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最近、特にニュースをにぎわせているのが「熊」ですよね。そんなニュースを見聞きするなかで、あらためて熊について興味を持った、という方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回のコラムではそんな熊に焦点をあててご紹介したいと思います。いつ・どこで・どうして冬眠するの?といった熊の冬眠にまつわる基本的なことから、日本や世界にいる熊の種類やその特徴などについてわかりやすく解説します。
熊について興味がある方はもちろん、冬眠の仕組みを詳しく知りたい方なども、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね。
まずは、熊の冬眠について、いつ・なぜ・どこで冬眠するの?といった基本から一緒にチェックしていきましょう!
生息している地域やその年によっても多少異なりますが、熊は一般的に11月下旬ごろから翌年4月ごろにかけて冬眠します。1年の約半分、5〜6ヶ月ほど冬眠していることになります。熊が冬眠に入るタイミングは、気温と食料が関係しています。平均気温が10度を下回り、食料がとれなくなるころから冬眠を始めるのです。
なお、後ほど詳しくご紹介しますが、熊にはいろいろな種類がおり、その種類によっても冬眠の期間は違います。たとえば、ヒグマやツキノワグマは上記のように約半年ほど冬眠しますが、メキシコのアメリカグマの場合は数日~数週間ほどといわれています。
熊が冬眠する理由は、食料が少なくなる冬を乗り越えるためです。
冬になり気温が下がると、植物や虫などの熊が食べるものが減ります。食料を探すエネルギーと、その食料から得られるエネルギーを天秤にかけると、前者の方が大きくなるため、エネルギーを温存するために冬眠という手段をとるのです。
山の斜面や岩のすき間、倒木の下、地中のくぼみなど、風を防ぐことができ静かで安全な場所を選んで冬眠します。
なお、場所は熊の種類によっても多少異なり、たとえばツキノワグマは標高が比較的低い落葉樹林の周辺にある樹洞、岩穴、根上穴で冬眠し、ヒグマは雪深い山奥の急斜面で冬眠することが多いです。
冬眠といっても、約半年間ずっと眠っているわけではありません。なんとメスは冬眠中に出産することもあります。冬眠する穴のなかに落ち葉や乾いた草などを敷き詰め、静かで安全な場所で出産します。
また、生まれた赤ちゃんもしばらくは冬眠中の穴の中にいるため、冷たい外気や外敵から赤ちゃんを守ることもできます。そのため、冬眠中に出産・子育てをする、というのはメスや赤ちゃんにとって合理的であり、メリットが大きいといえるのです。
最近、冬眠しない熊が出てきているという噂を聞いたことがあるかもしれません。実際に冬眠をしない熊が出てきているようで、それはエサ不足や気候変動が原因とされています。
たとえば、気候変動によって平均気温が上がると、熊が「まだ冬眠しなくていい」と判断し、冬眠に入りにくくなります。また、温かい気候が続くと、熊が食料を探して活動できる期間が長くなり、結果として冬眠をしなかったり、冬眠の期間が短くなったりします。
また、森林開発や住宅地の拡大で木が減り、熊がよく食べるどんぐりを始めとした木の実が不足しているという現状もあります。冬眠の前にはしっかりと食料を食べてエネルギーを蓄える必要があるため、エサが不足していると冬眠の準備ができないのです。
ここからは、日本や世界各地に生息する熊の種類をご紹介します。それぞれの生息地や特徴などをチェックしていきましょう!
まずは、私たちが暮らす日本に生息する2種類の熊から見ていきましょう。
北海道の山林地帯を中心に生息する熊(エゾヒグマ)であり、道内全体の個体数は11,700頭ほどといわれています。体長はオスが150〜200cm、メスが140〜170cm、体重はオスが約100〜250kg、メスが約60〜150kgほどとなります。木の実や果実を食べるほか、河川ではサケなども捕まえて食べることがあります。
ヒグマは、アイヌの人々にとって単なる生き物ではなく、毛皮や肉などの恵みをもたらしてくれる神の化身と考えられてきました。とくに山を司る最も位の高い神「キムンカムイ」として崇拝され、その存在は生活と自然をつなぐ重要な意味を持っていました。
本州以南に生息していますが、かつて生息していた九州では絶滅宣言が出され、四国でも数が減っています。現在は、東北や中部地域に生息域が集中しているという特徴があり、個体数は約3万頭と推測されています。体長はオスが120〜150cm、メスが100〜130cmほど、体重はオスが約40〜100kg、メスが約30〜60kgです。肩から背中にかけて黒い毛で覆われており、胸元に白い「月の輪」があるのが大きな特徴です。
木の実や草、昆虫などを探して食べていますが、エサ不足や森林資源の減少により、人里に現れるケースが年々増えています。
続いてここからは、世界各地に生息する熊の種類をご紹介します。みなさんにもおなじみの熊から、あまり知られていないような熊まで、世界にはさまざまな種類の熊がいるんです…!
グリズリーは、北アメリカの主にアラスカやカナダ西部に生息する大型のヒグマの亜種です。毛色は茶色が一般的で、肩の盛り上がった筋肉が特徴的です。体長はオスが約200〜280cm、メスが約160〜200cmで、体重はオスが180〜360kg、メスが130〜200kgほど。個体数は約5万~6万頭と推定されています。
雑食性で、果実や木の実、草などを食べるほか、サケを捕まえて食べる姿がよく知られています。サケ漁のシーズンは冬眠前のため特に活発に行動します。力が強く、時には人里に現れることもありますが、基本的には人を避けて生活しています。
水族館などでもおなじみのホッキョクグマ。その名の通り、北極圏の沿岸域に生息しています。非常に大きな熊であり、体長はオスが約200〜300cm、メスが約180〜200cmとなります。体重はオスが400〜800kg、メスが200〜300kgです。個体数は約2.6万頭と推定されています。
白く見える毛は実は透明で、皮膚は黒いという特徴があります。肉食であり、主にアザラシ、海鳥、クジラの死骸などを食べて生活しています。
泳ぐことも得意で、陸から10kmほど離れた場所まで泳ぐことができます。
アメリカ・カナダといった北アメリカ大陸に生息する熊です。名前の通り黒い毛の個体が多いですが、なかには茶色・シナモン色などをした個体もいます。体長はオスが約140〜200cm、メスが約120〜160cmとなります。体重はオスが50〜400kg、メスが40〜200kgです。個体数は約60〜70万頭と推定されています。
木登りが得意で、果実・種子・草・昆虫などをよく食べています。おとなしい性格ではあるものの、キャンプ場や山小屋などに出てくることもあり、人的被害も出ています。
ナマケグマは、私たちにとってあまりなじみがないかもしれませんね。主にインドやスリランカに生息しています。体毛が長いのが特徴で、体長はオス・メスともに約140〜190cmとなります。体重はオスが80〜140kg、メスが55〜90kgです。個体数は約1万頭と推定されていますが、生息地の減少や密猟などにより個体数が減っており、絶滅が心配されています。
ナマケグマという名前ではあるものの、実は活動的。素早く動き回り、ストローのように長い口をシロアリの巣や倒木に差し込んで、中にいる昆虫を吸い取ります。
メガネグマは別名アンデスグマとも呼ばれ、南米のアンデス山脈に生息しています。名前のとおり、目の周りに生えた白い毛がメガネのように見えるのが特徴です。体長はオス・メスともに120〜200cm、体重はオスが130〜200kg、メスが35〜65kgとなります。個体数は2500~1万頭と推定されており、毛皮目的の狩猟などにより数が減っています。
植物食性であり、果実や木の葉、サボテン、球根などを食べて生活しています。また、比較的穏やかな性格で、人を襲うことはめったにありません。
東南アジアの熱帯雨林に生息する熊で、胸に黄色い斑紋があるのが特徴です。個体数は2万頭未満とされています。体長はオス・メスともに120~150cm、体重はオス・メスともに27~70kgと小柄です。
木登りが得意で、主に昆虫や果実を食べて生活しています。また、木の高いところで枝や葉を使って寝床を作るマレーグマも観察されています。活動的で好奇心が強く、またやや気性が荒いともいわれています。
動物園でも大人気のジャイアントパンダですが、実はクマ科の動物なんです!中国の限られた地域に生息し、白と黒の毛が特徴です。オス・メスともに体長は120~150cm、体重は90~120kg程度です。
主食は竹であり、ほかに木の実や昆虫、鳥の卵、小動物などを食べることもあります。動物園などの飼育下では比較的穏やかに見えますが、野生では気性が荒いところもあり、木登りや泳ぎも得意で活動的です。
最後に、世界一大きな熊や小さな熊といった、ユニークな特徴を持つ熊をいくつかご紹介していきたいと思います。
ギネスではホッキョクグマが世界一大きい熊ですが、記録上はアメリカ・アラスカ州のコディアック島に生息するコディアックヒグマのオスの個体(1134kg)が最も大きいとされています。
ここまで大きい理由はさまざまな要因が考えられますが、主に摂取している食べ物の影響が関係しているといわれています。コディアック島周辺ではサケが多く生息しており、栄養豊富なサケをたくさん食べることで、体が大きくなったと考えられています。
一方、世界一小さい熊はマレーグマで、平均サイズは135cmとされています。これは、人間でいうと小学5~中学1年生ぐらいのため、小柄なことがわかりますね。マレーグマは小さく、可愛らしい見た目をしていますが、実は性格は荒くやや攻撃的。小さいからといって、あなどることはできませんね。
世界で最強の熊については様々な説があるので、一概にこれ、とはいえませんが、一般的にはホッキョクグマが世界最強だといわれています。クマ科のなかでも特に肉食性が強く、アザラシなど大きな動物にも負けずに襲っていきます。
また、ちょっとおもしろい説として、はるか昔に生息していたショートフェイスベアというものもいます。約180万年前に姿を現し、1万1千年前に起きた寒冷化によって絶滅した種類です。体長は約350cm、体重は1.6トンにもおよんだといい、なんとマンモスの硬い骨に熊が傷をつけたような跡が残っているとか…!マンモスにも襲いかかったことからも、その「最強さ」が伝わってきますね。
キャラクターも含めた世界一有名な熊といえば、「くまのプーさん」でしょう。はちみつが大好きで、全体的に丸くてかわいらしい見た目のプーさんは、多くの人から愛され続けています。
プーさんが登場したのは、1926年に発表されたイギリス人作家A・A・ミルンの児童小説『クマのプーさん(原題:Winnie-the-Pooh)』でした。1960年代からディズニーによってアニメ化されたことにより、世界的な知名度を高めました。
最近ニュースで見聞きすることも多い熊ですが、熊と人間の上手な共生のためには、まずは熊の基本的な生態を知ることが大切ではないでしょうか。
ぜひ、このコラムでご紹介した熊の冬眠の仕組みや、さまざまな熊の種類や特徴を参考にしてみてくださいね。このコラムが、みなさんが熊についてより深く知るきっかけになれば嬉しいです。
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最近、特にニュースをにぎわせているのが「熊」ですよね。
そんなニュースを見聞きするなかで、あらためて熊について興味を持った、という方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回のコラムではそんな熊に焦点をあててご紹介したいと思います。
いつ・どこで・どうして冬眠するの?といった熊の冬眠にまつわる基本的なことから、日本や世界にいる熊の種類やその特徴などについてわかりやすく解説します。
熊について興味がある方はもちろん、冬眠の仕組みを詳しく知りたい方なども、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね。
目次
熊と冬眠
まずは、熊の冬眠について、いつ・なぜ・どこで冬眠するの?
といった基本から一緒にチェックしていきましょう!
いつ冬眠するの?
生息している地域やその年によっても多少異なりますが、熊は一般的に11月下旬ごろから翌年4月ごろにかけて冬眠します。1年の約半分、5〜6ヶ月ほど冬眠していることになります。
熊が冬眠に入るタイミングは、気温と食料が関係しています。平均気温が10度を下回り、食料がとれなくなるころから冬眠を始めるのです。
なお、後ほど詳しくご紹介しますが、熊にはいろいろな種類がおり、その種類によっても冬眠の期間は違います。
たとえば、ヒグマやツキノワグマは上記のように約半年ほど冬眠しますが、メキシコのアメリカグマの場合は数日~数週間ほどといわれています。
なぜ冬眠するの?
熊が冬眠する理由は、食料が少なくなる冬を乗り越えるためです。
冬になり気温が下がると、植物や虫などの熊が食べるものが減ります。
食料を探すエネルギーと、その食料から得られるエネルギーを天秤にかけると、前者の方が大きくなるため、エネルギーを温存するために冬眠という手段をとるのです。
どこで冬眠するの?
山の斜面や岩のすき間、倒木の下、地中のくぼみなど、風を防ぐことができ静かで安全な場所を選んで冬眠します。
なお、場所は熊の種類によっても多少異なり、たとえばツキノワグマは標高が比較的低い落葉樹林の周辺にある樹洞、岩穴、根上穴で冬眠し、ヒグマは雪深い山奥の急斜面で冬眠することが多いです。
メスは冬眠中に出産・子育て
冬眠といっても、約半年間ずっと眠っているわけではありません。
なんとメスは冬眠中に出産することもあります。冬眠する穴のなかに落ち葉や乾いた草などを敷き詰め、静かで安全な場所で出産します。
また、生まれた赤ちゃんもしばらくは冬眠中の穴の中にいるため、冷たい外気や外敵から赤ちゃんを守ることもできます。
そのため、冬眠中に出産・子育てをする、というのはメスや赤ちゃんにとって合理的であり、メリットが大きいといえるのです。
冬眠しない熊が出てきてるって本当?
最近、冬眠しない熊が出てきているという噂を聞いたことがあるかもしれません。
実際に冬眠をしない熊が出てきているようで、それはエサ不足や気候変動が原因とされています。
たとえば、気候変動によって平均気温が上がると、熊が「まだ冬眠しなくていい」と判断し、冬眠に入りにくくなります。また、温かい気候が続くと、熊が食料を探して活動できる期間が長くなり、結果として冬眠をしなかったり、冬眠の期間が短くなったりします。
また、森林開発や住宅地の拡大で木が減り、熊がよく食べるどんぐりを始めとした木の実が不足しているという現状もあります。
冬眠の前にはしっかりと食料を食べてエネルギーを蓄える必要があるため、エサが不足していると冬眠の準備ができないのです。
熊の種類
ここからは、日本や世界各地に生息する熊の種類をご紹介します。
それぞれの生息地や特徴などをチェックしていきましょう!
日本に生息する熊
まずは、私たちが暮らす日本に生息する2種類の熊から見ていきましょう。
ヒグマ
北海道の山林地帯を中心に生息する熊(エゾヒグマ)であり、道内全体の個体数は11,700頭ほどといわれています。
体長はオスが150〜200cm、メスが140〜170cm、体重はオスが約100〜250kg、メスが約60〜150kgほどとなります。
木の実や果実を食べるほか、河川ではサケなども捕まえて食べることがあります。
ヒグマは、アイヌの人々にとって単なる生き物ではなく、毛皮や肉などの恵みをもたらしてくれる神の化身と考えられてきました。
とくに山を司る最も位の高い神「キムンカムイ」として崇拝され、その存在は生活と自然をつなぐ重要な意味を持っていました。
ツキノワグマ
本州以南に生息していますが、かつて生息していた九州では絶滅宣言が出され、四国でも数が減っています。
現在は、東北や中部地域に生息域が集中しているという特徴があり、個体数は約3万頭と推測されています。
体長はオスが120〜150cm、メスが100〜130cmほど、体重はオスが約40〜100kg、メスが約30〜60kgです。肩から背中にかけて黒い毛で覆われており、胸元に白い「月の輪」があるのが大きな特徴です。
木の実や草、昆虫などを探して食べていますが、エサ不足や森林資源の減少により、人里に現れるケースが年々増えています。
世界に生息する熊
続いてここからは、世界各地に生息する熊の種類をご紹介します。
みなさんにもおなじみの熊から、あまり知られていないような熊まで、世界にはさまざまな種類の熊がいるんです…!
グリズリー
グリズリーは、北アメリカの主にアラスカやカナダ西部に生息する大型のヒグマの亜種です。毛色は茶色が一般的で、肩の盛り上がった筋肉が特徴的です。
体長はオスが約200〜280cm、メスが約160〜200cmで、体重はオスが180〜360kg、メスが130〜200kgほど。個体数は約5万~6万頭と推定されています。
雑食性で、果実や木の実、草などを食べるほか、サケを捕まえて食べる姿がよく知られています。サケ漁のシーズンは冬眠前のため特に活発に行動します。
力が強く、時には人里に現れることもありますが、基本的には人を避けて生活しています。
ホッキョクグマ
水族館などでもおなじみのホッキョクグマ。その名の通り、北極圏の沿岸域に生息しています。
非常に大きな熊であり、体長はオスが約200〜300cm、メスが約180〜200cmとなります。体重はオスが400〜800kg、メスが200〜300kgです。個体数は約2.6万頭と推定されています。
白く見える毛は実は透明で、皮膚は黒いという特徴があります。
肉食であり、主にアザラシ、海鳥、クジラの死骸などを食べて生活しています。
泳ぐことも得意で、陸から10kmほど離れた場所まで泳ぐことができます。
アメリカクロクマ
アメリカ・カナダといった北アメリカ大陸に生息する熊です。名前の通り黒い毛の個体が多いですが、なかには茶色・シナモン色などをした個体もいます。
体長はオスが約140〜200cm、メスが約120〜160cmとなります。体重はオスが50〜400kg、メスが40〜200kgです。
個体数は約60〜70万頭と推定されています。
木登りが得意で、果実・種子・草・昆虫などをよく食べています。
おとなしい性格ではあるものの、キャンプ場や山小屋などに出てくることもあり、人的被害も出ています。
ナマケグマ
ナマケグマは、私たちにとってあまりなじみがないかもしれませんね。主にインドやスリランカに生息しています。
体毛が長いのが特徴で、体長はオス・メスともに約140〜190cmとなります。体重はオスが80〜140kg、メスが55〜90kgです。
個体数は約1万頭と推定されていますが、生息地の減少や密猟などにより個体数が減っており、絶滅が心配されています。
ナマケグマという名前ではあるものの、実は活動的。
素早く動き回り、ストローのように長い口をシロアリの巣や倒木に差し込んで、中にいる昆虫を吸い取ります。
メガネグマ
メガネグマは別名アンデスグマとも呼ばれ、南米のアンデス山脈に生息しています。名前のとおり、目の周りに生えた白い毛がメガネのように見えるのが特徴です。
体長はオス・メスともに120〜200cm、体重はオスが130〜200kg、メスが35〜65kgとなります。
個体数は2500~1万頭と推定されており、毛皮目的の狩猟などにより数が減っています。
植物食性であり、果実や木の葉、サボテン、球根などを食べて生活しています。
また、比較的穏やかな性格で、人を襲うことはめったにありません。
マレーグマ
東南アジアの熱帯雨林に生息する熊で、胸に黄色い斑紋があるのが特徴です。個体数は2万頭未満とされています。
体長はオス・メスともに120~150cm、体重はオス・メスともに27~70kgと小柄です。
木登りが得意で、主に昆虫や果実を食べて生活しています。また、木の高いところで枝や葉を使って寝床を作るマレーグマも観察されています。
活動的で好奇心が強く、またやや気性が荒いともいわれています。
ジャイアントパンダ
動物園でも大人気のジャイアントパンダですが、実はクマ科の動物なんです!中国の限られた地域に生息し、白と黒の毛が特徴です。
オス・メスともに体長は120~150cm、体重は90~120kg程度です。
主食は竹であり、ほかに木の実や昆虫、鳥の卵、小動物などを食べることもあります。
動物園などの飼育下では比較的穏やかに見えますが、野生では気性が荒いところもあり、木登りや泳ぎも得意で活動的です。
世界一〇〇な熊
最後に、世界一大きな熊や小さな熊といった、ユニークな特徴を持つ熊をいくつかご紹介していきたいと思います。
世界一大きい熊
ギネスではホッキョクグマが世界一大きい熊ですが、記録上はアメリカ・アラスカ州のコディアック島に生息するコディアックヒグマのオスの個体(1134kg)が最も大きいとされています。
ここまで大きい理由はさまざまな要因が考えられますが、主に摂取している食べ物の影響が関係しているといわれています。
コディアック島周辺ではサケが多く生息しており、栄養豊富なサケをたくさん食べることで、体が大きくなったと考えられています。
世界一小さい熊
一方、世界一小さい熊はマレーグマで、平均サイズは135cmとされています。
これは、人間でいうと小学5~中学1年生ぐらいのため、小柄なことがわかりますね。
マレーグマは小さく、可愛らしい見た目をしていますが、実は性格は荒くやや攻撃的。小さいからといって、あなどることはできませんね。
世界最強の熊
世界で最強の熊については様々な説があるので、一概にこれ、とはいえませんが、一般的にはホッキョクグマが世界最強だといわれています。クマ科のなかでも特に肉食性が強く、アザラシなど大きな動物にも負けずに襲っていきます。
また、ちょっとおもしろい説として、はるか昔に生息していたショートフェイスベアというものもいます。
約180万年前に姿を現し、1万1千年前に起きた寒冷化によって絶滅した種類です。
体長は約350cm、体重は1.6トンにもおよんだといい、なんとマンモスの硬い骨に熊が傷をつけたような跡が残っているとか…!
マンモスにも襲いかかったことからも、その「最強さ」が伝わってきますね。
世界一有名な熊
キャラクターも含めた世界一有名な熊といえば、「くまのプーさん」でしょう。
はちみつが大好きで、全体的に丸くてかわいらしい見た目のプーさんは、多くの人から愛され続けています。
プーさんが登場したのは、1926年に発表されたイギリス人作家A・A・ミルンの児童小説『クマのプーさん(原題:Winnie-the-Pooh)』でした。
1960年代からディズニーによってアニメ化されたことにより、世界的な知名度を高めました。
熊の冬眠や種類を知って、熊への理解を深めよう
最近ニュースで見聞きすることも多い熊ですが、熊と人間の上手な共生のためには、まずは熊の基本的な生態を知ることが大切ではないでしょうか。
ぜひ、このコラムでご紹介した熊の冬眠の仕組みや、さまざまな熊の種類や特徴を参考にしてみてくださいね。
このコラムが、みなさんが熊についてより深く知るきっかけになれば嬉しいです。
関連記事
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