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世界にはなんと約160種類以上ものお金があり、国ごとに単位もデザインもまったく異なります。外国のコインや紙幣をよく見ると、一つひとつにその国の歴史や文化が詰まっていることに気づくはずです。
今回は各国のお金を地域別に一覧で紹介しながら、思わず誰かに話したくなるお金の豆知識もお届けします。
普段何気なく使っているお金も、国が変われば姿かたちがまるで別物になります。まずは世界全体の貨幣事情から見ていきましょう。
世界には、地域限定で流通するものも含めて約160種類以上のお金の単位があります。普段意識するより多様な種類が存在するのには、驚いた方も多いでしょう。
自国だけで使う独自通貨はもちろん、ユーロのように複数の国で共有するものもあれば、ひとつの国で複数の使用が認められているケースもあります。お金の仕組みは、私たちが思っている以上に多彩なのです。
日本人にとってなじみ深いのが、アジア各国のお金です。ここからは、身近なようで案外知らないアジアのお金や、日本円の秘密に迫っていきます。
一覧で見てみると、「ドル」「ルピー」が付いたお金が複数の国で使われているのが特徴的です。
アジア主要国のお金一覧
アジアの紙幣や硬貨には、それぞれの国を象徴するモチーフが描かれています。歴史的な人物の肖像をはじめ、国章や伝統的な動植物など、手のひらの上で外国の文化に触れられるのが魅力です。
ところで、日本の「円」という名前の由来をご存じですか?よく知られているのは、硬貨の形が丸い=「円形」だからという説。ほかにも、当時アジアで広く使われていたメキシコ銀貨の通称「洋円」や、香港での呼び名「圓」の影響など、複数の説があります。
アジアには形がユニークな硬貨がいくつもあります。マレーシアでかつて発行されていた1セント硬貨はなんと正方形。パキスタンの5パイサ硬貨はダイヤモンド形、モルディブの10ラーリはホタテ貝のような形です。
今ではどれも旧硬貨になってしまいましたが、アジアには特徴的な形のお金が数多くあるのです。
一方、ネパールの紙幣には、エベレストをはじめとするヒマラヤ山脈の山々が描かれています。国の象徴が、そのままお金に表れているのがおもしろいところです。
ヨーロッパでは共通通貨「ユーロ」が広く使われる一方、独自通貨を維持している国も少なくありません。ここでは、ユーモアのあるエピソードも交えて、ヨーロッパのお金の特徴を見ていきましょう。
ヨーロッパのお金は、ユーロ圏と非ユーロ圏に大きく分かれます。2026年1月時点でユーロを導入している国は21カ国にのぼり、3億5千万人以上が日常的に使用しています。
ヨーロッパ主要国のお金一覧
このほかにもセルビアのディナール、ボスニア・ヘルツェゴビナのマルクなど、独自の歴史を持つお金が数多く残っているのが特徴です。
ユーロ紙幣のデザインには意外な秘密があります。実在の建物ではなく、ヨーロッパ建築様式をもとにした架空のデザインです。特定の国に偏らないよう、窓・門・橋をモチーフにした想像上の建物で統一されました。窓・門・橋は開放性と協調を象徴しています。
硬貨はさらにユニークで、各国が裏面を自由にデザインできる一方、表面はユーロ圏で統一されています。「多様性の中の統合」というEUのモットーが、まさにお金の上にも表れているわけです。
ユーロ紙幣に描かれた架空の橋が、実際に作られたエピソードがあります。それはオランダのスパイケニッセで、デザイナーのロビン・スタムが紙幣に描かれた橋をすべて実物として完成させました。お金から飛び出したアートプロジェクトです。
また、1ユーロ硬貨の裏面も国ごとに個性豊か。オーストリアはモーツァルト、ギリシャは古代アテネのフクロウ、イタリアはダ・ヴィンチの人体図と、まるで小さな美術館のようです。
南北アメリカ大陸には「ドル」と「ペソ」が多く流通しており、その背景には大航海時代から続く歴史が関係しています。
その歴史を紐解きながら、南北アメリカのお金について見ていきましょう。
一覧で見てみると、南米だけでも「ペソ」の名前を持つものが複数並んでいるのが目を引きます。「グアラニー」や「ケツァル」など、先住民族の言葉や文化に由来する通貨名があるのも特徴的です。
北アメリカ・南アメリカ主要国のお金一覧
「ペソ」はスペイン語で「重さ」を意味する言葉です。16世紀にスペイン帝国が銀貨の重量をもとに通貨制度を築き、新大陸からアジアまで広く流通しました。その名前が今もこれほど多くの国に残っているのは驚きです。
アメリカ・ドルの「$」マークにも由来があります。有力な説のひとつでは、ペソの省略形「P」と「S」を重ね書きしたことが起源といわれています。紙幣のデザインにも地域色が表れていて、アメリカでは鷲や大統領の肖像、カナダでは伝統や技術を象徴するデザインが多くあります。
メキシコの5ペソ硬貨には、蛇をくわえた鷲が刻まれています。これはアステカ神話に由来する国章であるため、メキシコの建国伝説そのものをポケットに入れて持ち歩いているようなものです。
カナダでは25セント硬貨に限定デザインが定期的に登場します。2010年のバンクーバー五輪記念デザインなど、コレクターの間で話題になることも少なくありません。
太平洋に浮かぶ島々と大陸からなるオセアニア。この地域は、紙幣の素材に革命を起こしたことでも知られています。一体どのようなものなのか、詳しく見ていきましょう。
オセアニアのお金を一覧にすると、ドルの名前が多くあることがわかります。ニュージーランド・ドルはクック諸島やニウエなど周辺地域でも使われており、太平洋を越えて使われている通貨のひとつです。
パプアニューギニアの「キナ」は、かつてお金として使われていた貝殻に由来する名前です。
オセアニア主要国のお金一覧
オセアニアのお金で最も注目したいのが、オーストラリアが世界に先駆けて導入した「ポリマー紙幣」。1988年にオーストラリア準備銀行と国の研究機関が共同で開発し、1996年には全額面をポリマー素材へ切り替えました。
プラスチックを素材にした紙幣で、紙よりも破れにくく水にも強いため長持ちしやすいのが特徴です。環境への負荷も従来の紙幣より低いとされ、この技術は世界に広まっています。
外国旅行でオーストラリアのお札を初めて手にすると、独特の手触りに驚く方も多いかもしれません。プラスチック素材のため、紙の紙幣とはまったく違う感覚です。
ニュージーランド・ドルには「キーウィドル」というかわいらしい愛称があります。ニュージーランド自体が「キーウィの国」と呼ばれることにちなんだ名前で、お金にまで国のシンボルが浸透しているのがほほえましいところです。
アフリカ大陸にも数多くのお金が存在します。ここからは、植民地時代の名残と独自の文化が交差する、奥深いお金の世界をのぞいてみましょう。
南アフリカのランドは周辺国にも流通しており、ナミビア、レソト、エスワティニなどとの間で通貨同盟を形成しました。ナミビアのように自国通貨とランドの両方が使える国もあります。
アフリカ主要国のお金一覧
アフリカのお金をよく見ると、「フラン」「ポンド」「シリング」とヨーロッパと同じ名前が並んでいます。これは19世紀以降の植民地時代の影響で、もともとフランス領だった国はフラン系、イギリス領だった国はポンドやシリング系のお金が広まったためです。
なかでも注目したいのがCFAフラン。ユーロと固定為替レートで連動する共通通貨です。安定した為替をもたらす一方で、かつての支配国との関係が残る仕組みとして議論の対象にもなってきました。
アフリカで最もインパクトのあるお金の話といえば、ジンバブエのハイパーインフレ時代に発行された100兆ジンバブエ・ドル紙幣でしょう。100兆という数字が紙幣に印刷されているのは驚きですが、現在では廃止されコレクターズアイテムになっています。
現在のコンゴ民主共和国にあたるカタンガ地方では、十字形の銅塊「カタンガクロス」が通貨として使われていました。お金の形は本当にさまざまです。
ここまで外国のお金を地域別に見てきましたが、世界には形も素材も常識を超えたお金が存在します。特にユニークな3つを紹介しましょう。
オリンピックや万博といった一大イベントがあると、各国は記念硬貨を発行します。これらは実際に使える法定通貨ですが、デザインや形が特別なものはコレクションされることがほとんどです。
なかでも目を引くのが、パプアニューギニアの100キナ金貨でしょう。七角形という珍しい形のタイプがあり、極楽鳥や巨大な蝶として有名なトリバネアゲハなどが描かれています。パプアニューギニアでは独立記念をはじめ、さまざまなテーマで記念硬貨が発行されてきました。
三角形のコインも存在します。バミューダが発行したもので、あの「バミューダトライアングル」にちなんだデザインです。有名な伝説がそのままお金の形になっているとは、なんとも粋な発想です。
実は日本も負けていません。2003年に発行された第5回アジア冬季競技大会記念の千円銀貨は、日本初のカラーコインとして話題を集めました。
硬貨が生まれるはるか前から、人類はタカラガイという貝殻をお金として使っていました。アジア、アフリカ、オセアニアと、驚くほど広い範囲で流通した記録が残っています。古代中国ではタカラガイが貨幣として使われていたため、「財」「貯」「買」などお金に関する漢字には「貝」が含まれています。身近な漢字に古代の通貨の記憶が隠れているなんて、おもしろいと思いませんか?
ミクロネシアのヤップ島には、「フェイ」と呼ばれる巨大な石のお金があります。中央に穴の空いた円盤形で、大きいものは直径3m、重さ5tにも達する圧巻のスケールです。
約500km離れたパラオから石灰岩を切り出して運んだもので、結婚や土地の取引など特別な場面で「持ち主の権利だけ」が移る仕組みでした。現在の公式通貨は米ドルですが、伝統的な価値は今も受け継がれています。
貝殻から石、紙、プラスチックまで、世界のお金は時代や地域によって驚くほど姿を変えてきました。お金の単位ひとつをとっても、かつての支配と独立の歴史が透けて見え、デザインにはその国の誇りや自然が映し出されています。
旅先で手にした外国のコインの模様や、外貨両替のときに目にするお金の名前の由来を知るだけで、世界の見え方が少し変わるかもしれません。気になる国のお金があれば、ぜひ周りの方にも話してみてください。ちょっとした会話のきっかけになるはずです。
世界のマナーを知ろう!▼
なんで似てるの?▼
世界にはなんと約160種類以上ものお金があり、国ごとに単位もデザインもまったく異なります。外国のコインや紙幣をよく見ると、一つひとつにその国の歴史や文化が詰まっていることに気づくはずです。
今回は各国のお金を地域別に一覧で紹介しながら、思わず誰かに話したくなるお金の豆知識もお届けします。
目次
世界のお金|いくつある?
普段何気なく使っているお金も、国が変われば姿かたちがまるで別物になります。
まずは世界全体の貨幣事情から見ていきましょう。
世界には何種類のお金がある?
世界には、地域限定で流通するものも含めて約160種類以上のお金の単位があります。普段意識するより多様な種類が存在するのには、驚いた方も多いでしょう。
自国だけで使う独自通貨はもちろん、ユーロのように複数の国で共有するものもあれば、ひとつの国で複数の使用が認められているケースもあります。
お金の仕組みは、私たちが思っている以上に多彩なのです。
アジアのお金|円の由来と変わった形の硬貨たち
日本人にとってなじみ深いのが、アジア各国のお金です。
ここからは、身近なようで案外知らないアジアのお金や、日本円の秘密に迫っていきます。
アジアのお金一覧
一覧で見てみると、「ドル」「ルピー」が付いたお金が複数の国で使われているのが特徴的です。
アジア主要国のお金一覧
アジアのお金の特徴
アジアの紙幣や硬貨には、それぞれの国を象徴するモチーフが描かれています。歴史的な人物の肖像をはじめ、国章や伝統的な動植物など、手のひらの上で外国の文化に触れられるのが魅力です。
ところで、日本の「円」という名前の由来をご存じですか?よく知られているのは、硬貨の形が丸い=「円形」だからという説。ほかにも、当時アジアで広く使われていたメキシコ銀貨の通称「洋円」や、香港での呼び名「圓」の影響など、複数の説があります。
おもしろいアジアのお金
アジアには形がユニークな硬貨がいくつもあります。マレーシアでかつて発行されていた1セント硬貨はなんと正方形。パキスタンの5パイサ硬貨はダイヤモンド形、モルディブの10ラーリはホタテ貝のような形です。
今ではどれも旧硬貨になってしまいましたが、アジアには特徴的な形のお金が数多くあるのです。
一方、ネパールの紙幣には、エベレストをはじめとするヒマラヤ山脈の山々が描かれています。国の象徴が、そのままお金に表れているのがおもしろいところです。
ヨーロッパのお金|ユーロに隠された意外な秘密
ヨーロッパでは共通通貨「ユーロ」が広く使われる一方、独自通貨を維持している国も少なくありません。ここでは、ユーモアのあるエピソードも交えて、ヨーロッパのお金の特徴を見ていきましょう。
ヨーロッパのお金一覧
ヨーロッパのお金は、ユーロ圏と非ユーロ圏に大きく分かれます。2026年1月時点でユーロを導入している国は21カ国にのぼり、3億5千万人以上が日常的に使用しています。
ヨーロッパ主要国のお金一覧
このほかにもセルビアのディナール、ボスニア・ヘルツェゴビナのマルクなど、独自の歴史を持つお金が数多く残っているのが特徴です。
ヨーロッパのお金の特徴
ユーロ紙幣のデザインには意外な秘密があります。実在の建物ではなく、ヨーロッパ建築様式をもとにした架空のデザインです。特定の国に偏らないよう、窓・門・橋をモチーフにした想像上の建物で統一されました。窓・門・橋は開放性と協調を象徴しています。
硬貨はさらにユニークで、各国が裏面を自由にデザインできる一方、表面はユーロ圏で統一されています。「多様性の中の統合」というEUのモットーが、まさにお金の上にも表れているわけです。
おもしろいヨーロッパのお金
ユーロ紙幣に描かれた架空の橋が、実際に作られたエピソードがあります。
それはオランダのスパイケニッセで、デザイナーのロビン・スタムが紙幣に描かれた橋をすべて実物として完成させました。お金から飛び出したアートプロジェクトです。
また、1ユーロ硬貨の裏面も国ごとに個性豊か。オーストリアはモーツァルト、ギリシャは古代アテネのフクロウ、イタリアはダ・ヴィンチの人体図と、まるで小さな美術館のようです。
北アメリカ・南アメリカのお金|ドルとペソの歴史
南北アメリカ大陸には「ドル」と「ペソ」が多く流通しており、その背景には大航海時代から続く歴史が関係しています。
その歴史を紐解きながら、南北アメリカのお金について見ていきましょう。
北アメリカ・南アメリカのお金一覧
一覧で見てみると、南米だけでも「ペソ」の名前を持つものが複数並んでいるのが目を引きます。「グアラニー」や「ケツァル」など、先住民族の言葉や文化に由来する通貨名があるのも特徴的です。
北アメリカ・南アメリカ主要国のお金一覧
北アメリカ・南アメリカのお金の特徴
「ペソ」はスペイン語で「重さ」を意味する言葉です。16世紀にスペイン帝国が銀貨の重量をもとに通貨制度を築き、新大陸からアジアまで広く流通しました。その名前が今もこれほど多くの国に残っているのは驚きです。
アメリカ・ドルの「$」マークにも由来があります。有力な説のひとつでは、ペソの省略形「P」と「S」を重ね書きしたことが起源といわれています。
紙幣のデザインにも地域色が表れていて、アメリカでは鷲や大統領の肖像、カナダでは伝統や技術を象徴するデザインが多くあります。
おもしろい北アメリカ・南アメリカのお金
メキシコの5ペソ硬貨には、蛇をくわえた鷲が刻まれています。これはアステカ神話に由来する国章であるため、メキシコの建国伝説そのものをポケットに入れて持ち歩いているようなものです。
カナダでは25セント硬貨に限定デザインが定期的に登場します。2010年のバンクーバー五輪記念デザインなど、コレクターの間で話題になることも少なくありません。
オセアニアのお金|紙幣の常識を変えたポリマー技術
太平洋に浮かぶ島々と大陸からなるオセアニア。この地域は、紙幣の素材に革命を起こしたことでも知られています。一体どのようなものなのか、詳しく見ていきましょう。
オセアニアのお金一覧
オセアニアのお金を一覧にすると、ドルの名前が多くあることがわかります。ニュージーランド・ドルはクック諸島やニウエなど周辺地域でも使われており、太平洋を越えて使われている通貨のひとつです。
パプアニューギニアの「キナ」は、かつてお金として使われていた貝殻に由来する名前です。
オセアニア主要国のお金一覧
オセアニアのお金の特徴
オセアニアのお金で最も注目したいのが、オーストラリアが世界に先駆けて導入した「ポリマー紙幣」。1988年にオーストラリア準備銀行と国の研究機関が共同で開発し、1996年には全額面をポリマー素材へ切り替えました。
プラスチックを素材にした紙幣で、紙よりも破れにくく水にも強いため長持ちしやすいのが特徴です。環境への負荷も従来の紙幣より低いとされ、この技術は世界に広まっています。
おもしろいオセアニアのお金
外国旅行でオーストラリアのお札を初めて手にすると、独特の手触りに驚く方も多いかもしれません。プラスチック素材のため、紙の紙幣とはまったく違う感覚です。
ニュージーランド・ドルには「キーウィドル」というかわいらしい愛称があります。ニュージーランド自体が「キーウィの国」と呼ばれることにちなんだ名前で、お金にまで国のシンボルが浸透しているのがほほえましいところです。
アフリカのお金|植民地時代の名残
アフリカ大陸にも数多くのお金が存在します。ここからは、植民地時代の名残と独自の文化が交差する、奥深いお金の世界をのぞいてみましょう。
アフリカのお金一覧
南アフリカのランドは周辺国にも流通しており、ナミビア、レソト、エスワティニなどとの間で通貨同盟を形成しました。ナミビアのように自国通貨とランドの両方が使える国もあります。
アフリカ主要国のお金一覧
アフリカのお金の特徴
アフリカのお金をよく見ると、「フラン」「ポンド」「シリング」とヨーロッパと同じ名前が並んでいます。
これは19世紀以降の植民地時代の影響で、もともとフランス領だった国はフラン系、イギリス領だった国はポンドやシリング系のお金が広まったためです。
なかでも注目したいのがCFAフラン。ユーロと固定為替レートで連動する共通通貨です。
安定した為替をもたらす一方で、かつての支配国との関係が残る仕組みとして議論の対象にもなってきました。
おもしろいアフリカのお金
アフリカで最もインパクトのあるお金の話といえば、ジンバブエのハイパーインフレ時代に発行された100兆ジンバブエ・ドル紙幣でしょう。100兆という数字が紙幣に印刷されているのは驚きですが、現在では廃止されコレクターズアイテムになっています。
現在のコンゴ民主共和国にあたるカタンガ地方では、十字形の銅塊「カタンガクロス」が通貨として使われていました。お金の形は本当にさまざまです。
世界の変わった通貨3選|驚きの素材と形
ここまで外国のお金を地域別に見てきましたが、世界には形も素材も常識を超えたお金が存在します。特にユニークな3つを紹介しましょう。
形も色もユニークな記念通貨
オリンピックや万博といった一大イベントがあると、各国は記念硬貨を発行します。これらは実際に使える法定通貨ですが、デザインや形が特別なものはコレクションされることがほとんどです。
なかでも目を引くのが、パプアニューギニアの100キナ金貨でしょう。七角形という珍しい形のタイプがあり、極楽鳥や巨大な蝶として有名なトリバネアゲハなどが描かれています。パプアニューギニアでは独立記念をはじめ、さまざまなテーマで記念硬貨が発行されてきました。
三角形のコインも存在します。バミューダが発行したもので、あの「バミューダトライアングル」にちなんだデザインです。有名な伝説がそのままお金の形になっているとは、なんとも粋な発想です。
実は日本も負けていません。2003年に発行された第5回アジア冬季競技大会記念の千円銀貨は、日本初のカラーコインとして話題を集めました。
太古から続く貝のお金
硬貨が生まれるはるか前から、人類はタカラガイという貝殻をお金として使っていました。
アジア、アフリカ、オセアニアと、驚くほど広い範囲で流通した記録が残っています。
古代中国ではタカラガイが貨幣として使われていたため、「財」「貯」「買」などお金に関する漢字には「貝」が含まれています。身近な漢字に古代の通貨の記憶が隠れているなんて、おもしろいと思いませんか?
持ち歩けない巨大な石のお金
ミクロネシアのヤップ島には、「フェイ」と呼ばれる巨大な石のお金があります。
中央に穴の空いた円盤形で、大きいものは直径3m、重さ5tにも達する圧巻のスケールです。
約500km離れたパラオから石灰岩を切り出して運んだもので、結婚や土地の取引など特別な場面で「持ち主の権利だけ」が移る仕組みでした。現在の公式通貨は米ドルですが、伝統的な価値は今も受け継がれています。
知れば知るほど奥深い!世界のお金の多様性
貝殻から石、紙、プラスチックまで、世界のお金は時代や地域によって驚くほど姿を変えてきました。お金の単位ひとつをとっても、かつての支配と独立の歴史が透けて見え、デザインにはその国の誇りや自然が映し出されています。
旅先で手にした外国のコインの模様や、外貨両替のときに目にするお金の名前の由来を知るだけで、世界の見え方が少し変わるかもしれません。気になる国のお金があれば、ぜひ周りの方にも話してみてください。ちょっとした会話のきっかけになるはずです。
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