ミラクルミッション 世界を回る丸ポーチ

皆さんこんにちは。企画部チャイハネ雑貨担当のnaoです。
私達の会社は世界の様々な文化やものづくりのすばらしさを商品を通して多くの方に触れていただくべく日々いろいろなものを企画しています。世の中にはたくさんのものが溢れていますが、普段手にするものにもストーリーがあるとちょっぴり特別なものになりそうですよね。

さて、今回ご紹介させていただくアイテムは…………その名も【世界を回る丸ポーチ】です。

どんなポーチ?

どのような商品かというと、普段持ち歩く小物類やICカードなどをまとめてもてる便利なサイズの丸いポーチなのですが…………、ここはチャイハネらしく世界の様々な伝統技法や素材、手仕事などにフォーカスして、それらをデザインに取り入れた個性豊かなアイテムになっています。

小さいから機能にこだわる

「世界を回る丸ポーチ」02

まず、口開きの良いラウンドタイプの上部ファスナーを開くと、皆さんが持っている鍵やUSBメモリーなどの小さな貴重品を入れたりするのにちょうど良いスペースがあります。
バッグの中では細かいものがあっちにいったりこっちにいったりと、いざすぐに取り出して使おう!と思ったときに探してしまうこと、ありませんか?重ばらずにスマートに必要な細かい物たちをまとめておくことが出来ます。

後ろ側にはファスナーポケットが1箇所。ここはフリースペースですが、小銭を入れたり出来るので、ちょっとしたお財布代わりにも。

そして、便利ポイントのカラビナが付いています。様々なところに引っ掛けることが出来、使うシーンが広がります。無くしてしまわない様につなげたり、ボトムのベルトループにつけたりすれば、ウエストポーチとしてもお使いいただけます。
カードが入るサイズにもこだわったので、バッグのハンドルに付けたりすればIC乗車券をピッ!とするときにも使えます。

素材と技法に注目!

今回は4カ国、計5つの素材と技法をピックアップさせていただきました。

なぜこの国と技法をを選んだのかというと、いずれの国々もチャイハネらしさを感じていただけるような異国情緒あふれる素敵な手仕事と個性豊かなカラーがあり、私達の気分を上げてくれるような元気なムードを感じさせてくれると思ったからでした。

そして、光る職人技の数々。大量生産のものがあふれる現在において、人の手によって作られてきた温かみを感じさせてくれるエッセンスが溶け込んで、今にまで伝えられている貴重な素材や技法をもっと多くの方に身近に知って感じていただくことのきっかけになれるようなアイテムにしたいという想いが込められています。

さあ、世界を回ってみよう!

「世界を回る丸ポーチ」03

ここからは私達の大先輩で世界中を旅したバックパッカー商品本部長のウエハラさんが各国のものづくりや文化について一部思い出話を交えながらお話をしてくれます。

それではレッツ・ゴー・アラウンド・ザ・ワールド!!

nao/まず今回はこの新アイテム【世界を回る丸ポーチ】に登場する各国のものづくりや文化について、とても楽しく、勉強になるようなご紹介をしてくださるとの事で、本当にありがとうございます。

ウエハラ/とても楽しく..勉強になる……ハードル高めですね、がんばってみます!
naoさん、よろしく!

nao/よろしくおねがいします!今回企画が立ち上がった背景として、世界中にはたくさんの手仕事やすばらしい素材や技法があって、それらを【見つけた】時の感動や驚きのようなワクワクとした気持ちをお店でも感じられるような提案ができたらいいなあ……と考えていて。

選べたり探したりする楽しみやアミナが大切にしているハンドクラフトを日々の生活にちょこっととりいれてもらえるようなきっかけになれる商品をつくれたらいいな、と思いながら企画をさせていただきました。

ウエハラ/とっても素敵なアイディアですね!
正直に言うと、このプランを初めて聞いた時には、私も、仕入部一同もフリーズしてしまいました。もちろん、こんな商品がお店に並んだら賑やかで楽しそうだなと思いましたよ。
とは言っても、素材も環境も違うそれぞれの生産地で、同じ仕様のポーチを作って、タイムリーにお店に並べるのって相当ミラクルなミッションなんですよ。

自分は直接担当しなかったので、“みんな、がんばれーっ!”って遠くから応援していただけなんですけどね。

nao/私達も一つの工場でいろいろな素材を集めて生産をするのかな……と思っていたらまさかの。でも、せっかく世界を回るのだからこそ、それぞれの国や技法や工場の職人の方々の強みを生かした企画をしたい!となり、とことんこだわった結果、このようなチャレンジ企画となりました。
今回は4カ国、5種類の素材・技法があるので、ぜひこの場でご紹介させていただきたいと思います。

インドのミラーワーク

「世界を回る丸ポーチ」04

まずはインドのミラーワークです。キラキラとした輝きと華やかな刺繍が特徴の、ファンも多い伝統的なテクニックの生地です。

ウエハラ/naoさんも、キラキラ好きですか?インドの人たちもキラキラ大好きですね。

nao/私もキラキラ&この技法の生地が大好きで……今はコンピューターミシンなどでバリエーション豊かに作られていますが、それこそグジャラート地方のヴィンテージ手刺繍で作られた生地などを見つけたときは感動が大きいです。

ウエハラ/そうそう、グジャラート州~ラジャスタン州、砂漠の民の文化ですね。遊牧民独特の華やかな世界です。乾いた空気の世界は太陽の光もシャープ。そんな中でキラキラ系はとっても映えます。
遊牧民からマハラジャまでキラッキラです。ミラーをアルミで代用したり、手刺繍を量産型の刺繍方法で再現したり……庶民の皆さんも安くおしゃれが出来るよう工夫してキラッキラしてます。

「世界を回る丸ポーチ」05

nao/今回のポーチに使用した刺繍生地も、より様々なものに使えるように汎用性が工夫してあって、ミラーのところなどもやわらかいキラキラ素材にアレンジされていたりして。だからこそミシンをかけるのが容易になって、沢山のポーチを作る事が可能になりました。このように古き良きばかりでない、新しい工夫が嬉しいですよね。

インドの山羊革

「世界を回る丸ポーチ」06

nao/続いて同じくインドから。こちらは生地ではなく山羊の革を使用した職人の技が光る、伝統的な型押し技法です。

ウエハラ/こちらは同じインドでも別世界。東インド、ウェストベンガル州コルカタ郊外のシャンティニケタンが産地です。
この素材をこの技法で仕上げられるのは、この地方だけだと思います。日本でも、○○焼きの陶器、○○織りの着物などなど、手工芸品の多くはその地方独特ですよね?
世界各地のハンディクラフトにも同じような事が言えます。

「世界を回る丸ポーチ」07

nao/本当に貴重な手仕事ですよね。
私は以前の仕事で、世界中の革を使用した商品のデザインに携わっていたのですが、革という素材は本当に職人が生み出すスペシャルなものだと思います。

命あるものの全てを大切にいただき、無駄なく最後まで使い切る……本来であれば食用として加工された後に残る骨や皮は何もされなければそのまま廃棄物として処理されてしまいます。
ですが、こうした職人の方々のすばらしい技術とセンスによって、再び新しい命と価値感が吹き込まれ、長く大切に使えるアイテムとして生まれ変わる。大量生産は難しくても、サスティナブルな素材として革は注目されています。使い込むほどに味が出る素材はプレゼントにもおすすめ出来そうですよね。ぞうさんかわいい!

ところで、ウエハラさんはインドマスターでらっしゃいますよね。これから是非インドに行ってみたい!と考えている方に何かおすすめはありますか?思い出話を是非!

ウエハラ/インドに行く人へのお勧め?テーマが大きくて何から話せば良いのか……
そうそう、まずインドをインドと一括りで話すには、文化が多様でサイズも大き過ぎるんです。

ヨーロッパって暑いの?とか、ヨーロッパ料理って辛いの?なんて、皆さん話さないですよね?スウェーデンとポルトガルでは気候も気温も違いますし、ロンドンで食べたものとミラノで食べたものを合わせて、美味しかった?と聞かれても何て答えて良いか解らなくなりますよね?
インドは北インド南インドとも表現されますが、ヨーロッパの国々にそれぞれ個性があるように、州ごとに個性があります。

私は衣料品を中心にした布製品を主に担当しているので、ラジャスタン州に滞在している事が多いです。
生地自体は、南インド各州で織られている事が多いのですが、染めたりプリントしたりの手仕事は、ラジャスタン州の職人さん達に頼むようにしています。先祖代々、マハラジャ・マハラニの為に華やかな衣装を作り続けてきた職人達がいて、その末裔達が今も住む地域がラジャスタンです。30年以上に渡り定期的に訪れて、そんなインドでの生活にすっかり馴染んだと思っていましたが、南インドのタミルナドゥ州に行ったら私も全くの外国人でした。

現地の言葉(タミール語)が全く解らない、一文字も読めない。英語も癖が違うから、なんだか早口でコロコロ言っていて良く聞き取れない。食文化も違うのでメニューを見ても何が出てくるのか、さっぱり想像もつかない。
北インドのラジャスタン文化に馴染んでいただけでした、インドを知った気になっていたら大間違いですね。
これからインドに行く人へのアドバイスとしたら、一度にあちこち行かなくても、一番興味のある地域に行ってみたら良いと思います。ドラマチックな毎日が待っていますよ!

タイの山岳民族「リス族のパッチワーク」

「世界を回る丸ポーチ」08

そしてお次はタイよりカラフルで特徴的なパッチワークが魅力的な生地です。この生地はリス族という東南アジアの少数民族に伝わる伝統的な技法とデザインです。

ウエハラ/タイの少数民族は、それぞれ独特で個性的な民族衣装を持っていますね。それぞれに魅力的ですが、その中でもリス族の色使いが日本人の色彩感覚とマッチしている様な気がします。
インドに行く人へのアドバイスをした直後になんですが、初めての一人旅をするなら、タイの北部をお勧めします。女性にもハードルが低いのではないでしょうか?いろんな少数民族の村を巡るツアーもあります。
リゾートの南部に行くより一人旅向けだと思いますよ。

nao/そうなんですね!タイも個人的に行ってみたい国ランキングに入っているので、おすすめアドバイスありがとうございます。
言われてみれば確かにアジア特有の色彩感覚が何となくマッチしますよね。何だかお祭りのような雰囲気もあって。カラフルな生地の写真がタイから送られてきたときはワクワクしました!雑貨の企画チーム内で選挙をしてカラーを決めたのですが、どれも商品化したいものばかりで悩みました。
平面に絵柄を表現するようなパッチワークは良く見られるのですが、このリス族のパッチワークは何層にも重なるように生地をのせていて、不思議な立体感が出ているところも魅力です。

中南米グァテマラ、絣のハスペ生地

「世界を回る丸ポーチ」09

さて、ここまではインド・アジアと来ましたがお次はビューンと中南米方面へ!
グアテマラと手織りのハスペ生地の紹介です。女性の民族衣装の巻きスカートに使われる生地ですが、男性にもおすすめしたいかっこいい生地ですよね。ボーダーの中に絣模様が入っていておしゃれです。素材感もしっかりとしていて力強さと繊細さを感じられます。

ウエハラ/中南米も広いですよね、皆さん、グアテマラってどこ辺だか想像つきます?
アメリカの下(南)にメキシコがあって、その下がグッと細くなっていますよね、そこです、メキシコのすぐ下の細いところにあります。
その丘陵地帯に住む民族は、タイの少数民族同様に、地域ごと、村ごとに民族衣装が違います。富士山のような形をした三つのヴォルケーノ(火山)に囲まれたアティトラン湖周辺の村は、青っぽいウィピルの村は女性全員が青で統一されているし、赤っぽい村はもちろん全員赤っぽく、それぞれどこの村から来ているか一目瞭然です。
日本人にはペルー旅行が人気ですが、グアテマラも同じくらい魅力的だと思います、ゆっくりと旅をするのにお勧めです。

「世界を回る丸ポーチ」10

nao/生地の色で出身地が分かるというのがとてもおもしろいと思いました。お店のポーチに使われているのはどこの村の生地かな……、と想像するのも楽しいですよね。

ネパールの手編みコットンとミシン刺繍

「世界を回る丸ポーチ」11

そして最後にご紹介するのは、アミナコレクションにとって1982年より永きにわたってパートナーシップを育み、共にものづくりや様々な活動を続けてきた国、ネパールより手編みのポーチです!

ウエハラ/はい、巡り巡ってネパールまで帰ってきましたね。

nao/はい。やっとこさ帰って来ました。特別な国です。このポーチは本当に一点一点全てが手編みで、独特の温かみが感じられますよね。
ネパールやインドのヒンドゥー教ではスーリヤという太陽の神様が大切にされていて、このポーチにもデザインのポイントとして刺繍であしらっています。
お守り的なアイテムとしてもおすすめしたいです。

「世界を回る丸ポーチ」12

ウエハラ/そうですね、ネパール商品は作り手さんの温もりを感じさせてくれる物が多いです。とっても器用で繊細な物作りをしてくれるのは、カトマンズ盆地の民、ネワール族の女性達です。ネパールも地域や民族によってキャラクターが様々ですからね。

タイで一人旅デヴューをしたら、次はネパールのヒマラヤトレッキングはどうでしょう?
ヒマラヤ=本格登山ということでなく、低山の村巡りをしながら歩いて旅をするスタイルです。 素朴な山の民に囲まれて山小屋を泊まり歩くヴィレッジステイの色も濃くて楽しいですよ。特別に山が好きでない人も、普段登山をしていない人にもお勧めです。
日本も昔はこうだったのかな?と原点に戻った様な気持ちになれると思います。私も来春には久しぶりにヒマラヤトレッキングに行きます、旅先で会えたら良いですね!

生地を切り取る場所によってどれも違ってくる1点もの

nao/選ぶのが楽しくなる世界を回る丸ポーチの魅力をご紹介してきましたが、すべて手仕事で作られているので、一点一点柄や色などは違う物も。
是非全国のチャイハネのお店で見ながら選ぶ&見つける楽しみを味わっていただければと思います!

それでは皆様、熱中症に気をつけて、良い夏をお過ごし下さい。では。

インドミラーワーク
インドミラーワーク
インド山羊革
インド山羊革
インド山羊革
タイのリス族パッチワーク
インド山羊革
グァテマラ 絣のハスペ
(7月中旬入荷予定)
インド山羊革
ネパール

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こころプロフィール画像

ライタープロフィール:nao

手仕事大好きな30代。企画部のチャイハネ雑貨担当。
ものづくりを通して暮らしを豊かに出来るような人になりたいという思いを常にもち、日々奮闘中。趣味はおさんぽ。

上原さんのプロフィール画像

筆者プロフィール:上原 伸郎(うえはら しんろー)

元バックパッカー・現商品本部長
1989入社
履歴書に書いた海外渡航歴が決め手で採用される。
その後、世界の生産地を駆け巡って33年。
そろそろ…またバックパッカーに戻りたいと思っている。

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