世界の定番料理~美食の国フランス~

旅行といえば、その土地ならではの美味しい食事を楽しみにしている方も多いかと思います。
まだまだ海外に行きにくい状況が続いていますが、現地に行かなくても海外気分を味わえる食事は、気持ちを上向きにさせてくれる最高の手段です。

日本には海外の料理を食べられる場所がたくさんありますが、普段何気なく食べているものはどこの国の料理なのか、そういえばあまり知らないなという方も多いのではないでしょうか?

このコラムでは、皆さんが知っているようなメジャーな料理から、あまり知られていないマイナーな料理まで、その国ならではの定番料理をご紹介していきます!

第一弾の今回は、美食の国として知られるフランス!

フランス料理というと、高級食材が扱われるちょっぴり贅沢な料理を思い浮かべるかもしれませんが、実は素朴な味わいの郷土料理も美味しいと評判なんです。

フランス料理とワイン

フランス料理が発展したのはイタリアのおかげ?

フランス料理は、中国料理、トルコ料理と並ぶ世界三大料理のひとつです。
フォーマルな場で選ばれることも多く、高い調理技術と上品で洗練された味が世界各国で評価されています。

格式の高いイメージもありますが、フランス料理の歴史は食材をローストしたり茹でたりするだけのシンプルなものから始まりました。

16世紀に入ると、当時最先端として知られていたイタリア料理の文化が流れ込んだことで、食事作法や料理技術がフランスに広まり、宮廷料理として大きく発展していきます。

フランス料理といえば1皿ずつテーブルに料理が運ばれてくるコース料理をイメージされるかもしれませんが、コース料理が広まったのは近年になってからです。

寒い気候の中で料理が冷めないようにと、ロシアのフランス料理人が1皿ずつテーブルに運んだことがきっかけでフランスでも取り入れられるようになり、現代のようなコース料理が確立されていきました。

フランス市街

フランスの定番料理5選

高級料理から郷土料理まで、美味しい食べ物がたくさんあるフランス料理ですが、ここではその中から厳選した5選をご紹介します!

ラタトゥイユ

ラタトゥイユといえば、ディズニー映画の「レミーのおいしいレストラン」にも登場する、南フランスニースの郷土料理です。
ナスやズッキーニ、トマトや玉ねぎなど、夏野菜をたっぷり使って作られています。

あの映画を見る度に、ラタトゥイユを食べたくなるのは私だけでしょうか?
映画では野菜を綺麗に並べてオーブンで焼かれていましたが、じっくりと煮詰めて作られることも多いようです。

ラタ(Rata)=「ごった煮」
トゥイユ(touille)=「かき混ぜる」

この2つの意味からきているラタトゥイユは、昔は貧しい料理というイメージが強かったようですが、現在ではニースの名物として広く親しまれています。

ラタトゥイユ

ポトフ

ごろごろと大きな野菜とウインナーが入った、コンソメ風味のスープ。
日本でも夜ご飯や給食にも登場するなど、馴染の深い料理です。

フランスも日本も、じっくり食材を煮込んで作る過程はよく似ていますが、フランスでは肉類に牛肉の塊をそのまま使用するのが特徴的で、じっくりと煮込むことで食材から旨味を引き出すため、味付けも塩、コショウ、香辛料のみと至ってシンプルです。

食べるときにはスープは前菜、具材はメインディッシュとして別々に分けられて食べられます。

ポトフ

エスカルゴ

エスカルゴとは、日本語でカタツムリ。カタツムリをガーリックバター風味に味付けしたフランスでも人気の高い料理のひとつです。
ワインとの相性も良く、貝のような触感が楽しめるエスカルゴは、近年日本でも人気が高まっています。

あまり馴染みのない方からすると、街中で見かけるカタツムリが頭に浮かんで少し気持ち悪く感じるかもしれませんが、料理で使われているのは食用のカタツムリなのでご安心ください。

エスカルゴ

ガレット

日本でもおしゃれなカフェなどで人気なガレットは、フランスの郷土料理です。
ガレットというそば粉をクレープ状に薄く焼き、卵やチーズ、生ハムなどのお好みの具材をのせていただきます。

食事系のガレットの以外にも、生クリームやフルーツをのせた甘いものもあるので、デザート感覚で楽しむのもおすすめです。

こうして見てみると、見た目も作り方もクレープとよく似ていますね。
決定的な違いは生地にあって、ガレットの生地はそば粉、水、塩のみで作るのに対して、クレープはそば粉ではなく小麦粉、そしてそこにバターや卵、砂糖が加わります。

クレープはガレットから派生したものなので、よく似ていますが別の料理なのです。

ガレット

ロッシーニ風

最後にご紹介するのは、ちょっぴり高級感のあるロッシーニ風。
ロッシーニ風とは、有名な作曲家ジョアキーノ・ロッシーニが考案した料理のことです。
厚い牛フィレ肉の上に、フォアグラやトリュフを乗せたものが一般的に知られていますが、牛フィレ肉以外にも鶏肉や鴨肉が使われるなど様々なバリエーションがあります。

世界最大珍味が2つも使用される、非常に贅沢な一品ですね。

豪華な見た目の反面、使われている材料や作り方はシンプルで、フランス料理の中でも比較的作りやすい部類に入ります。

材料さえ揃えば自宅でも作ることができるので、自宅で特別感を味わいたい時などに作ってみてください。

ロッシーニ風

さいごに

この他にも、パテやキッシュ、鴨のコンフィなど、美味しい料理が盛りだくさんのフランス料理。

格式高いイメージが強くありますが、家庭でも作りやすい郷土料理もたくさんあることが分かっていただけたかと思います。

郷土料理には自宅でも手軽に食べられるという魅力がある一方、コース料理のような少し高級な料理も手軽には食べられないからこその特別感があって魅力的ですよ。

ちなみに、シェフは料理人と認識されている方もいるかと思いますが、シェフはキッチンの中で一番偉い総料理長のことを指します。
総料理長以外の料理人はシェフとは呼ばないそうです。

以上、フランスの定番料理と豆知識でした!
次回はまた別の国の定番料理をご紹介いたします!


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