ネパールのかぎ針編みとSDGs　カトマンズ編（後編）

前編はこちら▼
ネパール、バクタプルでかぎ針編み

今回ご紹介しているNSRPクロシュタシリーズは、私達がネパールで物作りを始めてから40周年の節目を迎える2022年に向けて企画されました。

ネパール商品の強みってなんだろう？…..ふんわり、ほっこりと手作り感が伝わってくる風合い….話し合いの末に“かぎ針編み×四角いモチーフ組み合わせ×コットン”のコンセプトとなりました。
チャイハネのど真ん中にネパールらしさが溢れ出すイメージです。

ここからは、現地カトマンズの協力者達との試行錯誤が始まります。
いきなりデザインを始めようにも、デザイナー自身が素材や技法の特性など、物作りが実際に行われる現地の状況を理解しないと、諸条件に合う想い描いた通りの商品は生まれません。

この現地の協力者達を何と呼ぶか..工場さん、メーカーさん、エクスポーターさんなどが良く使われます。
私自身もメーカーさんと呼びますが、英語で話すときには、広い意味での生産者や、何かを生み出す演出家的な意味を含む”Producer（プロデューサー）”と呼ぶことが多いです。
こうして商品企画をする私達と実際に商品を作る人たちを繋いで、相互理解を生み出してくれる重要な役割とイメージが合うからです。

ディディが持ち込んだ商品達は、個数や重さをチェックした後に作業場に集められます。
布と組み合わせる商品は縫製のプロセスに進みますし、直接仕上げ～検品に進む商品もあります。

仕上がった商品にはタグやラベルが付けられ、ひとつひとつ丁寧に袋に入れられ、検針を受けてから出荷用の箱に入れられます。輸出用の書類を揃えて出荷準備完了！
ローカルな地域のシーンから、グローバルビジネスの世界への入り口にも見えますね。

この現地NSRPチームとは十数年のお付き合いです。
ネパール人の社長さんには、日本人の奥さんと娘さんがいます。

家族は日本にお住まいですが、社長さんはネパールと日本を行ったり来たりの生活です。商品を輸入して販売する側の気持ちも、生産して輸出する側の気持ちも良くわかる生活スタイルと言えるかも知れません。
お客さんと作り手さんのどちらの笑顔も大切にしたいねと、いつも話しています。

今から7年前、2015ネパール大震災の年の事です。地震の2週間後には、救援物資を持って現地入りしました。
その後はお客様からの支援金を基に、仮設住宅村や集会場を作るというPray for Nepal プロジェクトで毎月ネパールに通った時期がありました。

地震から2か月余り、食べる物と住む場所がやっと確保されたばかりの頃です。“次は何が必要かな？”と編み手の一人に聞いた事があります。
彼女は他の編み手仲間たちに聞こえるよう大きな声で、“仕事を持ってきて！もう物を与えられなくても、自分の手で稼いで買うからいいよ！どんどん仕事持ってきて！”と言ってくれました。
まだまだつらい時期でしたが、彼女たちはその後、仕事を再開する事で日常生活と活気を取り戻していく事になります。

商品を気に入って買っていただく事で、現地に仕事の依頼が行き、それが作り手さん達の働き甲斐と自立した生活に繋がり、また出来上がった商品が店頭に並ぶ..そんな循環がこれからもずっと続いていきますように！

【訳】
コロナ感染拡大のタフな時期に、仕事とサポートを与えてくれる事が事業継続への大きな支えになっています。
私たちファミリーより、アミナコレクションファミリーへ、心からの感謝の気持ちを伝えたいです。

Namaste!
We, the SUNRAYS family would love to Thanks a lot AMINA family from our hearts.
For giving us work and support during this tough time which has been a great help for us to survive. Thank you Amina