スパイスカレーは日本生まれってホント? スパイスカレー雑学あれこれ

日本人にとっておなじみの国民食であり、お店や家庭ごとに全く異なる味を楽しめる料理、カレー。
いつものお家のカレーライスとは一味違う、スパイシーなカレーを食べたい気分になることはありませんか?

ここ数年満足に海外旅行へ行けなかった不満も吹き飛ばす、異国情緒たっぷりなスパイスカレーの世界にあなたをご案内します。
この記事を読めばスパイスカレーの歴史からおすすめのスパイスカレー、人に言いたくなるようなスパイスカレーにまつわる豆知識まで丸分かりです!

スパイスカレーって何?

何種類ものカレーと色鮮やかな副菜が一枚の皿に、まるでアートのように美しく盛り付けられたカレーを見たことはありませんか?

「スパイスカレー」とは一言で説明するのが難しい多種多様な料理ですが、日本にある一般的なカレー屋や学校の給食で食べるような親しみのあるカレーとは全くの別物です。

実はスパイスカレーとは日本で独自のアレンジを加えた新しいタイプのカレー。市販のカレールーや小麦粉を使用していないので、粘り気のないサラっとした仕上がりが特徴です。
お店によってはドライカレー風だったり汁が少なめだったりしますが、決められたルールはありません。

スパイスを使っている割に辛くないものも多く、食材の旨味が何層にも重なった複雑な味わいに病みつきになります。

スパイスカレーは日本生まれってホント? スパイスカレー雑学あれこれ01

一緒に食べるライスとの相性も重要で、プレーンな白米であったりスパイスで炊き込んだりと、店によって様々なこだわりがあります。小麦粉を使っていないスパイスカレーは食後の胃もたれが圧倒的に少なく、グルテンフリーなので小麦アレルギーの人やグルテンを避けたい人にもおすすめです。

多種多様な食材を使っていて健康的、目で見て楽しめる、そして何より美味しい!
そんな料理の全て叶えていると言っても過言ではないのがスパイスカレーなのです。

真夏の暑い昼にスパイスカレーをかきこむのも、木枯らしが吹き始めた肌寒い日にスパイス効果で温まるのも良いですね。

スパイスカレーの歴史

言わずと知れたカレーの母国はインドですが、実はインドには「カレー」という名の料理が存在しないのを知っていますか?

インドでカレーと言うと様々な具材をスパイスで炒めたり煮たりする料理全般を指します。それでは私たちが思い浮かべるスパイスカレーはどのようにして日本で確立されていったのでしょうか?

日本にはいつからカレーがあるの?

日本にカレーが伝わったのは、日米修好通商条約が締結された翌年の1859年に横浜港が開港したときと言われています。

急に歴史の年号が出てきて少し戸惑うかもしれませんが、「ペリー来航の少し後」と言うとピンと来ませんか?

スパイスカレーは日本生まれってホント? スパイスカレー雑学あれこれ02

今では横須賀海軍カレーが有名ですが、日本でカレーを食べ始めたのは横浜の旧居留地に住む外国人と一部の限られた日本人だったと言われています。

私たちの知らない遥か昔の異国情緒溢れる横浜ではもうカレーが存在していたんですね。

スパイスカレー発祥の地は?

そんな歴史が深いカレーですが、スパイスカレーの場合はちょっと事情が違い、1992年に大阪のカルチャー発信地であるアメリカ村で開業したカレー屋「カシミール」が発祥と言われています。

2000年代に入ると急激に間借り副業(昼間営業していないバーなどを借りて昼のみ営業)でスパイスカレーを提供する店が増え、新しいものを受け入れやすい大阪という土地柄もあり、色々なスパイスや食材を組み合わせた個性的なスパイスカレーが生み出されていきました。

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そしてSNSの普及により映えるスパイスカレーやカレーイベントなどが注目を浴びるようになり、現在に至るまで多くの店がオリジナルメニューを編み出しながらスパイスカレーブームが生まれたのです。

地方に住んでいても個性豊かなオーナーのスパイスカレーの店をあちこちで見かけるようになったので、カレー好きには本当に嬉しい時代になったと思います。

スパイスカレーに使われるスパイス

インド料理に使われるスパイスは沢山種類がありますが、一般的にスパイスカレーに使用するのは食材に合わせた組み合わせで3〜5種類になります。

家庭でスパイスカレーを楽しみたい時は最低でも以下の3つのスパイスがあれば作ることができますので、スパイス売り場で是非探してみてください。

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  • ターメリック:ショウガ科の多年草「ウコン」の根茎。カレー独特の黄色い鮮やかな色を出す。
  • クミン:セリ科の一年草「ウマゼリ」の種子。独特のほろ苦さと辛み、香りをもつ。
  • コリアンダー:セリ科の一年草「コリアンダー」の種子。葉はパクチーとして知られる。

スパイスカレーは他の料理と比べて組み合わせや調理法にこれといった決まりが無いため、五感のままにスパイスを詰め込んだり引き算したりして自由な味を作り出すことができるのも魅力の一つです。

おすすめスパイスカレー4選

ここでは一般的にあまり知られていない少しマニアックなスパイスカレーをご紹介します。
店で選ぶ時や自宅で料理する際の参考にしてみてください。

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チキン・チェティナード

ホールスパイスを惜しみなく使っていて、数あるカレーの中でも特にスパイシー。貿易が盛んだった頃、インドの貴族が富を競うようにたくさんのスパイスを使ったことが始まりです。
スパイスの量は通常の3倍とも言われ、刺激的な仕上がりになっています。

ポーク・マサラカレー

インドではビーフよりも更に少数派のポークカレー。ヨーグルトのマリネでお肉を柔らかくし、脂肪分もさっぱりさせています。
味がくどくならないように仕上げにミントを添えるのがポイントです。

コリアンダー・ラムカレー

ラムは日本人にはあまり馴染みがありませんが、実はチキンの次に多く食べられている世界中で大人気のお肉です。ラム肉は酢でマリネして独特の匂いを和らげています。
また、ラム肉に負けないようにマニアックなスパイスであるフレッシュコリアンダーを使っていて、その強い香りが一度食べるとクセになります。

マッシュルーム・マサラ

実はインドにはベジタリアンの人が多いことをご存じでしたか?インドでは毎日食べられているほど一般的ですが、日本では認知度が低めの野菜カレーです。
カシューナッツを水につけてペースト状にしたものをベースに、カスリメティとポピーシードで甘い香りととろみを出すのが特徴です。

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私が個人的によく作って食べているのは、スタンダードなチキンスパイスカレーです。
作るのはかなり簡単で、大事なポイントは炒め玉ねぎを飴色にするという点だけ。

スパイスカレーはどこでも手に入る材料で思いついた時にすぐに作れるため、労力の差はビーフシチューの半分以下と言えます!

お店で食べるのも良いですが、お家で本格スパイスカレー作りに挑戦してみるのも新鮮な美味しさに出会えて良いのではないでしょうか。

横浜中華街でスパイスカレー食べ歩きもおまかせ

横浜中華街に位置するChai Tea Caféでは、「トマトとココナッツのチキンカレー」「ポークスパイスカレー」「麻辣キーマカレーホットサンド」という、他では味わえない3種類のカレーを楽しむことができます。

メニューの詳細と開発秘話はこちらから!

日本のカレー伝来の地であり、同じく東方からやって来た中華料理店が立ち並ぶ横浜という街でスパイスカレーに舌鼓を打つのは何とも贅沢な体験なはずです。

さあ、あなたもさっそくスパイスカレーの魅力に触れてみてはいかがでしょうか?

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