるべに、あなただけのお気に入りの秋の絶景を見つけてみてください。
澄み渡る秋晴れの空の下、世界中の紅葉が織りなす絶景に出会う旅へ。まずは写真の中でゆっくり味わってみませんか。
カナダのメープル街道から日本の古都、南半球のメルボルンまで、一生に一度は見たい世界の秋の絶景「世界の絶景 ベスト10」にご案内します。
記事の後半では、紅葉スポット巡りがさらに面白くなる「秋の豆知識」といった情報もあわせてお届けします。
目次
世界の秋の絶景10選!一度は見たい美しい秋の風景
北半球から南半球まで、秋晴れの空と紅葉が織りなす世界の絶景を10か所厳選しました。
定番の紅葉スポットから、知る人ぞ知る秋の絶景まで、写真とともに巡ってみましょう。
1. カナダ|メープル街道を彩る壮大な紅葉
カナダ東部を彩る「メープル街道」は、国旗にも描かれるメープル(カエデ)にちなんで名付けられた、全長約800kmに及ぶ秋の絶景ルートです。
開拓時代の史跡が数多く残ることから、現地では「文化遺産の道」とも呼ばれています。
ナイアガラの滝からトロント、モントリオールを経て、世界遺産の街ケベック・シティまで続く街道沿いには、赤や黄色に燃えるようなカエデの森が広がります。
なかでもローレンシャン高原は、点在する湖や山々の緑と紅葉が織りなす圧巻の景観が魅力で、ゴンドラで登る山頂からは息をのむパノラマを堪能できるでしょう。
例年9月下旬から10月中旬、澄み渡る秋晴れの空の下で鮮やかな紅葉と歴史ある街並みが調和するこのロケーションは、世界の絶景ベスト10の名にふさわしい旅情あふれる秋の絶景といえます。
2. アメリカ|ニューイングランドの色鮮やかな紅葉
アメリカ北東部に広がるニューイングランドは、メイン・ニューハンプシャー・バーモント・マサチューセッツ・コネチカット・ロードアイランドの6州からなるエリアです。
サトウカエデやナラなど多彩な樹木が茂る森や田園の町並みが、秋には赤・オレンジ・黄色に染まり、山々や湖と調和した絶景をつくります。
なかでもニューハンプシャー州のカンカマガス・ハイウェイは紅葉ドライブの名所で、1869年から運行する、世界最古級ともいわれる登山列車の車窓からも紅葉を望めます。
6州随一の美しさと称されるバーモント州や、絵本のような町並みが広がるマサチューセッツ州バークシャー地方も見どころです。
紅葉が見頃を迎える例年10月なかばから下旬、秋晴れの空に映えるこの鮮やかな彩りは、一度は訪れたい人気の高いエリアとして世界の絶景ファンを魅了しています。
3. 日本|古都を彩る歴史と紅葉の絶景
秋晴れの空の下、日本の秋の絶景といえば、古都・京都と奈良の寺社仏閣を彩る紅葉が思い浮かびます。
盆地に位置する京都は寒暖差により紅葉が一段と鮮やかで、清水寺の舞台や三重塔を包む真紅のヤマモミジ、水面に紅葉が映り込む「モミジの永観堂」など、歴史ある堂宇と紅葉が織りなす風景は、日本ならではの情緒にあふれる圧巻の景色。
奈良では、木造で世界唯一とされる十三重塔がそびえる談山神社が、約3,000本のカエデに包まれる様子が見事です。鹿が遊ぶ奈良公園でも、木々が赤や黄色に色づき、のんびり歩くだけで秋の雰囲気を心ゆくまで体感できるでしょう。
見頃は例年11月中旬から12月上旬、澄んだ秋晴れの青空のもと朱色の社殿と紅葉が織りなすこの光景こそ、一生に一度は見たい世界の絶景の一つといえます。
4. 中国|黄金色に輝くポプラの森
中国北西部の新疆ウイグル自治区には、タリム川流域を中心に世界最大かつ最古とされるポプラ(胡楊)の原生林が広がり、その面積は37万ヘクタール以上にも及びます。
中でも「塔里木胡楊林国家森林公園」は、その原生林の中核をなすエリアとして知られています。
この木は数千万年前から命をつなぐとされる「生きた化石」で、内モンゴルの額済納などとあわせ、世界に残るわずかな原始ポプラ林のひとつに数えられる貴重な存在。
例年9月下旬から11月にかけて葉が一斉に黄金色へと染まり、乾いた大地に金色の森が浮かび上がるように広がる光景は圧巻の一言。
澄み渡る秋晴れの空と川面の輝きが織りなすこのコントラストは、見渡す限り続くスケールの大きさで魅せる、世界屈指のダイナミックな秋のスポットです。
5. 韓国|紅葉に包まれる世界遺産・昌徳宮
ソウルの昌徳宮は1405年に創建された朝鮮王朝の宮殿で、周囲の地形を生かした自然との調和が評価され、ソウルで二番目にユネスコ世界文化遺産に登録されました。
文禄・慶長の役で焼失した後、1610年に再建され、以降270年近くにわたり朝鮮王朝の正宮として使われました。
秋には奥庭「秘苑」一帯がカエデやイチョウの紅葉で染まり、芙蓉池のほとりに立つ伝統建築と色鮮やかな木々が織りなす風情は息をのむ美しさ。
見頃は例年10月下旬から11月で、秋晴れの日には青空に映える紅葉が一段と美しく輝きます。
なお秘苑は事前予約のガイドツアーでのみ見学できる、宮廷らしい静けさを保った特別な庭でもあります。
歴史と紅葉が調和するこの歴史的スポットは、世界の絶景ベスト10に数えたい秋の絶景といえるでしょう。
6. イタリア|秋色に染まるトスカーナの丘
イタリア中部トスカーナ地方に広がるオルチャ渓谷は、なだらかな丘陵と等間隔に並ぶ糸杉が織りなす風景が世界遺産に登録された、まさに秋の絶景と呼ぶにふさわしい土地です。
丘陵の斜面には見渡す限りブドウ畑やオリーブ畑が広がり、9月から10月にかけての収穫期(ヴェンデンミア)を迎えると、色づいた葉と黄金色に染まる畑が織りなす景色が一段と美しさを増します。
特にモンタルチーノ周辺は高級赤ワイン「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」の産地として知られ、丘の上には中世の面影を残す小さな町ピエンツァなども点在しています。
秋晴れの日にはやわらかな光が丘全体を包み込み、絵画のような絶景が訪れる人を魅了してやみません。
ワイン片手に丘を眺める旅もまた一興で、世界の秋の風景を象徴する素晴らしい情景のひとつです。
7. スイス|アルプスの山々と秋の絶景
スイス・ツェルマットは、標高4,478mを誇る名峰マッターホルンの麓に広がる、車の乗り入れが制限された静かなリゾートタウンです。
9月から10月にかけて、山肌を覆うカラマツの森が黄金色に色づき、雪をまとった鋭い岩峰と紅葉した森のコントラストは、まさに秋に訪れたい絵画のような世界。
ゴルナーグラート鉄道に乗れば、標高3,000m級の展望台から黄葉に染まる谷とそびえ立つマッターホルンを一望でき、秋晴れの日には空の青とのコントラストも一段と映えます。
特にフーリ周辺のカラマツ林は写真映えする紅葉の名所として知られ、多くの旅行者を魅了しています。
雪山と黄金の森が同時に楽しめるこの絶景は、世界の絶景の中でも屈指のスケールを誇ります。
8. フランス|古城と紅葉が彩るロワール渓谷
フランス中部を流れるロワール川流域に広がるロワール渓谷は、「フランスの庭園」とも呼ばれる美しい景観と300を超える古城群が評価され、2000年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。
ルネサンス様式の傑作として知られるシャンボール城や、川の上に優雅に架かるシュノンソー城など、歴史ある古城の周囲には広大な森や庭園が広がり、秋になると木々が赤や黄色に色づき、石造りの古城と紅葉が優雅に調和します。
特にシャンボール城が佇むソローニュ地方の森は紅葉の名所として知られています。
秋晴れの日には青空に古城のシルエットが映え、まるで絵画のような美しい世界が広がります。
9. オーストラリア|秋色に染まるメルボルンの街並み
南半球に位置するオーストラリアのメルボルンは、日本とは逆の3月から5月にかけて秋を迎える、四季がはっきりした街です。
開拓時代にヨーロッパから持ち込まれたニレの木やプラタナスが街路や公園を彩り、市街地の東側に広がるフィッツロイガーデンでは、赤や黄色に包まれた美しい並木道が訪れる人を惹きつけます。
隣接するカールトンガーデンは、庭園ごとユネスコ世界遺産に登録された王立展示館を擁し、噴水と紅葉が織りなす優雅な景色はヨーロッパの宮殿のような趣です。
都会的な街並みと自然が調和した街の表情は、南半球ならではの秋晴れの下で楽しめる貴重な絶景。
日本とは季節が逆転するからこそ出会えるこの魅力的なエリアは、旅行中の街歩きだけで秋を満喫できる人気の絶景スポットです。
10. フィンランド|「ルスカ」に染まるラップランドの秋
フィンランドでは、9月から10月にかけて訪れる紅葉の季節を「ルスカ」と呼びます。
特にラップランド地方では8月下旬から一足早くルスカが始まり、白樺の葉が黄金色に、ナナカマドの実や葉が赤く色づき、常緑の針葉樹の緑と重なり合って、なだらかなツンドラの丘(トゥントゥリ)を彩ります。
混雑した紅葉狩りのスポットが多い日本とは違い、静寂に包まれた大地に広がるルスカの絶景は、北欧らしいスケールの大きさと澄んだ秋晴れの空気が魅力です。
ウルホ・ケッコネン国立公園などでは早くもオーロラが観測されることもあり、紅葉と極光を同時に楽しめる貴重な旅の季節。
静けさの中に広がるこのルスカの情景こそ、「世界の絶景 ベスト10」の締めくくりにふさわしい至高の秋の絶景といえるでしょう。
知っているともっと面白い!秋にまつわる豆知識
世界の絶景はいかがでしたでしょうか。
ここからは、知っていると旅がもっと深みのあるものになる「秋にまつわる豆知識」をご紹介します。
紅葉の仕組みや詳細な情報を知れば、紅葉スポットを巡るのが、もっと面白くなるはずです。
なぜ秋になると葉っぱは赤や黄色に色づくの?
葉の色づきの主役は、季節ごとに入れ替わる色素です。
夏の葉が緑に見えるのは、クロロフィルが盛んに作られ、赤や青の光を吸収し緑を反射しているためです。
秋になり気温が下がり日照時間が短くなると、木は冬支度として葉と枝の間にコルク状の離層をつくり、水や養分の行き来を絶ちます。
すると葉緑素の生成が衰え、もともと葉に含まれていた黄色い色素カロチンが目立ち、イチョウのような黄葉が生まれます。
一方カエデが赤く染まるのは、離層で糖が葉に閉じ込められ、糖とタンパク質の反応でアントシアニンという赤い色素が新たに作られるためです。
昼夜の寒暖差が大きく秋晴れの日が続くほど糖が多く蓄えられ、紅葉は一段と鮮やかになります。
この仕組みを知ってから世界の絶景を訪ねる紅葉狩りに出かければ、景色がより味わい深くなるはずです。
「秋」という季節があるのは日本だけ?世界には「紅葉がない」地域もある?
秋は日本だけの季節ではありません。
日本と同じ中緯度の温帯に位置するヨーロッパや北米、韓国などでも四季がはっきり分かれ、澄んだ秋晴れの下で紅葉が楽しめます。
一方、赤道に近いシンガポールやインドネシアのような熱帯地域は一年中気温が高く安定しており、季節は雨季と乾季の二つに分かれるのみ。日本のような「秋」自体が存在しません。
逆にバングラデシュでは、ベンガル暦に基づき一年を夏、雨季、秋、霜季(露季)、冬、春の6つの季節に分けており、8月から10月頃には空が澄み渡る「秋」の時期が訪れるようです。
しかし、こうした地域では気温差が小さく落葉広葉樹も少ないため、色素が入れ替わる仕組みが働きににくく、紅葉は見られません。
彩り豊かな世界の秋の絶景めぐりは、実は限られた地域だけで叶う贅沢な旅といえるでしょう。
世界各地でしか見られない秋の絶景を楽しもう
カナダの壮大なメープル街道から、日本の古都を彩る紅葉、南半球で秋を迎えるメルボルンまで、世界にはその土地ならではの秋の絶景が数多く広がっています。
同じ「紅葉」でも、気候や文化によって色づき方や楽しみ方はさまざまです。
今年の秋は、澄んだ秋晴れの空の下に広がる、まだ知らない世界の絶景に、心を寄せてみませんか。写真だけでは伝わらない色彩や香り、空気の澄んだ感触は、その場に立ってこそ味わえるものです。
今すぐ旅立てなくても、こうした世界の絶景に関する情報を知っておくことは、いつか訪れる旅先選びのささやかなヒントになります。
この記事の「世界の絶景ベスト10」を道しるべに、あなただけのお気に入りの秋の絶景を見つけてみてください。
関連記事