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7月といえば、七夕に海の日、花火大会と、夏らしい行事がずらりと並ぶ月。梅雨が明けて空が高くなり、食卓にはそうめんやスイカが顔を出し、街角には浴衣姿もちらほら見えはじめます。
この記事では、日本の行事や旬の食べ物、花、風物詩から、世界の7月のイベントまで一気にめぐります。
7月はイベントや行事の多い月。七夕、海開き、山開き、夏休み、海の日、花火大会、土用の丑の日と、夏らしい催しが次から次へとやってきます。
ここからは、7月の行事を日付の順にたどっていきます。
7月のはじまりを告げる行事のひとつが「山開き」。長く閉ざされていた山に登山者が入れるようになる節目で、夏の登山シーズンの幕開けを知らせる日として親しまれてきました。
代表格はやはり富士山。富士登山オフィシャルサイトによると、2026年の開山予定は吉田口・須走口が7月1日、富士宮口・御殿場口が7月10日。同じ富士山でも、選ぶルートによって入山できる時期が変わるので、登る前にチェックしておきたいところです。
山開きはただ登山が解禁される日ではありません。山に入る人の安全を願い、自然への敬意をあらためて確かめる節目でもあります。日本では古くから山を神聖な場所として大切にし、山岳信仰や修験道といった独自の文化を育んできました。夏山に出かける前に、そんな背景にちょっと思いをはせてみるのもよさそうです。
全国の海水浴場では、夏のはじまりに合わせて海開きが行われます。地域によって時期は違うものの、7月は多くの場所で海水浴シーズンが本格化する頃合いです。海開きの日には、安全祈願祭が行われることも。海で遊ぶ楽しさの裏側には、自然への畏敬や水難事故防止への願いが込められています。ちなみに沖縄など一部の地域では3月ごろから海開きを迎える場所もあり、「海開き=7月」とひとくくりにはできません。
海は遊び場であり、暮らしであり、祈りの対象でもある場所。海開きと、後ほど登場する「海の日」をあわせて思い出すと、7月という月が「海と人とのつながり」を考える時間にもなっていることに気づきます。
笹の葉に短冊を飾り、夜空の星に願いを重ねる、夏を彩る五節句のひとつです。その背景には、いくつもの文化が折り重なっています。中国から伝わった牽牛と織女の星伝説、技芸の上達を願う「乞巧奠(きこうでん)」、そして日本古来の「棚機(たなばた)」の信仰。奈良時代以降に少しずつ混ざり合い、平安時代には宮中行事として根づき、江戸時代になって庶民の間にも広まりました。短冊に願いを書く風習は、もともと技芸上達を祈った乞巧奠の流れをくむもの。今では子どもから大人まで楽しむ行事ですが、その奥には「願いを文字にして天へ届ける」という、ちょっと不思議で美しい祈りの形が息づいています。
行事食はそうめんが定番です。細い麺を天の川や織姫の糸に見立てるとも、中国由来の「索餅(さくべい)」というお菓子が原型ともいわれます。
お中元は、日ごろお世話になっている人へ感謝を込めて品物を贈る夏の風習です。中国の道教の「中元」という行事に由来し、日本のお盆の習わしと結びつきながら、贈答文化として根づいてきました。時期には地域差があり、関東では7月初旬から15日ごろまで、関西をはじめとした西日本では7月15日から8月15日ごろまでが目安とされてきました。最近は関東の習慣が広がって、西日本でも早めに贈るケースが増えています。定番はビールやそうめん、果物、ゼリー、洗剤など。形を変えても、根っこにあるのは「ありがとう」を届ける気持ち。手紙ひとつ添えるだけで、ぐっと気持ちが伝わる贈り物になります。
京都の7月を代表する行事といえば祇園祭です。八坂神社の祭礼で、7月1日から31日まで、ひと月をかけて続きます。日本三大祭のひとつにも数えられ、7月17日の前祭・山鉾巡行、7月24日の後祭・山鉾巡行が大きな見どころです。
ルーツは平安時代の御霊会(ごりょうえ)にあるといわれ、もとは疫病の流行を鎮めるために始まった祭り。今も無病息災を願う気持ちが、その奥に脈々と流れています。豪華絢爛な山鉾、心地よく響く祇園囃子、夕暮れに灯る宵山の提灯。夏の暑さのなかで、祈りと華やぎが街じゅうに重なり合います。
7月下旬になると、多くの学校で夏休みが始まります。子どもたちにとっては、宿題や自由研究、プール、虫取り、旅行、帰省と、特別な思い出が次から次へと生まれる時間。大人になってからも、7月と聞くと夏休み直前のあのソワソワした気持ちを思い出す人は少なくないはず。カレンダー上の行事ではないものの、夏休みは7月の空気をぐっと変える存在。家族や地域、自然とふれあう時間が増えて、暮らしのリズムもがらりと変わります。
内閣府によると、海の日は「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」日。1996年に国民の祝日となり、当初は7月20日に固定されていましたが、2003年からハッピーマンデー制度によって第3月曜日へと移りました。ちなみに国土交通省によれば、海をテーマにした日を「国民の祝日」としているのは世界でも日本だけ。四方を海に囲まれ、海とともに栄えてきた日本ならではの祝日といえます。海の日は7月の第3月曜日と定められた国民の祝日なので、2026年は7月20日が海の日にあたります。
7月下旬から8月にかけて全国各地で花火大会が開かれ、浴衣の人々や屋台の灯りが夏の夜を盛り上げます。代表格として知られるのが、東京の隅田川花火大会。そのルーツは江戸時代、享保18年(1733年)に八代将軍・徳川吉宗が両国で催した水神祭にさかのぼると伝えられています。前年の大飢饉で亡くなった人々を弔い、悪疫の退散を祈って打ち上げられたのが始まりという、思いのほか深い歴史を持つ催しです。華やかな花火の裏側には、亡き人をしのぶ鎮魂や、人々の安寧を願う祈りの気持ちがあった。そう知ると、見上げる花火の景色も少し違って感じられます。
土用の丑の日とは、季節の変わり目にあたる「土用」の期間に巡ってくる「丑(うし)の日」のことです。2026年の夏の土用の丑の日は7月26日です。
そもそも土用とは、季節の変わり目にあたる期間のこと。夏の土用は立秋前のおよそ18日間を指し、そのなかにある「丑の日」が夏の土用の丑の日にあたります。うなぎを食べる日として広く知られていますが、もともとは季節の節目を健やかに過ごすための、養生の知恵を込めた行事でした。実は、うなぎ以外にも、うどんや梅干し、瓜など「う」のつく食べ物を食べるとよいという言い伝えも。暑さで食欲が落ちがちな時期だからこそ、自分の体調に合う「う」のつく一品を選んでみるのも、なかなか粋な楽しみ方です。
7月の和風月名は「文月(ふみづき/ふづき)」。由来には諸説あり、稲の穂がふくらむ「穂含月(ほふみづき)」が転じたという説と、七夕の夜に書物を開いて夜風にさらす「文披月(ふみひろげづき)」が転じたという説が、よく知られています。ちなみに今の7月は夏本番のイメージですが、旧暦の文月は今の8月ごろ。暦のうえでは秋の入口にあたる時期でもありました。文月の異名に「秋初月(あきそめづき)」があるのも、そんな旧暦の季節感を映したもの。
ほかにも、七夕にちなむ「七夕月(たなばたづき)」、織姫と彦星が逢う月を表す「愛逢月(めであいづき)」、旧暦のお盆にちなむ「親月(おやづき)」など、美しい異名が並びます。月の名前のひとつひとつが、昔の人が季節をどう感じていたかを映す、小さな詩のような存在に思えてきます。
土用の丑の日といえばうなぎ、というイメージがすっかり定着していますが、実はもうひとつ、「う」のつく食べ物を食べると良いという言い伝えが古くから残っています。代表的なのが、うどん、梅干し、瓜のなかま。暑さで食欲が落ちやすい時期に、のどごしのよいうどんや、さっぱりした梅干し、水分たっぷりの瓜を食べるのは、昔の人ならではの夏の養生の知恵といえそうです。うなぎはビタミンが豊富で、たしかに夏バテ対策には心強い食材。一方で近年は資源の問題もあり、毎年必ずうなぎでなければいけないわけでもありません。「う」のつく食べ物に目を向ければ、土用の丑の日のメニューもぐっと広がります。
流しそうめんは、暑い夏に「涼」を五感で楽しむための演出と工夫として考案されました。竹を使うのは、見た目に涼しく、さらさらと流れる水音そのものが暑さをやわらげてくれるから。発祥の地は宮崎県・高千穂とされ、昭和30年(1955年)ごろ、暑い野良仕事の合間に、青竹と高千穂峡の冷たい水を使ってそうめんを食べたのが始まりといわれています。流しそうめんの歴史は、思ったより新しいのも面白いところです。
夏を涼やかに過ごしたいなら、色の力をちょっと借りてみるのも手。一般に、青や水色、白、ミントグリーンといった寒色や明るい色は、見た目に涼しさを感じさせる色とされています。浴衣やシャツ、小物に取り入れるだけで、夏の装いが軽やかに。一方、ひまわりの黄色や夕焼けのオレンジのような暖色は、夏の明るさやエネルギーをぐっと引き立ててくれます。涼を選ぶか、元気を選ぶか。アクセサリーや扇子、ハンカチひとつ変えるだけで、気分が驚くほど変わったりもします。
七夕の短冊には、赤・青(緑)・黄・白・黒(紫)の五色が使われることがあります。これは中国から伝わった陰陽五行思想に由来するといわれ、色それぞれに意味が込められているとされています。色とりどりの短冊が笹に揺れる風景は美しいだけでなく、古くからの考え方や祈りとも結びついた光景。願いごとを書くときに好きな色を選ぶのも楽しいですが、その色にどんな意味があるのかを知っていると、笹飾りがちょっと特別に見えてくるかもしれません。
1867年7月1日に英領北アメリカ法が施行され、カナダ自治領が誕生したことを祝う、いわば国の誕生日です。もともとは「Dominion Day(ドミニオン・デー)」と呼ばれていましたが、1982年に現在の名称へと改められました。国中で花火やパレード、コンサート、地域イベントが開かれ、街じゅうがお祭りムード一色に。日本の7月が七夕や海の日で夏を感じるように、カナダではCanada Dayが夏の幕開けを告げる大きな節目になっています。
1776年7月4日にアメリカ独立宣言が採択されたことを記念する祝日です。全土で花火やパレードが行われ、家族や友人と集まってバーベキューやピクニックを楽しむのが定番のスタイル。日本の花火大会が夏の夜を彩るように、アメリカでも花火は7月を象徴する風景のひとつ。国は違っても、夜空を見上げて夏の節目を祝う気持ちは、どこか通じ合うものがあります。
1789年7月14日のバスティーユ襲撃を記念する国民の祝日です。フランス各地で花火やパレード、軍事行進が行われ、街は青・白・赤のトリコロールに染まります。シャンゼリゼ通りでの大規模な軍事パレードや、エッフェル塔をバックに打ち上げられる花火は、フランスの夏を象徴する景色。テレビ越しに眺めるだけでも、その熱気が伝わってきます。
日本にいると、7月は夏という感覚がごく当たり前。でも南半球では、7月はちょうど冬の真ん中にあたります。オーストラリアやニュージーランド、アルゼンチンといった国々では、コートを着て過ごす季節です。こちらが海開きや花火大会を楽しんでいるころ、南半球のスキー場には雪が積もり、スキーやスノーボードを楽しむ人々でにぎわう。同じ7月でも、地球のどこにいるかで季節の表情はがらりと変わるわけで、なかなか面白い対比です。
7月といえば、七夕に海の日、花火大会、夏休み、土用の丑の日と、夏のはじまりを感じる行事がたくさん集まる月。食卓にはそうめんや夏野菜、すいか、うなぎが並び、街にはひまわりや朝顔、風鈴や浴衣の風景が広がります。世界に目を向ければ、カナダやアメリカ、フランスでも、7月ならではの祝祭が花開く。形は違っても、人々が集まり、食べ、祈り、空を見上げる時間があることは、どこの国でも変わりません。
季節の行事や豆知識を少し知っておくだけで、何気ない7月の一日もぐっと豊かに感じられそう。今年の7月は、空の色や食べ物、花、音、香りに目を向けながら、自分らしい夏の楽しみ方を見つけてみてください。
7月といえば、七夕に海の日、花火大会と、夏らしい行事がずらりと並ぶ月。
梅雨が明けて空が高くなり、食卓にはそうめんやスイカが顔を出し、街角には浴衣姿もちらほら見えはじめます。
この記事では、日本の行事や旬の食べ物、花、風物詩から、世界の7月のイベントまで一気にめぐります。
目次
7月のイベント・行事
7月はイベントや行事の多い月。
七夕、海開き、山開き、夏休み、海の日、花火大会、土用の丑の日と、夏らしい催しが次から次へとやってきます。
ここからは、7月の行事を日付の順にたどっていきます。
山開き(7月1日ごろ)
7月のはじまりを告げる行事のひとつが「山開き」。
長く閉ざされていた山に登山者が入れるようになる節目で、夏の登山シーズンの幕開けを知らせる日として親しまれてきました。
代表格はやはり富士山。
富士登山オフィシャルサイトによると、2026年の開山予定は吉田口・須走口が7月1日、富士宮口・御殿場口が7月10日。
同じ富士山でも、選ぶルートによって入山できる時期が変わるので、登る前にチェックしておきたいところです。
山開きはただ登山が解禁される日ではありません。
山に入る人の安全を願い、自然への敬意をあらためて確かめる節目でもあります。
日本では古くから山を神聖な場所として大切にし、山岳信仰や修験道といった独自の文化を育んできました。
夏山に出かける前に、そんな背景にちょっと思いをはせてみるのもよさそうです。
海開き(7月1日ごろ)
全国の海水浴場では、夏のはじまりに合わせて海開きが行われます。
地域によって時期は違うものの、7月は多くの場所で海水浴シーズンが本格化する頃合いです。
海開きの日には、安全祈願祭が行われることも。
海で遊ぶ楽しさの裏側には、自然への畏敬や水難事故防止への願いが込められています。
ちなみに沖縄など一部の地域では3月ごろから海開きを迎える場所もあり、「海開き=7月」とひとくくりにはできません。
海は遊び場であり、暮らしであり、祈りの対象でもある場所。
海開きと、後ほど登場する「海の日」をあわせて思い出すと、7月という月が「海と人とのつながり」を考える時間にもなっていることに気づきます。
七夕(7月7日)
笹の葉に短冊を飾り、夜空の星に願いを重ねる、夏を彩る五節句のひとつです。
その背景には、いくつもの文化が折り重なっています。
中国から伝わった牽牛と織女の星伝説、技芸の上達を願う「乞巧奠(きこうでん)」、そして日本古来の「棚機(たなばた)」の信仰。
奈良時代以降に少しずつ混ざり合い、平安時代には宮中行事として根づき、江戸時代になって庶民の間にも広まりました。
短冊に願いを書く風習は、もともと技芸上達を祈った乞巧奠の流れをくむもの。
今では子どもから大人まで楽しむ行事ですが、その奥には「願いを文字にして天へ届ける」という、ちょっと不思議で美しい祈りの形が息づいています。
行事食はそうめんが定番です。
細い麺を天の川や織姫の糸に見立てるとも、中国由来の「索餅(さくべい)」というお菓子が原型ともいわれます。
お中元(7月上旬〜中旬)
お中元は、日ごろお世話になっている人へ感謝を込めて品物を贈る夏の風習です。
中国の道教の「中元」という行事に由来し、日本のお盆の習わしと結びつきながら、贈答文化として根づいてきました。
時期には地域差があり、関東では7月初旬から15日ごろまで、関西をはじめとした西日本では7月15日から8月15日ごろまでが目安とされてきました。
最近は関東の習慣が広がって、西日本でも早めに贈るケースが増えています。
定番はビールやそうめん、果物、ゼリー、洗剤など。
形を変えても、根っこにあるのは「ありがとう」を届ける気持ち。
手紙ひとつ添えるだけで、ぐっと気持ちが伝わる贈り物になります。
祇園祭(7月1日〜31日)
京都の7月を代表する行事といえば祇園祭です。
八坂神社の祭礼で、7月1日から31日まで、ひと月をかけて続きます。
日本三大祭のひとつにも数えられ、7月17日の前祭・山鉾巡行、7月24日の後祭・山鉾巡行が大きな見どころです。
ルーツは平安時代の御霊会(ごりょうえ)にあるといわれ、もとは疫病の流行を鎮めるために始まった祭り。
今も無病息災を願う気持ちが、その奥に脈々と流れています。
豪華絢爛な山鉾、心地よく響く祇園囃子、夕暮れに灯る宵山の提灯。夏の暑さのなかで、祈りと華やぎが街じゅうに重なり合います。
夏休み(7月中旬〜下旬)
7月下旬になると、多くの学校で夏休みが始まります。
子どもたちにとっては、宿題や自由研究、プール、虫取り、旅行、帰省と、特別な思い出が次から次へと生まれる時間。
大人になってからも、7月と聞くと夏休み直前のあのソワソワした気持ちを思い出す人は少なくないはず。
カレンダー上の行事ではないものの、夏休みは7月の空気をぐっと変える存在。
家族や地域、自然とふれあう時間が増えて、暮らしのリズムもがらりと変わります。
海の日(7月第3月曜日)
内閣府によると、海の日は「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」日。
1996年に国民の祝日となり、当初は7月20日に固定されていましたが、2003年からハッピーマンデー制度によって第3月曜日へと移りました。
ちなみに国土交通省によれば、海をテーマにした日を「国民の祝日」としているのは世界でも日本だけ。
四方を海に囲まれ、海とともに栄えてきた日本ならではの祝日といえます。
海の日は7月の第3月曜日と定められた国民の祝日なので、2026年は7月20日が海の日にあたります。
花火大会(7月下旬)
7月下旬から8月にかけて全国各地で花火大会が開かれ、浴衣の人々や屋台の灯りが夏の夜を盛り上げます。
代表格として知られるのが、東京の隅田川花火大会。
そのルーツは江戸時代、享保18年(1733年)に八代将軍・徳川吉宗が両国で催した水神祭にさかのぼると伝えられています。
前年の大飢饉で亡くなった人々を弔い、悪疫の退散を祈って打ち上げられたのが始まりという、思いのほか深い歴史を持つ催しです。
華やかな花火の裏側には、亡き人をしのぶ鎮魂や、人々の安寧を願う祈りの気持ちがあった。そう知ると、見上げる花火の景色も少し違って感じられます。
土用の丑の日(7月下旬)
土用の丑の日とは、季節の変わり目にあたる「土用」の期間に巡ってくる「丑(うし)の日」のことです。
2026年の夏の土用の丑の日は7月26日です。
そもそも土用とは、季節の変わり目にあたる期間のこと。
夏の土用は立秋前のおよそ18日間を指し、そのなかにある「丑の日」が夏の土用の丑の日にあたります。
うなぎを食べる日として広く知られていますが、もともとは季節の節目を健やかに過ごすための、養生の知恵を込めた行事でした。
実は、うなぎ以外にも、うどんや梅干し、瓜など「う」のつく食べ物を食べるとよいという言い伝えも。暑さで食欲が落ちがちな時期だからこそ、自分の体調に合う「う」のつく一品を選んでみるのも、なかなか粋な楽しみ方です。
7月の旬の食べ物・花・風物詩
旬の食べ物
オクラ、とうもろこし、枝豆、ゴーヤー
ブルーベリー
7月に咲く花
(すいれん)
7月の風物詩
7月に知っておきたい豆知識
7月の和名「文月」の意味
7月の和風月名は「文月(ふみづき/ふづき)」。
由来には諸説あり、稲の穂がふくらむ「穂含月(ほふみづき)」が転じたという説と、七夕の夜に書物を開いて夜風にさらす「文披月(ふみひろげづき)」が転じたという説が、よく知られています。
ちなみに今の7月は夏本番のイメージですが、旧暦の文月は今の8月ごろ。
暦のうえでは秋の入口にあたる時期でもありました。
文月の異名に「秋初月(あきそめづき)」があるのも、そんな旧暦の季節感を映したもの。
ほかにも、七夕にちなむ「七夕月(たなばたづき)」、織姫と彦星が逢う月を表す「愛逢月(めであいづき)」、旧暦のお盆にちなむ「親月(おやづき)」など、美しい異名が並びます。
月の名前のひとつひとつが、昔の人が季節をどう感じていたかを映す、小さな詩のような存在に思えてきます。
土用の丑の日には「うなぎ以外」も食べると良い?
土用の丑の日といえばうなぎ、というイメージがすっかり定着していますが、実はもうひとつ、「う」のつく食べ物を食べると良いという言い伝えが古くから残っています。
代表的なのが、うどん、梅干し、瓜のなかま。
暑さで食欲が落ちやすい時期に、のどごしのよいうどんや、さっぱりした梅干し、水分たっぷりの瓜を食べるのは、昔の人ならではの夏の養生の知恵といえそうです。
うなぎはビタミンが豊富で、たしかに夏バテ対策には心強い食材。
一方で近年は資源の問題もあり、毎年必ずうなぎでなければいけないわけでもありません。
「う」のつく食べ物に目を向ければ、土用の丑の日のメニューもぐっと広がります。
流しそうめんはなぜ流すの?
流しそうめんは、暑い夏に「涼」を五感で楽しむための演出と工夫として考案されました。
竹を使うのは、見た目に涼しく、さらさらと流れる水音そのものが暑さをやわらげてくれるから。
発祥の地は宮崎県・高千穂とされ、昭和30年(1955年)ごろ、暑い野良仕事の合間に、青竹と高千穂峡の冷たい水を使ってそうめんを食べたのが始まりといわれています。
流しそうめんの歴史は、思ったより新しいのも面白いところです。
夏を乗り切れる色は〇色?!
夏を涼やかに過ごしたいなら、色の力をちょっと借りてみるのも手。
一般に、青や水色、白、ミントグリーンといった寒色や明るい色は、見た目に涼しさを感じさせる色とされています。
浴衣やシャツ、小物に取り入れるだけで、夏の装いが軽やかに。
一方、ひまわりの黄色や夕焼けのオレンジのような暖色は、夏の明るさやエネルギーをぐっと引き立ててくれます。涼を選ぶか、元気を選ぶか。アクセサリーや扇子、ハンカチひとつ変えるだけで、気分が驚くほど変わったりもします。
七夕の短冊はなぜ五色なの?
七夕の短冊には、赤・青(緑)・黄・白・黒(紫)の五色が使われることがあります。
これは中国から伝わった陰陽五行思想に由来するといわれ、色それぞれに意味が込められているとされています。
色とりどりの短冊が笹に揺れる風景は美しいだけでなく、古くからの考え方や祈りとも結びついた光景。
願いごとを書くときに好きな色を選ぶのも楽しいですが、その色にどんな意味があるのかを知っていると、笹飾りがちょっと特別に見えてくるかもしれません。
世界の7月のイベント・豆知識
カナダのCanada Day(7月1日)
1867年7月1日に英領北アメリカ法が施行され、カナダ自治領が誕生したことを祝う、いわば国の誕生日です。
もともとは「Dominion Day(ドミニオン・デー)」と呼ばれていましたが、1982年に現在の名称へと改められました。
国中で花火やパレード、コンサート、地域イベントが開かれ、街じゅうがお祭りムード一色に。
日本の7月が七夕や海の日で夏を感じるように、カナダではCanada Dayが夏の幕開けを告げる大きな節目になっています。
アメリカの独立記念日(7月4日)
1776年7月4日にアメリカ独立宣言が採択されたことを記念する祝日です。
全土で花火やパレードが行われ、家族や友人と集まってバーベキューやピクニックを楽しむのが定番のスタイル。
日本の花火大会が夏の夜を彩るように、アメリカでも花火は7月を象徴する風景のひとつ。
国は違っても、夜空を見上げて夏の節目を祝う気持ちは、どこか通じ合うものがあります。
フランスの革命記念日(7月14日)
1789年7月14日のバスティーユ襲撃を記念する国民の祝日です。
フランス各地で花火やパレード、軍事行進が行われ、街は青・白・赤のトリコロールに染まります。
シャンゼリゼ通りでの大規模な軍事パレードや、エッフェル塔をバックに打ち上げられる花火は、フランスの夏を象徴する景色。テレビ越しに眺めるだけでも、その熱気が伝わってきます。
南半球の7月は冬
日本にいると、7月は夏という感覚がごく当たり前。
でも南半球では、7月はちょうど冬の真ん中にあたります。
オーストラリアやニュージーランド、アルゼンチンといった国々では、コートを着て過ごす季節です。
こちらが海開きや花火大会を楽しんでいるころ、南半球のスキー場には雪が積もり、スキーやスノーボードを楽しむ人々でにぎわう。同じ7月でも、地球のどこにいるかで季節の表情はがらりと変わるわけで、なかなか面白い対比です。
7月といえば、夏のはじまりを楽しむ季節
7月といえば、七夕に海の日、花火大会、夏休み、土用の丑の日と、夏のはじまりを感じる行事がたくさん集まる月。食卓にはそうめんや夏野菜、すいか、うなぎが並び、街にはひまわりや朝顔、風鈴や浴衣の風景が広がります。
世界に目を向ければ、カナダやアメリカ、フランスでも、7月ならではの祝祭が花開く。形は違っても、人々が集まり、食べ、祈り、空を見上げる時間があることは、どこの国でも変わりません。
季節の行事や豆知識を少し知っておくだけで、何気ない7月の一日もぐっと豊かに感じられそう。
今年の7月は、空の色や食べ物、花、音、香りに目を向けながら、自分らしい夏の楽しみ方を見つけてみてください。
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